映画レビュー0938 『トランスポーター』

ただいまお盆休み終了後のぼんやり時期なんですが、例によって8月末配信終了が目白押しなもんでこれから早めに消化していこうじゃないか藤村くん、という状況です。

この日は仕事終わり&筋トレやったあとでお疲れモードだったため、気楽に観られそうなこちらをチョイス。ステイサム、久しぶりだな…!

トランスポーター

Le Transporteur
監督

ルイ・レテリエ
コリー・ユン

脚本
出演

ジェイソン・ステイサム
スー・チー
マット・シュルツ
フランソワ・ベルレアン
リック・ヤン

音楽

スタンリー・クラーク

公開

2002年10月11日 アメリカ

上映時間

93分

製作国

フランス・アメリカ

視聴環境

Netflix(PS4・TV)

トランスポーター

じわりじわりと笑いが強化されていくスタイルでお腹痛い。

7.5
厳しい自己ルールを課す“敏腕運び屋”が巻き込まれたある陰謀
  • 「積み荷がなんであろうと必ず指定通りに届ける」男の話
  • しかしある仕事で自らのルールを破った結果、トラブルに巻き込まれ…
  • 話としてはベタ中のベタながら無駄がないので気持ちがいい
  • 謎の裸に謎オイルかぶりで爆笑必至

あらすじ

ドライバーの映画と言えば「ドライヴ」を思い出すわけですが、あんなハードでダークな世界とはまったく違う、なんならちょっとバーフバリに近いんじゃないかっつー良い意味で“ヒドイ”映画でしたね。笑いましたよ。途中までは「え? これマジでやってるのかな? 笑っていいの?」って戸惑ってましたが最終的にはゲラゲラ笑いましたよ。

主人公のフランクは元軍人で、「積み荷は問わず、自他双方にルール厳守を求める」“運び屋”です。

オープニングでは現金強奪したっぽい連中の逃走を手助けするんですが、このときのお仕事としてはその犯罪者たちが“積み荷”っつーことで早い話が「ルールさえ守れば違法だろうが構わない」よと。

その彼のルールは「契約厳守(途中の契約変更は認めない)」「名前は無し(依頼者や送り先の名前は聞かない)」「依頼品を開けない」というもの。序盤はかなり執拗にこのルールを提示し、ハードでボイルドな雰囲気を醸し出すステイサム。

…ですが割とあっさり破ります。破ってんじゃん草、みたいな。

彼はとある仕事の依頼を受け、運び途中にタイヤがパンクしたもんでスペアタイヤに変えようとトランクを開けると積み荷が動いてるところを見てしまい、これどっからどう見ても人間だろってことで(なぜか)依頼品を開け、縛られた中国人女性・ライを発見。

ぶっきらぼうに振る舞いつつもフランスの国民的ドリンクと噂のオランジーナを与えたところ「おしっこしたい」と言うので外に出したらまんまと逃走、そのあとなんとかまた捕まえて配達終了後、「別の仕事を頼みたい」と言われ運んでる途中に休憩してたら車がドーン!

これにて依頼主のウォール(ちょっとクリヘム似)と因縁が生じた彼。ひょんなことから再度ライと行動をともにすることになりつつ、ウォールの陰謀と自らに降り掛かってきた火の粉を払おうと奔走するお話です。

ほんのり感じるバーフバリ感

これ、狙ってなのかはたまた自分が勝手にそう見ているだけなのか、イマイチ確証が持てないんですが…ステイサムって「かっこいいけど笑える」感じが絶妙なんですよね。

いや実際は笑わせにきてないのかもしれないんですが、どうもキメに来てる感じがジワジワ来るんですよ。プスプス笑っちゃう感じ。

序盤こそ割とシリアスにキメてくれてはいるんですが、段々とボロが…っていうかツッコミどころが(ルール破りとか)あちこち出てきて、「危ない裏社会を渡り歩く凄腕の運び屋」という字面とは相容れないプスプス感が終始支配するという結構不思議な映画でした。そこが面白いんだけど。

もーね、ボーヤーなのは百も承知だけどツッコミどころ満載なんですよ。この映画。で、それが良いわけ。この手の映画で「遊びがない」のはやっぱりちょっと違うじゃないですか。いや遊びだらけやんけ、って言いたくもなるんだけど。でも疲れた日に観るにはこれほど良い映画もないですよきっと。

早い話が「うそーん」って言っちゃうようなシーンがゴロゴロ出てきて、「これマジでやってんの?」と困惑からの「いやそれはないわwwwwwww」の連続でバーフバリに似てるな、と。あの感覚に近いぞ、と。それがまた良いわけ。

どっからどう観ても笑っちゃう場面なんだけど、ステイサムはシリアスな顔面を崩さず、妙にキレの良いポージングで格闘を繰り広げ、当然主人公補正で生き残り続けるわけです。

ただもう「主人公補正」なんてツッコミ優先順位からしたら50番目ぐらいだよね、ってぐらいに他のツッコミどころで楽しませてくれる映画なので、最終的には「何の話なのかよくわかんないけど最高だったわ」で丸く収まる不思議さ。悪役の程よい小物感もイイ。

マジなのかキャラなのか

今となっては大スターと言って過言ではないジェイソン・ステイサムさんでございますが、彼が売れるきっかけとなったのがこの映画、要は彼にとっての出世作なわけです。

しかし出世作の時点で「かっこいいけどプスプス来る」キャラを確立していたのか…? というのもなかなか疑問でもあるし、これはマジでキメに来ていたのかもしれない…どうなんだろう。本当にわからない。

それが芸風なのか、はたまたこっちの色眼鏡のせいなのか。いやマジでやってたらさすがにそれはないだろ(例:結構な時間飛行機をダッシュで追いかけ、きっちり追いつく)って脚本なんですが、でもステイサム卿(もはや貴族感すらある)の目はマジなんですよ。「俺ならやる、そうだろ?」ってなもんで。息も切らさずに。

そうするとこっちは吹き出しちゃうわけ。

これもう烏龍茶口に含みながら観るべき映画じゃない?「初めてのジェイソン・ステイサム」ってタイトルでさ。割と早く吹いちゃう自信あるよこれ。

ただ世間一般では(純粋に)「ステイサムかっこいいー」って声も少なからずあるようなので、やはり僕の見方が少しひねくれているんでしょうか。いやでもそれにしてもねぇ…。

まあどっちにしても面白いとは思います。マジで観るにはストーリーが少々チープなのは否めませんが、そこをステイサムという力技で乗り越えていく形は、「何も考えずに楽しむ映画」として誰もが受け入れやすい内容になっているでしょう。

たまに観るには最高の部類

「映画好きです」と言いつつこの手の映画ばっかり観てたら最終的にはバカになるだろと偏見じみたことを思いますが、しかしたまに観るにはこういう映画はかなり貴重。短いし。

僕はもっと「ベタだけどマジなノリ」なのかと思っていたので、ここまで笑わされるとは思っていなかったんですが、こうなってくると俄然続編も観たいですね。同じノリでぜひやって欲しい。

これお酒飲みながらツッコミつつ仲間と観るには最高の映画じゃないかなぁ。たまにリュック・ベッソンはこういうことやってくるから油断できませんね。

このシーンがイイ!

割と終盤近くなんですが、ステイサムがなぜか上半身裸で肉体美を誇示しつつ、(自らかぶる形で)オイルまみれになってバトるシーンがあるんですよ。

ここもうほんっと笑った。ゲラゲラ笑った。ここで「あ、この映画コメディだったのか」ってなった。最高すぎ。

もう敵も一緒になってヌルンヌルンのオイルバトル、ストIVのハカンじゃねーかと思ったんですが、もしかしたらあれもこれが元だったのかもしれない。伝わらないだろうけど。

散々格闘で戦って「(敵は)なんで銃使わねーんだよ」と思ってたらようやく終盤援軍が銃持って登場、そこにヌルーンと滑りながら逃げるステイサム。これ笑うなって言っても絶対ムリでしょ。100回観ても100回笑うわ。

ココが○

細かいことを気にしないことで勢いと笑いが生まれる潔い作り。謎の爽快感すらありました。

ココが×

とは言えツッコミどころも多すぎるので、その辺の緩さが「期待してたのと違う!」ってなる人がいてもおかしくないなと。

ヒロインすぐウソつくし都合良すぎるし、警察も緩いし。

あといくらザル設定でももうちょっと悪役のバックボーンぐらい教えて欲しかった。何をしててなんでフランクに仕事を頼んだのかとかいろいろ語られていないので使い捨て感がすごい。

MVA

ヒロインはアジア系で珍しいなーと思ったんですが、これがなかなか意外とちょっとエロス漂うなかなかのかわいさで(役の性格は置いといて)悪くなかったですね。垢抜ける前の石原さとみって感じで。ミニスカで登場したのもグッド。っていうかずっとミニスカでええやろ!! なんで着替えんねん!!

ステイサム卿のプスプス来る感じも最高だったんですが、それはそれで面白みのないチョイスだしってことでこちらのお方に。

フランソワ・ベルレアン(タルコニ警部)

フランクを疑う警部さん。

味のある雰囲気と良い人感がとても良かったですね。かわいいおじさん感が。

こういう脇役って本当に大事ですよねぇ…。

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