映画レビュー0229 『シザーハンズ』

これも一度観てみたかったんですよね~。ということで遅まきながら(いつも)の初鑑賞。

シザーハンズ

Edward Scissorhands
監督
脚本
キャロライン・トンプソン
音楽
公開
1990年12月7日 アメリカ
上映時間
105分
製作国
アメリカ

シザーハンズ

丘の上の城に住むエドワードは、発明家に人造人間として作られたものの、両手がハサミのまま“親”が死んでしまい、不完全な状態で一人生きていた。ある日、その城に化粧品を売りに来たペグが彼を見つけ、街へ連れて帰ることに。

まさに絵本、おとぎ話の世界。じんわり幸せになれるファンタジー。

8.5

「両手がハサミ」というのはなかなか強烈な設定で、もう本当に下手するとホラーになるし、かと言って中途半端に普通にさせると胡散臭い話になると思いますが、それがわかっているからなのか、はたまた「ティム・バートン節全開」だからか、もう完全に開き直った作りになっていて、例えば「周りの適応早すぎだろ」とか「奥様方暇すぎだろ」とか「パトカー遅すぎだろ」とかいろいろ言いたくなるポイントは出てくるものの、その辺全部割り切って作っちゃってるおかげで、「よし、ファンタジーだな! いっちょ乗っかってやるか!」と観る側に心の準備をさせてくれるのがイイですね。まさにおとぎ話感全開。

リアリティは当然ありませんが、例えば街並みにしてもミニチュアのような作りでカラフルだったり、その先に違和感たっぷりの城がドデンと居座ってたり、あちこちでファンタジーらしい作りをたくさん用意しているので、完全に「絵本の中の世界」に浸かれます。

そもそも「こんな城に化粧品買うやつ住んでないだろ」というスタートなので、入り口からリアリティなんてありません。それは求めちゃいけません。

なぜかアヤシイ彼を拾い、街に連れてくるペグ。素直についてくるエドワード。適応して一緒に暮らす家族と、受け入れてバーベキューを楽しむ住民たち。やがて利用しようとする人が出てきたり、ちょっとしたいざこざもありつつ話は進んでいくわけですが、序盤は自分が思っていたよりも全然コメディタッチな展開のおかげで、すごく気楽に、軽い気持ちで観られるのも良かったですね。

でもそれより何より、終盤一気にグワッと「所詮は相容れない存在」という表現が強くなってきてからの展開が秀逸。

「パトカーのろっ!!!」で笑ったりはしたものの、ラストの展開、余韻を残す終わらせ方、ひじょーに良かったです。スバラシイ。

余談ですが、博士が作ったものの途中で死んでしまった、というのは、(細かい部分は違いますが)どことなくフランケンシュタインを想像させる設定ですが、僕は個人的に「最も好きなFFシリーズ」であるFF9のビビとクワンを思い出しましたねぇ。ビビがねー。泣けるんだ。エンディングで。って違う話なので終了。

この映画が「いや良かったな」と思えたのは、やっぱりエンディングの持って行き方だった気がします。エピソードの関係性がすごくいい。

前フリも活かしつつ、きっちり最後まで絵本らしい話として終わらせているところが、どっぷりファンタジーとしてたまらなく良かったです。

イイ映画ですね~これは。うん。最後結構泣いちったよー。チクショウ。

このシーンがイイ!

結構印象的なシーンは多かったですね。

あの雪に踊る若き日のウィノナ・ライダーも良かったし、おばちゃんがテープかけて脱ぎだすシーンは笑ったし。

でも一つ選ぶなら、城の機械で料理作るところでしょうか。「全然混ざってないじゃん」とか「全然踏めてないじゃん」っていうお粗末さがファンタジーっぽくて、この世界観としてすごくよかった。

あれ綺麗にやり過ぎたらただの食料メーカーの工場ですからね。ヘボさがすごくよかった。ほっこりできて。

ココが○

もうとにかくファンタジー、最初から最後まで完全に一つの「世界」を作っている点。

今までも「ティム・バートンは独特のファンタジー作るなぁ」とは思ってましたが、「ティム・バートンすげぇな」って言うのは初めて思いました。これ、本人も作ってて楽しかったんじゃないかなぁ。監督がやりたいこと、見せたいものがよくわかる映画だと思います。

ココが×

上に書いたように設定が無理矢理で、それを割り切った作り方をしてるので、「こういうものですよ」というのが許容できない人は「何このおままごと」みたいな感じになるかもしれません。

ただ、割と僕はそっちのタイプなんですが、その僕が「これだけ割り切ってるならそのつもりで観るぞ!」と思ったぐらいなので、そこはさして問題じゃなくて、結局はこの映画が好きか嫌いかでその辺を突っ込むのかどうかになるような気はします。だから結果的には特に不満ナシ、と。

MVA

ジョニー・デップは「イケメンなのにまぁ大変ね」みたいなのはあっても、役としては別に難しい感じもなかった気がするので除外。候補はお父さん or お母さんだな…と悩んだ結果、

ダイアン・ウィースト(ペグ役)

物語の始まりを作ったお母さん。

もう最初の化粧品売ってるところから、なんか憎めない優しそうなお母さん的な雰囲気が充満してて、終始その優しいイメージがすごくよかったですね。なんというか、この人のキャラクター自体もファンタジーっぽくて。

おばさんなんだけどちょっと若い感じもあって、小綺麗でいい奥さん的な雰囲気もあり、この役に関してはこの人、カンペキでしょう。

お父さんも良かったなぁ。夫婦揃って「らしい」夫婦というか、バランスが取れてる感じが良かった。よく思うんですが、アメリカ映画の夫婦っていい夫婦多いですよねー。

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