映画レビュー1165 『THE GUILTY/ギルティ』

今回はネトフリから、デンマークの同名映画のアメリカリメイク版です。つい最近公開になりました。

「リメイクの方が良かった」ってあんまり無い気がするんですが、とは言え一応観ておきたいなと言うことで。

THE GUILTY/ギルティ

The Guilty
監督
脚本

ニック・ピゾラット

原作(オリジナル脚本)
出演

ジェイク・ジレンホール
クリスティナ・ヴィダル
エイドリアン・マルティネス

声の出演

イーサン・ホーク
ライリー・キーオ
イーライ・ゴリー
ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ
デヴィッド・カスタニェーダ
ポール・ダノ
ピーター・サースガード

音楽
公開

2021年9月24日 各国

上映時間

91分

製作国

アメリカ

視聴環境

Netflix(PS4・TV)

THE GUILTY/ギルティ

アメリカ映画らしい味付け。

7.5
誘拐された女性から緊急通報司令室にかかってきた一本の電話
  • 緊急通報司令室内のみで展開するワンシチュエーションサスペンス
  • ほぼ原作に忠実、一番の違いは主演の演技
  • 終盤にタイトルの意味が重くのしかかる
  • どっちが良いかは演出の好みによる?

あらすじ

僕はやっぱり元の方が好きですが、ただこっちはこっちで変にいじくり回さずに、それでも違いを出そうと頑張っている感はあったので悪くないと思います。結局どっちを先に観たかが好みの差に現れるのかも。

ほぼ原作忠実ですが、一応あらすじ。

主人公のジョー(ジェイク・ジレンホール)は緊急通報司令室…いわゆる日本で言うところの110番で受けるオペレーターです。ただこれはどうやらなんらかの謹慎処分故に一時的に任せられているお仕事のようで、近々とあるハードルさえ超えられれば現場に復帰できるようなお話も出てきます。

例によって(日本でもそうなんでしょうが)クソみたいな通報も多い中、一人の女性から少々怪しい電話が入ります。

最初はイタズラかと思って切ろうとしたジョーですが、電話口から聞こえてくる男の声に事件性を嗅ぎ取り、その男にバレないように質問を誘導しつつ「今誘拐されている」ことを聞き出します。

当然ながらその場から動けないジョーは、少ない情報を頼りに被害者と容疑者の割り出し、そして現地への警官の派遣と指示を出しつつ、事件解決のために奮闘。しかし同時に自らの問題にも向き合うことを余儀なくされ、疲弊していくジョー。

一本の電話から始まった事件の結末、そしてジョーが抱える“問題”の帰結やいかに…。

顔芸主人公

設定の良さ故にヒットした原作と同様、ほぼワンシチュエーション(演出的に現場っぽいシーンは出てきますがそれもイメージ映像でしかない感じ)で展開するスリラー。下手にいじらず、しかしいかにもアメリカっぽいリメイクでした。

おそらく一番違いがあるのは主人公のキャラクターで、原作の方はジリジリと焦りが伺える“我慢の人”っぽかったのに対し、今作は怒りを顕にしやすく、顔芸で勝負するジェイク・ジレンホールと言う感じ。どっちが好きかは完全に好みの問題だと思いますが、僕はやはり手に汗握る焦燥感が伝わってくるような原作の方が好みでした。こっちはちょっと感情を出しすぎな気がします。そしてそのわかりやすさがアメリカっぽいよな、とも。

電話の先が豪華(イーサン・ホーク)だったりはありつつも、まあそれはそれでフレーバー程度の問題なので全体の評価にはあまり関係がないとは思います。

それと少しだけ見える全体のセットも原作より豪華そうでしたがそこも内容にはあまり関係ないので大した話ではありません。

あとは(画面操作等の)オペレーションの部分はこっちの方がよく見せてくれた気はしますが、それもやっぱり大した話でもないので味付け程度の違いかなぁと思います。

国による緊急通報や警察組織の違いもあまり無く、全体的には真摯にリメイクしました、と言う印象。

エンディングの読後感に関しては、よりはっきりと(これまたアメリカらしく)題材を描いているように感じられた分少し違うように思ったんですが、ただこれも原作をちゃんと覚えてるかどうかの記憶の問題もあるしもう一度元の方を観ないとなんとも言えない、という非常に役に立たない感想を書いています。今。

まあぶっちゃけ「どっちか観ればそれでいい」気はしますね、実際。よほど出ている人に思い入れがない限りは。

逆順で観た人の感想が聞きたい

僕はやっぱり原作の地味さがむしろ良かったと思っているので、妙に部屋が広くなったり色合いが鮮やかになったりしてるのは逆効果だと思うんですよね。

あのチラッと映る、質素で無機質な狭い場所ですべてを展開させたのが逆に広がりを感じさせたし、主人公の無力感を増幅していた気がして。

それをそのままやるわけにいかなかったのもわかるんですが、ただ妙に広くてリッチに感じられるセットを原作以上に見せることで、「リメイクしたよ」アピールはできたとしても、どうしても物語の深刻さが薄らいでしまった気がして、そこはちょっと残念だなぁと思いました。

ただこういうのは本当に大抵「先に観た方が良く感じる」ものでもあるのでアテになりません。なので本来であれば逆順で観た人に感想を聞きたいですね…。

と言うことで今回も役立たずレビューを残して終了です。

このシーンがイイ!

特段こっちのここが、というのはないんですが…まあやっぱりラストかなぁ。タイトルそのものについてしみじみ考えてしまった感覚は原作以上だった気がします。

ココが○

原作の方が良かったと思っているとは言え、その原作を壊さないようにほぼ忠実にリメイクしている点は真摯に感じられて良かったです。

ココが×

が、それはまた諸刃の剣ってやつで…ほぼ原作忠実でそれを超えてこなかった(ように見える)のであれば、もう少しいじってオリジナリティを出した方が良かったのかもしれないと思わないでもないです。

ただこれは逆にそうやって作っていたら「原作に忠実な方が良い」と言っていた可能性も高いので、まあいわゆるワガママな客ってやつですよ。

結局リメイクはこの手の問題がついて回っちゃうのはしょうがないんでしょうね。

MVA

ほぼ一択なので、素直に。

ジェイク・ジレンホール(ジョー・ベイラー役)

主人公のオペレーター。

まあこの人がスゴイのは他の映画で散々知っているので、むしろもう少し抑えめに“魅せる”演技にして欲しかったなぁと思いますが…その辺は監督の意向もあるんでしょうし難しいところですね。

おそらく今まで観てきたジェイクの中で最も顔芸が強い映画だったので、顔芸ファンはより楽しめるかもしれません。

あと我らが(?)ダメ役の権化、ピーター・サースガード兄貴も声の出演で華を添えてくれていたことも書いておきたいと思います。兄貴も良かったよ。

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