映画レビュー0126 『リクルート』
二度目の観賞ですが、特に面白かった記憶も無く。なんとなくBSでやってたので録ってまた観てみようかな、っつー感じで。
リクルート
意外と面白かった二回目。
自分の記憶よりも全然面白かったので嬉しい誤算だったわけですが。
まず個人的にスパイ物は大好物なので、CIAの訓練から実践までを描く今作は、その時点で評価が結構甘くなります。
映画ではCIAは(どっちかというと悪役的に)常連中の常連ですが、この映画のように訓練から内勤の模様まで描いている作品は珍しいので、そう言った意味でもちょっと違ったスパイ物として観られたような気がしますね。
全体の流れとしては、サスペンスの王道というか、結末含めてお手本通りのような、悪くもなければ目立って良いわけでもないような内容ですが、それだけに外さない感じがあるというか、安定感のあるサスペンスかな、と思います。
内容的にもグロかったり精神的にしんどかったりというようなものもないので、比較的万人向けのサスペンス入門編的な映画として観てもいいんじゃないかなと。
セリフの伏線が結構多いんですが、割と印象的に刷り込もうとしている脚本でもあるし、その辺りのセリフの使い方もお手本通りというか、割とご丁寧に「このセリフに意味ありまっせ」的な雰囲気を醸し出してくれてるので、これまた非常に観やすいサスペンスに仕上がってる所以じゃないかと。
ただ、それだけに“大物狙い”の冒険心が見られないのもまた事実なわけで、(たまに使う表現ですが)「狙って取った及第点」という感じのする映画です。一言で言えば無難。
観て損は無いけど、買って持っておきたくなるほどの作品じゃないというか。やっぱり“映画好き”を自認するからには、無難な作品より情熱を感じる作品を観たいなぁという気持ちもまた強いので、そう言う意味での物足りなさは残りましたね。
このシーンがイイ!
これはもう、駐車場での「ワルツ」のシーン。
いいですねぇ。大人ですねぇ。アダルティですねぇ。
ココが○
上に書いた通りですが、難解なこともなく観やすい作りのサスペンスなので、「サスペンスってどんなの?」って人には良いと思います。
この辺からサスペンスとはなんぞや、というところを知っていって、徐々に難しい話に手を出していく…っていうのはアリなんじゃないかなと。
ココが×
これまた上に書いた通りですね。無難なのが良さでもあり、悪さでもあり。
MVA
コリン・ファレルはあんまり好きじゃないのです。
アル・パチーノはさすが…というか、この役どころにアル・パチーノという時点でもう無難と言えば無難なんですよねぇ。まったくもって文句無しなんですが、いかにも彼らしいというか、安定しすぎた役どころで面白味が薄い。となると、
ブリジット・モイナハン(レイラ・ムーア役)
がいいかなーと。
抜群に美人だとか抜群にかわいいとかじゃないんですが、割とあっさり目の美人で、CIAという役どころにも無理がない感じがあって。
フレッシュすぎない落ち着きがあった部分も役にあってたし、ちょっとしたエロスも感じられてまさに適役でした。