映画レビュー1106 『セブンティーン・アゲイン』

ネトフリ終了間際シリーズです。ネトフリ終了間際シリーズです。ガガガガ…ネトフリ終了間際シリーズです。ガガガガ…。

セブンティーン・アゲイン

17 Again
監督

バー・スティアーズ

脚本

ジェイソン・フィラルディ

出演

ザック・エフロン
マシュー・ペリー
レスリー・マン
トーマス・レノン
ミシェル・トラクテンバーグ
スターリング・ナイト
メロラ・ハーディン

音楽
公開

2009年4月10日 イギリス

上映時間

102分

製作国

アメリカ

視聴環境

Netflix(PS4・TV)

セブンティーン・アゲイン

形を変えたBTTFかもしれない家族再生物語。

8.0
過去を後悔する男、17歳に戻って何をする?
  • 輝かしい未来よりも恋人を選んだ男、十数年経って離婚の危機に
  • あのときやり直せれば…と願い叶って17歳に戻って子どもたちと学校に通う
  • ウェイ系かと思いきや家族再生物語
  • 親友がいい味出してる系

あらすじ

主演がザック・エフロンってことでモテモテのウェイウェイ映画なのかと思いきや、意外としっかり家族再生ドラマになっていて最後は思わずまさかのホッコリウルウル。なかなか良い映画でした。

1989年、当時17歳のマイク・オドネル(ザック・エフロン)はバスケットボールのスター選手でございます。その日の試合にはスカウトがやってきて、“普段通りの力を出せば”奨学金ゲットで大学進学、さらにその後もMBAが見えているとかいないとか言う輝かしい未来しか見えてこない状況。

しかしその試合直前になって交際中の彼女、スカーレットがやってきて何やらゴニョゴニョ。大事なお話のようですが、「試合の後でいいよ」「今言ってくれ」「でも…」とイチャイチャした結果要件を伝え、会場を後にするスカーレット。

こっちとしては「試合の後で良いんだったら大事な試合の前に思わせぶりに匂わせに来るんじゃねぇよ最初から空気読めビッチが!」と罵詈雑言を吐きたいところですが、彼女にベタ惚れのマイクはその内容によってすっかり試合への集中力を欠いた挙げ句、開始早々に試合から抜けて彼女の元へ向かってしまいます。

そう、マイクは「輝かしいバスケ奨学生の未来」ではなく「スカーレットとの未来」を選んだわけです。若いね!

時は経ち、現在。

30代となったマイク(マシュー・ペリー)は普通のサラリーマンで、この日は昇進を伝えられる…かと思いきや別の人に先を越されるおなじみの展開で上司に激怒、即座にクビ。ビークーです。

さらに子供2人も冷たい上に、あの後結婚した現妻・スカーレット(レスリー・マン)とは離婚の危機で家を追い出される始末…!

「あのとき間違わなければきっと…」という思いに苛まれているマイクは、母校で出会った謎の老人用務員が橋から飛び降りるところを目撃し、助けようと飛び込み気付いたときにはなぜか17歳の頃の自分に戻っていたのでしたとさ…!

ついに「あの時よもう一度」がやってきたマイクは、高校時代からの親友のネッド(トーマス・レノン)に偽の父親となってもらい、かつての母校で自身の子供2人が通う高校へ編入。当時と同じくバスケ部に入り、青春を謳歌するぞってなところですが、さて…。

形を変えたBTTFっぽさ

最初に書きましたが、「過去を悔いている男がその頃に戻ってやり直す」話だと思っていたので、もっとウェイウェイ言って「俺ってサイキョーだぜ!」って調子乗るけど色々やばいことが起きて「今も大事だよね」みたいな話なのかと思ってたんですが、結構違ってました。

まず大前提として、“戻る”のは主人公マイクの肉体と外見だけであって、外の環境その他は全部そのまま。

なので「マイクだけ17歳」になるんですが、時代は17歳当時に戻らないためにスカーレットは「夫と別れようとしている主婦」だし、子供2人も普通に学校に通っています。

マイクは親友ネッドの子供という設定で学校に通うことになるので、子供2人にとっては「(お父さんの友達の)ネッドおじさんの子供」という属性となり、またスカーレットにとっても「夫の友達の子供」という形になります。

そのため、自ずと「あの頃に戻ってやり直す」というような単純な生き方も選べず、今現在の家族と今までとは違った立場から関わりを持つことで、それぞれの問題や自分自身の評価を知っていくお話になります。

話としては結構ありきたりな部分もあるんですが、なんと言ってもベースはちょっとBTTFっぽいなと思うんですよね。

BTTFは「息子が両親を結びつける」話ですが、こっちは自分自身が触媒となって家族を結びつける話、と言った感じ。タイムトラベルこそしていないものの、自分自身(の体)のみタイムトラベルしているとも言えるし、全体的に漂うコメディ感だったりも意外とBTTFリスペクトな感じがするとかしないとか言う噂です。

マイクは「自分がやり直したい」と思っていたにも関わらず、結局はDQNと付き合う娘だったりいじめられている息子だったりが心配だし、別れて新しい伴侶を見つけようとしているスカーレットに対しても気が気でない。「普通に暮らしていたらその大事さに目も向けなかったものが、目線が変わることで意識が変わる」お話ですね。自らを客観視させられる面もありそう。

しかし余談ですが彼女の弟をいじめる男、ってサイコパスかよ。彼女だって弟をいじめる男が好き、って頭おかしくない!? そこまで姉弟仲が悪そうでもないのでなおさらここだけめちゃくちゃ引っかかった…。

親友ネッドの良さ

またメインの物語とは関係ない点ですが、マイクの親友(兼ニセ父)ネッドが校長先生にお熱になっちゃうくだりがなかなかくだらなくてイイ。

話としてはどうでもいい、ネッドのコメディリリーフっぷりがこの映画の面白さに結構貢献しているのが最高です。

ネッド自身、かつて高校時代はいじめられっ子だったものの人気者のマイクは親友として仲良く接してくれていたという過去があり、それ故今でも親友だし、だからこそ親友(マイク)の危機に協力する、というその辺りの関係性がすごく好きです。

ネッドは現在ソフトウェア開発で常軌を逸した超大金持ちになっていて、つまり高校時代と現在で2人の関係性はほぼ逆転しているんですよね。マイクは高校時代に勝ち組で現在負け組、ネッドは高校時代負け組で現在勝ち組。

お互い明暗分かれる状況になっていても関係性は変わらない、それは過去のつながり故なんですが、そこに損得が関わっていない関係性ってやっぱりすごく良いなと思います。

これでマイクは元々ネッドをいじめてたけど今金持ちになったから近付いた、とかだと全然話が変わってきますからね。作り物とは言え、「こういう関係性いいよね」と思える描写があるのは素敵だなぁと。

現在を肯定して欲しい気持ちに応える

僕はザック・エフロンっていうとどうもイケイケちんこキャラな(あくまで役の上で)イメージがなんかあるんですよね。別にそういう役を観てきたわけでも彼のそういうプライベートを聞いたわけでもないのに、なぜか。外見的にそう思っちゃうのかなぁ。差別的にで良くないと思いますが。

ただそんな先入観があったからこそ逆に良かったと思うような映画でしたね。ザックは「若さを謳歌する」キャラじゃなくて、中身はお父さんのまま若返ってるから見た目超イケてるのに言ってることはおっさん、っていうギャップが(ベタだけど)また良かった。

本当にまったく期待せずに観ていたのに最終的にはホロリとしてしまい、予想外に良かったです。

なんだかんだ、誰もが「あのときに戻りたい」と思う過去があるけれど、同時に今現在の自分を認めて欲しい、今現在が良いものなんだと肯定して欲しい気持ちがあるんでしょう。だからこそこういう話で癒やされるんだろうなと思います。

ネトフリでは終わってしまいましたが、2021年5月現在アマプラにはまだあるので良かったらぜひ。っていうか多分ネトフリでもそのうち戻ってくると思います。

このシーンがイイ!

ニセパパと校長のシーンがどれも最高で…中でも2度目の対面シーンが一番笑ったかも。孔雀系。

ココが○

最も大事なものが何なのか、その芯を外していないのが良いですね。コメディだけど意外とブレてない物語なのが良い。

ココが×

やっぱりある程度使い古されたおなじみの内容ではあるので、どうしてもそれなりに読める面はあります。

MVA

ザック・エフロンにしてあげたい気持ちもかなり強いんですが、この人のせいでそれも流れてしまいました。

トーマス・レノン(ネッド・ゴールド役)

マイクの親友兼ニセ父親。超大金持ち。

上にも書きましたが、まーいい感じにコメディリリーフを担ってくれててズルい。この手のコメディアンキャラズルい。ついでに“相手役”の校長もズルい。

この人たちがいなかったら本当にベタ中のベタで飽きちゃってたかもしれません。なかなか美味しいキャラでごちそうさまでした。

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