映画レビュー0931 『300 〈スリーハンドレッド〉』

今回はネトフリ終了シリーズより。この日はコレとコレの続編が終わる日だったんですが、とりあえずこっちだけ観ておくかなということで。

300 〈スリーハンドレッド〉

300
監督
脚本

ザック・スナイダー
マイケル・E・ゴードン
カート・ジョンスタッド

原作

『300』
フランク・ミラー

出演
音楽
公開

2007年3月9日 アメリカ

上映時間

117分

製作国

アメリカ

視聴環境

Netflix(PS4・TV)

300 〈スリーハンドレッド〉

衝撃の裸率。夥しい数の裸、死体、そしておっぱい。

7.5
100万 vs 300人。無謀な戦いに挑む精鋭軍団
  • 歴史に残る「テルモピュライの戦い」を元にした歴史・戦争映画
  • 全体的に彩度を抑えた色味で絵画のような絵作りが面白い
  • とにかく肌の露出が大きく裸だらけ、マッチョ好き女子(と一部の男子)は必見
  • 戦い一辺倒でやや飽きたところに政治的な見せ場も盛り込んでくれてお上手

あらすじ

観る前は「マッチョな男たちが超強い歴史スペクタクル」的な印象だったんですが、観てみたら思った以上にそれだったよ、っていう。清々しいぐらいにどストレートでわかりやすいお話がなかなか良かったですね。

舞台は古代ギリシア時代の紀元前480年、都市国家スパルタ。そう、“あの”スパルタです。

僕のように「固有名詞として知ってはいてもなかなか実際どういう教育を行っていたのかは知らないよ」って人が多いと思うんですが、その辺オープニングでじっくり語ってくれてですね、いやこりゃ想像以上にスパルタだねと。いやスパルタなんだけど。元だし。

まず「健康な子供以外は捨てる」という価値観自体がのっけから壮絶なわけですが、その上7歳になると母親から引き離され、毎日のように戦いの訓練に明け暮れては飯も大して与えられず、髪の毛は坊主で通年パンツ一丁を余儀なくされるという恐怖の子供時代を経て彼らは屈強な戦士になっていくわけです。

主人公のレオニダスもそうやって育てられ、10代前半ぐらいですかね、パンツ一丁で雪山に放り出されたときに狼に狙われるも返り討ちにしてやったという伝説の持ち主だそうです。

やがて彼は成長し、王となって(多分)しばらくは平和に暮らしていたんですが、そこに当時の覇権を握る大国・ペルシア帝国からの使者が来て「土と水ヨコセ」と言ってきたわけですよ。要はうちに隷属しなさいと。

そんなことは承知ならんということでブチギレたレオニダス、例の「This is スパルターッ!!」と叫んで使者をぶっ殺したところ当然ながら帝国は激おこ間違いなし、戦争が始まるぞってな状況。

己の軍隊に絶対の自信を持つレオニダスは、なんなら先に攻め込んでやるぜと息巻いていたんですが…当時の「法を司る存在」である色ボケジジイどもの占いによって「戦争しちゃダメ」と否定されてしまいます。

いくら王と言えど法には従わなければならない…とそこで一計を案じたレオニダス、「これから親衛隊だけ引き連れて散歩に行ってくるからな」ってことで命知らずの精鋭300人を引き連れ、戦闘の要衝となる狭路にて待ち伏せることに。

かくして帝国軍100万人 vs スパルタ精鋭部隊300人+わずかな友軍という絶望的な状況の中、果たしてレオニダス他スパルタ筋肉野郎どもは勝利を収めることができるのか、筋肉は裏切らないのか…! というお話です。

史上空前の布面積

おそらく僕が今まで観た映画の中で最も布面積が狭い映画だと思います。とにかく(無駄に)裸、裸、裸。

まあ古代ギリシアは彫刻なんかでもほぼ裸のものだらけなので、これがいわゆるユニフォーム…なんでしょうがそれにしても脱ぎすぎ。敵の王も半裸で笑う。

どう考えたって鎧とかあったほうがよくね? と思うんですが実際この頃ってこうだったんですかね…。これで「重装歩兵」ってどうなの? 重装なの盾だけじゃない?

占いから帰還した直後の場面ではいきなり全裸で佇むレオニダスがご登場したりして笑いましたが、まあとにかく基本的に肌の露出が激しい映画です。それが内容に影響しているのかと言われればそうでもないんですが、それにしても最後まで「布なさすぎだろ」が気になる映画だったことは確かです。

彩度を抑えた映像が効果的

そんなギリシア彫刻のような裸だらけだからなのか、映像自体はどこか絵画調に感じられるちょっと変わったトーンで全編作られています。

要は少しセピアがかった抑えめのトーンになっていて、そのおかげで過激なシーン(首がスパッと切られたり的な)の生々しさも抑えられているのがお上手。なので結構なバイオレンス映画でもあるんですが、それに対する嫌悪感みたいなものはだいぶ抑えられている印象で、僕のようにグロいのが苦手な人でもそこまでキツく感じずに観られる映画だと思います。

また死体もかなりの数が登場するんですが、これも同様に生々しさが抑えられているのであまり気にならず、内容の割に観やすく仕上げている作りがとてもイイですね。ザックやるじゃん的な。

彩度を抑えた映像のおかげでどこか絵画のような雰囲気もあるし、古代を舞台にした映画らしいこの雰囲気の作り方は抜群ではないかと思います。

観やすい筋肉アクション

肝心の物語については、(原作がアメコミということもあってか)だいぶ脚色が入っているようですが、総じてわかりやすいし見せ場もしっかり作られているしで特に不満もなく。

正直戦闘だけだと飽きる部分があるんですが、そこにうまく「留守を託された女王と胡散臭い政治家」の話も展開されることでちょっと目線が変わる作りにもなっていて、緩急の付け方も悪くないんじゃないかなと。

フリもわかりやすいものの終盤の展開からまとめまで過不足のない作りになっているので、この手の古代系映画苦手だな〜って人でも比較的観やすいのも良いところ。

ずば抜けて良かったというような点も無いので「まあ面白かったな」ぐらいではあったんですが、思っていたよりはよく出来てたし、ザック・スナイダーらしいスローを駆使したアクション(と筋肉)は見どころも多かったと思います。

まあね、マッチョ好きであれば観ればいいんじゃね? と適当なオススメっぷりを発揮しておきますよ。こんな肉体と比べられる男はつらいよ的なすごい肉体だらけでしたからね。

一説によると「舞台ほぼCGだけに筋肉もCGじゃね」疑惑があるらしいんですが…一応公式は否定しているそうです。「コスト減のために筋肉つけてこい」って言ったとか。それはそれでスゴイ。

ネタバレーハンドレッド

わかっちゃいたものの、「そりゃあこの条件じゃ屈服してもしょうがないか〜」からの展開はアツい。でもあそこで当たるまで待ってあげてるクセルクセスもどうなの、っていう。どっちかって言うと「避けたら顔だけ当たった」の方が良いような。細かいけど。

それと語り部が帰還したディリオスだった、ってつながり方も激アツでしたね。後から考えればこれもありがちなんだけど、でも全然気付かなかったし「なるほどー!」って。オープニング近くの彼の演説ともつながるのが◎。

あと細かい話ですが、例の色ボケジジイたちの住まい行き辛すぎない?

あんな場所に生贄的な女子たちをどうやって運ぶのさ。っていうかセロンとかどうやって行ったのさ。っていうかジジイたちは私腹を肥やしてどこで使うのさ!!

まあ裏口みたいなのがあるんでしょうね、きっとね…。無駄に労力をかけて登らされたレオニダス草、みたいな。

このシーンがイイ!

これはねー、王妃がアレしたところですよねやっぱり。あのセリフは痺れましたよ。例のあそこね。あそこ。言えないけど。

結局マッチョ軍団じゃなくて王妃の方に痺れるのもどうなんだって話ですがまあしょうがない。

ココが○

映画の出来そのものも良いんですが、ある意味ではそれ以上に「古代ギリシアのいろいろに興味が湧く」のもとても良いと思うんですよ。

僕は映画が入口になって知識が広がる感覚が大好きなので、そういう意味でも価値があるなと。脚色されていたとしても「こういう戦いがあったのか〜」って知ることの嬉しさってあると思うんですよね。

ココが×

やっぱり想像を超える何かがない、深みが無いのは如何ともし難いところです。

面白かったんだけど自分の中に残らない感じ。まあそういう映画多いんですけどね…もっとレオニダスのカリスマ性を強調する形のほうが良かったのかもしれない。十分カリスマだったけど。

MVA

ジェラルド・バトラーは(観る前から)この映画のイメージが強いんですが、もうそのイメージまんまの役でなんかもう笑っちゃいましたね。さすがでした。

ただそのまま選んでもつまらんぞ、ってことでこの人にします。

デビッド・ウェナム(ディリオス役)

まあ最後まで観ればなんでこの人を選んだのかはよくわかると思うんですが、渋くてかっこいいんですよ。もう。単純に。

役柄的にも重要な役だし、ある意味ズルいよってことで選出と相成りました。

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