映画レビュー0118 『あの頃ペニー・レインと』

お友達に勧められての観賞。ちなみに今回観たのは特別版らしく、通常より上映時間が40分ぐらい長いです。

あの頃ペニー・レインと

Almost Famous
監督
脚本
キャメロン・クロウ
出演
ケイト・ハドソン
音楽
公開
2000年9月13日 アメリカ
上映時間
122分(通常版)
162分(ディレクターズ・カット)
152分(DVDエクステンデッド・エディション)
製作国
アメリカ

あの頃ペニー・レインと

運良くブレイク直前のロックバンドに同行取材するチャンスを得た少年・ウィリアムは、同じく同行するグルーピーのペニー・レインに惹かれていく…。

文句なし。音楽とともに巡るみんなの青春。

10

個人的に青春映画ってあんまり好きではないのです。スレちゃったからですかね…。あまり弾けた記憶もなく、羨ましさがひがみになっちゃう部分もあるかもしれない。

そんな個人的背景がありつつも、今回この映画を観て、さてどう評価するべぇか…と考えましたが、ちょっと文句の付けようがなくて。んー、なんと書こうか…。

大枠で辿れば、一人の少年がバンドの同行取材を通して、恋をして、(心身ともに)大人になって、甘酸っぱい思い出を作りましたよ、という話なんですが、実は青春しているのは彼だけではなくて、ペニー・レインもそうだし、バンドメンバーもそう。他のグルーピーの子たちもそう。みんながそれぞれの人生をそれぞれの思いで生きている、その人々の描き方というか…。

子供の頃、大人だと思って見ていた人も迷いや悩みがあって、実はその人もまだ答えがわかっていない、みんな悩みながら生きてるんだよ、という感覚というんでしょうか。そういうのが見えてくる話だったのがものすごく良かった。

涙量としてはさほどでもなく、ひどく感動したわけでもないんですが、やっぱり青春映画特有の、何か胸から喉にかけてキューッと少し息苦しくなるような、切なさと羨ましさと嬉しさとが複雑に絡み合う感覚が、今まで観た映画の中ではずば抜けて強かったので、これはもう満点にするしかないなぁ、と。

さらにこの映画は特に、そういう感情を増幅させてくれた要素としてとにかく外せないのが音楽ですね。

ストーリーはロックバンド中心ですが、劇版は爽やかで切ない、いかにも青春映画っぽい音楽。これがものすっごくよかったし、シーンにも合っていて。その音楽とシーンとのマッチングを筆頭に、演技もそうだし、人物の描き方、話の構造やテンポなど、本当に文句なし。

ついでに言えば、邦題も素晴らしい。映画の感情がすごく伝わる良いタイトルです。

こんな青春羨ましいな…という思いは引きずりつつも、こういう話に動かされる心を持っていられればまだ大丈夫かな、という気もしました。自分がこの映画を観て何も感じない人になっちゃったら、ちょっと悲しいなぁ…。

ブルーレイ、ホシイ。

このシーンがイイ!

とにかく名シーンのオンパレードでしたね。

オープニングの、なが~いイントロっぽい音楽をバックに手書きでキャスト紹介、なんてもういかにも名作臭が漂ってて良かったし、エンディングのアナログ感もすごくよかった。

“大人になる夜”のウィリアムとペニー・レインのアイコンタクトとか、ニューヨークでペニーを探すウィリアムの姿とそのバックの音楽とか、ライブ後の散らかった会場で一人踊るペニー・レインとか、もう本当に挙げ始めればキリがないんですが、一つ挙げるなら、非常に地味なところですが、「バスでみんなが歌う」シーン。

あれは一発で音楽の良さがわかるシーンだし、この映画のテーマに対して良いスパイスになってたと思います。

ココが○

いつものことですが、良い映画は本文に書き過ぎちゃうので、個別にどうこう、っていうのは無いです。企画倒れコーナーでごめんよ。

ココが×

一つだけ言いたいのが、相変わらずおカタイようですが、ややドラッグ肯定的な表現というかシーンというか、そういうのが散見されるのが残念。肯定というか、「まあやってても当たり前」みたいな感じというか。

別にあっちの人はそれでいい部分もあると思うんですが、こっちの若い、賢くない人たちが憧れてマネしちゃうと当然よろしくないので。

日本は更生の環境が整ってないしね。文化も違うし。日本の男子はチン毛生えてる方が恥ずかしいからね。

MVA

さて、MVAですが、主役の男の子も、「スター」ビリー・クラダップもよかったですが、今回はもうダントツでこの人。

ケイト・ハドソン(ペニー・レイン役)

この映画の良さはこの人なくしてはあり得ませんね。

ルックスとしては主人公のお姉ちゃん(ズーイー・デシャネル)とか、その他の女の子の方がかわいいと思いましたが、とにかくこの子は演技がとてつもなくうまい。今まで観た中で一番うまい…というか役にハマりきってた気がします。

表情豊かで、小悪魔的な笑顔があって、でも本心が見えなくて、物憂げな表情もあって…。表情だけでなく、動きもオーラがあったし、この子一人で劇中の世界が何倍にも膨れあがるようなイメージ。

すごかった。

ちょっと僕程度の文章では書ききれない領域の演技でした。

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