映画レビュー0191 『カウボーイ & エイリアン』
この新しいテンプレート(※2017年追記:前のブログの話です)は「SEO対策もバッチリでアクセスアップも望めます!」とかあったのでいきり立って導入したんですが、案の定ヒット数は変わりません。
低位安定のなんプロがお送り致します、たまに登場最新映画でございます。来週も劇場行っちゃおうかと思っていますが、結果はまた来週と言うことで。
カウボーイ & エイリアン
勝手に期待してスミマセン。まさかのシリアスな展開に失禁間近!
コレは本当に僕自身が悪いんですが、タイトル&舞台背景といい、監督が「アイアンマン」でおなじみのジョン・ファヴローだ、ってことといい、もう完全に「何も考えなくていい笑える娯楽大作!」みたいなものを(かなり)期待して行ってみたら超大真面目映画で派手にすっころんじゃったね、という感じで…。もーほんとに漏らしそうでしたよ。劇場で。Mサイズの烏龍茶結構でかいし。
「まーやっぱりたまにはマックもいいよね」とマック腹で久々にマック寄ったら本格派の関西うどんが出てきて薄味だし超不満、みたいな。
オープニングからしばらくシリアスな感じで続くので、「おー、そういう前フリで行きますか」と思って観てたら最後までシリアスでした。笑えるシーンなんてほとんどなかったんじゃないかなぁ…。それでもまあ、しっかりよくできてれば面白かったと思うんですが、全体的に観て感じたのはとにかく散漫でしたね。エピソード一つ一つが散漫。
一応後々につながってくる伏線だったりもするんですが、でもつなげるには掘り下げ不足だし、その上さらっとしすぎてるから「このエピソードいらねーんじゃね?」みたいな話が結構続きます。
観ていて割と流れ的にも近いと思ったんですが、「インデペンデンス・デイ」みたいな感じなんですね。すごく大まかな枠としては。その舞台を西部に移しましたよ、的な。
で、あの映画は結構軽さがあって、そこが当時好きだったのは覚えてるんですよ。ウィル・スミスのキャラクターもあって、なんでしょうが。そこにさらに決起感とか高揚感があって、ベタだけどいいな、っていう展開があって…みたいな、娯楽映画としてツボを押さえた作りだったと思うんですが、この映画はそれに似た流れでありつつも、散漫だから全然煽られないんですよね。
象徴的だと思ったのが、サム・ロックウェル扮するバーのマスター。オープニングで「サム・ロックウェルも出てるのか!」と嬉しい誤算で興奮したはいいものの、観終わってから振り返ると、正直話に食い込んでくる割には活かしきれていない気がしました。この立ち位置ならもっと掘り下げるか、逆に掘り下げないならいなくていいんじゃないかと。子供が似たような立ち位置にいるし。
いや、彼がいなかったらきっともっと面白味のない映画だったと思いますが、結構「一般人が巻き込まれて戦いに」という話の流れ的にはベタな役割だったにもかかわらず、少し浮いてるような、ふわっとした存在感だったのがこの映画自体を象徴する中途半端さだった気がします。強いわけでもなく、かといってメンバーたちと強い絆があるわけでもなく。しょうがないからとってつけたような印象的なエピソードを一つ入れましたよ、みたいな。ネタバレ的にあんまり書けないんだけど。
ジャンル的にも、おそらくは「西部劇とSF大作の融合」みたいな部分を狙ってるんだと思いますが、主人公の記憶喪失絡みでちょっとサスペンスに寄ってみたり、と思ったらエイリアンがやたらグロくてちょっとホラー的要素を感じたり、もちろんそういうのが入ってくるのも定番なんでしょうが、それにしては「そっちのジャンル的指向性」の方が物語そのものよりも掘り下げられてる気がして、そこがまたすごく散漫に感じるんですよね…。
どうしちゃったのかなー、ジョン・ファヴロー。
原作を読んだわけではないので何とも言えませんが、役者も舞台も良いものが揃ってただけに、作りを変えたら劇的に面白くなったんじゃないかなぁと非常に惜しい思いです。
B級っぽい舞台でA級を作ろうとしたんだけど失敗してC級。だったらA級役者で思いっきりB級映画にしてもらった方が全然よかった。そんなおまとめ。
このシーンがイイ!
オープニングの一瞬なんですが、追いはぎ的な連中に飛びかかるダニエル・クレイグの表情。これから観る方は、ほんとに一瞬なんで見逃さないよーに。
なんていうか、獲物を捕らえる野性味溢れる表情で超カッコイイ。
ココが○
不満だらけではあるものの、真面目に作ってるとは思うので、そういう面では評価できます。きちんと向き合っている感じというか。
ただ、個人的にはその向き合う方向が間違ってると思うだけで。
ココが×
もー上で散々書いたので省略。
一番のダメポイントは散漫さだと思うなぁ…。シリアス路線で行くなら、もっと絞って絞って、なんならダニエル・クレイグとハリソン・フォードの二人だけで戦いに行く、みたいなハードボイルド系に寄せた方がよっぽど面白かったんじゃないかと。
MVA
役者陣は割と豪華で良かったように思いますが、今回挙げるなら…
ダニエル・クレイグ(ジェイク・ロネガン役)
まあ、特にいつもと変わらない彼ではあったんですが、やっぱりかっこいいんですよねー。このかっこよさは他にいない気がする。
当初の想定ではこの役はロバート・ダウニー・Jrだったらしいんですが、彼がこの役をやるとなると全然想像つかないだけに、もし彼だったらまた違った映画になってたんじゃないかなという気はします。
より違和感が出るのか、それとも方向転換して「期待する方」に寄ったのか…。今となっては知る由もありません…。
。