映画レビュー0417 『モーターサイクル・ダイアリーズ』

ロードムービー企画最後の一本。

もう一本すごく観たいのがあったんですが、日本では劇場未公開の映画のため、まーうちの近くの田舎TSU●AYAなんかにはありそうになく。

そのうち見つけてきます。はい。

モーターサイクル・ダイアリーズ

Diarios de motocicleta
監督
ウォルター・サレス
脚本
ホセ・リベーラ
出演
ロドリゴ・デ・ラ・セルナ
音楽
公開
2004年5月7日 ブラジル
上映時間
127分
製作国
アルゼンチン・アメリカ・チリ・ペルー・ブラジル・イギリス・ドイツ・フランス

モーターサイクル・ダイアリーズ

革命家チェ・ゲバラが医大生だった頃、友人のアルベルトに誘われ、オンボロバイク一台で南米大陸縦断旅行へ出かける。様々な出会いやトラブルを経験しながら、二人は南米社会の現実を知ることとなり…。

これを観ずしてゲバラを語るべからず?

6.0

あの革命家、チェ・ゲバラが実際に経験した学生時代の南米大陸縦断旅行を描いたロードムービー。エンディングでチラッとご本人が登場するんですが、この旅のゲバラの相方であるアルベルトさんも納得、と言っていたとか言っていなかったとかいう、これまたドキュメンタリータッチの内容になっています。

前回取り上げた「イントゥ・ザ・ワイルド」はうまく娯楽に落とし込んだ実話ベースの映画という感じでしたが、こちらはそれよりももっとドキュメンタリーっぽく、よりリアルに、だからこそ淡々とした映画にもなっていて、正直なところ、途中はもう眠くて眠くてしょうがないような時間帯もありました。

ぶっちゃけ「面白かったかどうか」と聞かれれば微妙なところで、特に笑いどころも泣きどころも無いわけです。そんなわけで6.0なんですが、ただ「後のチェ・ゲバラを作り上げた旅」という観点からすれば、かなり真面目に作っているだろうし、観る価値のある映画だと思います。

僕自身はチェ・ゲバラについては「キューバ革命の中心人物」という知識以上のものはなく、何かとファッション的にあの肖像画が使われる機会の多い人、という程度の認識でしか無いんですが、この映画を観た後では、人間的に「チェ・ゲバラという人」に興味が沸いたし、たった一本この映画を観ただけでも、「いやぁこの映画観ないでゲバラは語れないでしょ」とか言っちゃうような印象を持つぐらい、かなりしっかりとした社会描写と彼に対するその影響を説明臭くない形で、上手に丁寧に描いていたように思います。

この映画は主演二人と序盤に出てきた彼女を除けば、みんな良い意味で素人っぽいリアルさがあるんですよね。思うにそれが大きいのかな、と。

物語上もかなり重要な患者さんたちなんて本物にしか見えないほどで、そのおかげでドキュメンタリーのような説得力が増したようにも思うし、そのためにもあまり劇的な要素は入れず、あくまで事実を追ったような作りに徹しているんだと思います。

だからこそ派手な面白さは感じられないんだけれど、今もって各国で愛され続ける「チェ・ゲバラ」を形作った旅として、丁寧に丁寧に、しっかり作ったというのは素晴らしいなと思います。

そんなわけで僕が期待するロードムービーとしての良さみたいなものは無かったんですが、後のチェ・ゲバラを想像しつつ、青春ドキュメンタリー的に観るといいかもしれません。

僕としては、これを観る前にもう少しチェ・ゲバラについての事前知識を持っておいたほうが良かったなぁ、という気もしました。非常に地味ではありますが、丁寧な映画だと思います。

このシーンがイイ!

やっぱり誕生日の夜、川を渡るシーンでしょうか。そこで彼がどういう生活を送ってきたのかがよくわかるシーンでした。

ココが○

映画としての面白さという意味では功罪両面ありますが、とにかくしっかり丁寧に作っている点。

ココが×

その両面の片側は、やっぱり娯楽として観た場合にイマイチパンチが足りないというか、チェ・ゲバラ自体に興味が無い人にはあまり面白さを感じられないであろう点。もう一度観るか? と言われれば、そりゃ観ませんよ、となっちゃうんですよねぇ。

MVA

主演の二人、どっちも良かったと思います。というわけでどっちでもいいんですが、まあせっかくなので。

ガエル・ガルシア・ベルナル(エルネスト・ゲバラ・デ・ラ・セルナ役)

まー改めて観てもやっぱり美少年ですねこの人。そりゃーナタリー・ポートマンとも付き合うわ、という感じ。(豆知識)

ちなみにこの映画を含め、チェ・ゲバラを2回演じている上に、尊敬する人物としてそのチェ・ゲバラを挙げているそうです。

やや優しそうな雰囲気が強い気はしましたが、それでもうちに秘める闘志的な目の強さもあるし、きっちり演じていたんじゃないかと思います。

何より、地味目な普通の人達っぽい登場人物だらけの中で、やっぱりある程度華がないと映画としてしんどい部分もあると思うので、この人のスター性みたいなものは重要な要素だったような気がします。

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