映画レビュー1489 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

ちょっといろいろバタバタしておりまして更新が滞ってしまいましたすみません。
この前更新しようとしたら主に点数表示に使用しているShortcodes Ultimateの有料版(Extra)が機能していないことに気付き、挿入もできなければ表示もできない状況だったんですがライセンスキーを購入したのは前のプロバイダ時代のアドレスだったためメールを送ってもらっても受信ができず、どうしたもんかとChatGPTに相談して英訳してもらって販売元に問い合わせ送ってアドレス変更してもらって再度ライセンスキーを入力するもダメで再インストールし直してやっと復旧、みたいなゴタゴタがありましてやっと元に戻った次第です。
この前の表示されない不具合もそうですが、やっぱり長くやっているとあちこちガタが来るということで人間と一緒だな、みたいな。
付け焼き刃の学習で作ったサイトなだけに、不具合が起こると復旧に時間がかかりがちなのがネックですが、最近はChatGPTのおかげでだいぶやりやすくはなってきて文明サンキュー、って感じです。はい。

さて今回は2022年度のアカデミー賞でいろいろ受賞したこちらの作品。
なぜアカデミー賞を受賞したことを記憶していたのかというと、その翌年のアカデミー賞で主演女優賞と助演男優賞のトロフィー授与の際に受賞者の態度が差別的だと“同時に”話題になっていたから。
主演女優賞はミシェル・ヨーからエマ・ストーンへ、助演男優賞はキー・ホイ・クァンからRDJへだったんですが、おかげで(受賞者の)2人とも結構好きだったんですが嫌いになっちゃいましたね。

ちなみにアマプラでCMが流れるようになって最初に観た映画だったんですが、このときの挿入タイミングのひどさにアマプラ解約を決意しました。一発アウトです。
映画好きとしてはあのCMの入れ方はちょっと我慢できないですね…上映途中に唐突に2分間飛ばせないCMが入ってきてね…。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

Everything Everywhere All at Once
監督

ダニエル・クワン
ダニエル・シャイナート

脚本

ダニエル・クワン
ダニエル・シャイナート

出演

ミシェル・ヨー
キー・ホイ・クァン
ステファニー・スー
ジェニー・スレイト
ハリー・シャム・ジュニア
ジェームズ・ホン
ジェイミー・リー・カーティス

音楽

サン・ラックス

公開

2022年3月25日 アメリカ

上映時間

140分

製作国

アメリカ

視聴環境

Amazonプライム・ビデオ(Fire TV Stick・TV)

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

近年稀に見るカオスさでよくわからないけど面白い!

8.5
マルチバースを救うキーマンは平凡なコインランドリー店主なんだが…?
  • ごく平凡で事業もあまりうまく行っていないコインランドリー店主、しかし唐突に世界を救う鍵と言われ…
  • おまけにマルチバースを破壊している“敵”は現世界では娘だった
  • 並行宇宙で別の人生を送る主人公をミシェル・ヨーが好演
  • 10年に一度レベルの奇作(?)

あらすじ

多分半分も理解していないと思うんですが、めちゃくちゃ面白かったですね。ものすごいものを観たな、という感じ。

中国系移民のエヴリン(ミシェル・ヨー)はアメリカ(のどこか)でコインランドリーを経営しておりまして、それなりにお客さんはいるようですがあまり事業はうまく行っていない模様。詳細はわかりませんが、IRS(アメリカの国税庁的なお役所)の監査対象となりまして、要は事業継続の大事な局面に差し掛かっている状況です。
しかし同時に夫のウェイモンド(キー・ホイ・クァン)は離婚を考えている状況であり、さらに娘のジョイ(ステファニー・スー)は白人女性のベッキー(タリー・メデル)を恋人として連れてくるもイマイチ受け入れられず、複数の問題に直面する悩ましい日常を送っております。
そんな中、IRSの担当職員ディアドレ(ジェイミー・リー・カーティス)に面会しようとエレベーターに乗っている最中、突然ウェイモンドに並行宇宙「アルファバース」からやってきた別のウェイモンドが乗り移り、他にも並行宇宙があること、それらが滅亡の危機に瀕していること、そしてそれを救うキーマンがエヴリンであること等いろいろな説明を矢継ぎ早にしてきます。
さらにその滅亡を引き起こす存在「ジョブ・トゥパキ」は“現世界”では自分の娘、ジョイであることを知り、それを止めるために行動を起こすよう急かされますが…あとはご覧ください。

10年に一度レベルのカオス映画

基本はSF、中身はだいぶコメディ寄りながら最終的に語られるのは愛、というかなり説明が難しいカオスな映画です。
かなりややこしい物語なんですが、丁寧な説明もなく勢いで次から次へと進行し、さらに“敵”(基本的にエヴリンからすると並行宇宙の存在はウェイモンド以外大体敵)からの攻撃にさらされ続けるので、アクション的にも美味しいとは言えとにかく忙しく、「考える隙を与えずに情報で圧倒する」ような進行(特に序盤)で煙に巻くような側面もあり、結局「ほえーなんかよくわからんけどすごいwwww」みたいな時間で脳を破壊してくるような映画でした。
これが単純に「つまらない」と理解しようとも思わないしただただ苦痛な鑑賞になるんですが、コメディテイストで楽しませつつ「なんかすげえ」で笑わせてくるのでめちゃくちゃ面白いという。いやほんと、なんかすごい。この映画。
何がすごい、ってこれがアメリカ映画なのがすごいですね。こんなぶっ飛んだ映画、まだ出てくるんだっていう。さすがA24…なのか? 前回酷評したルッソ兄弟も製作に名を連ねてますが。
ざっくり言ってしまえば「マルチバースを救うには主人公(エヴリン)の力が必要で、そのためにこっち(現世界)にやってきたのが別の世界の夫(ウェイモンド)で、一番の敵は現世界では娘だしどうする」という話なんですが、その超広範な宇宙規模の問題を(文字通り)超ドメスティックな登場人物で解決する、みたいな。
別の言い方をすれば宇宙の滅亡を凝縮したのが現世界のエヴリンファミリーだった、という感じでしょうか。
それだけで考えるとどう広げるんだよ、って気もするなかなか難しい話な気がするんですが、それを壮大な並行宇宙と結びつけて「なんかよくわからないけどすごい」世界観で広げる、というある意味ものすごい力技の映画で、それがガツンと飛んできてこっちもその熱にアテられるようなエネルギーがあり、観てるとちょっと体温が上がってくるようなすごさがありました。言葉の意味はわからんがとにかくすごい自信だ、みたいな。キン肉マンかよ、みたいな。

現世界のエヴリンはごく普通のおばちゃんでしかないんですが、マルチバースの他の世界ではカンフーの達人だったり歌手だったりシェフだったりといろいろな人生を歩んでおりまして、その辺はまあ経験豊富なミシェル・ヨー姉さんにかかったら簡単…ではあるんですが、例えば襲われたときに現世界のエヴリンは当然戦えないのでヘナチョコなわけですよ。でも別世界のエヴリンになるとアクションは当然キレッキレで動きもすごいわけです。
この辺りの演じ分けがすごくうまくて、さすが主演女優賞取っただけあるなと。我らがミシェル姉さんだぜと思うわけです。
夫役のキー・ホイ・クァンもこれが俳優復帰作だったようなんですが、まったくブランクを感じさせない演技でとても良かったですね。アクションシーンもしっかりあって。

もう一回観たい

早い話「考えるな、感じろ」系の映画なので、興味があったらあとはもう観てねという話でしかありません。
とにかく「なんかすごい」としか言いようがない映画でした。
これはちょっと近いうちにもう一回観たいかも…自分の中では「よくわからなかったけどすごい面白かった」映画はかなりレアなので、もう一回観ても面白いのかも気になるところです。
とりあえずこういう口が裂けても「ベタだね」とは言えない面白い映画は非常に貴重なので、面白い以上に嬉しかった映画かもしれません。
こういう映画ばっかりでも困るんだけど。たまに観る狂った映画は最高です。

このシーンがイイ!

岩が語り合うシーンがシュールすぎてもう…。
あとジャンプするためにやる行動がいちいちくだらなくて好きでした。

ココが○

まーとにかく勢いがありますよ。お腹減ったとか減ってないとか言う間もなくグイグイ口にドーナツを放り込まれ続けるような映像で、そこがもう最高でした。

ココが×

「よくわからない」のは事実なので、果たして「この理解であってるのか?」とか「一番言いたいことはこれなのか?」とか観ている方が不安になっちゃう面はあったと思います。それでも面白ければいい、とも言えるんですが。

MVA

なかなか皆さん良かったんですが、まあやっぱりこの人かな。

ミシェル・ヨー(エヴリン・クアン・ワン)

主人公。コインランドリーの経営者。
なにせこういう話なので並行宇宙でいろんな人生を送っているんですが、そのどれもさすがに様になる。(手デカ族だけずっと違和感しかなかったけどそれはそれで面白かった)
あとは上に書いた通り、“いつもの”アクション上手な姉さんもいればまったく戦いを知らなそうな一般人おばちゃんまでしっかり演じていて、この役はこの人だなと納得感しかありません。さすが。

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