ゲームレビュー0001 『ファイナルファンタジーXVI』
どうしても言いたいことがいっぱい出てきてしまったので開設14年目にしてゲームレビューも始めました。
最近はクリアまで行くゲームがほぼほぼ無いので、4桁はおろか3桁も書かないと思いますが一応映画と合わせて4桁のナンバリングにしています。
本当は別のゲームを書きたかったんですがとりあえず熱量があるうちにこれ書いとくか、ってことで一発目はこの作品。
ファイナルファンタジーXVI
吉田直樹
高井浩
権代光俊
鈴木良太
前廣和豊
祖堅正慶
2023年6月22日
約61時間
日本
スクウェア・エニックス
絶賛も酷評もできないモヤモヤ大作。
- ついにコマンド式を捨てた意欲的なFF最新作
- ストーリーも完全大人向けで大胆なシーンも多い
- 開発はFF14でおなじみの第三開発事業本部
- しかしいくらなんでも暗すぎる
まえがき
FFシリーズは2と15を除いてすべてクリアしているぐらいかなり思い入れも強く、好きなシリーズです。(ただし11と14はオンラインのため、今後も続く以上完全クリアではないんですがとりあえず現状の大きな枠組みの中ではクリア済み)
ただ代を経るごとにかつてのような輝きを失ってきている気もしていて、(11と14を除けば)10までがピークかな、と思います。一番好きなのは9。何せ愛犬にビビと名付けたぐらいですからね。
同時にそもそも今のスクエニ(というか旧スクウェアによる開発)自体が本当に申し訳ないんですがまったく期待できない状態になってしまったので、正直このFF16で“最終判断”だな、と思って買いました。
15はプレイして(買って)いないことからもわかる通り、もうすでに13の時点で「うーん」となっていたので買わなくても良かったんですが、今回は「FF14」の開発でおなじみの第三開発事業本部(長いので以下第三開発)が作る、と聞いてからは俄然期待が膨らみ、「じゃあ見せてもらおうか」ってなところですよ。
FF14に関しては当ブログでも新生終了時に文句を書いた記憶があるんですが、しかし拡張の4番目「漆黒のヴィランズ」と5番目「暁月のフィナーレ」の出来がすこぶる良かったので、第三開発だけは信頼するようになった、というところです。
プレイ環境・進行方法は以下の通り。
- アクションフォーカスモード
- オート系アクセサリは途中までトルガルのみ使用、終盤はすべて未使用
- 自慢のクソデカTV(75インチ液晶4K)
- 音響はAVアンプ使用・5.1ch
- 英語音声・日本語字幕
- クエストは出た段階ですべて消化。未消化無し
- モブハントも全討伐。基本的に出た段階でクリア(一部強くて後回しにしたものもあり)
- 支給品も全て獲得
- 世界観学習系はスルー
総評
これがまあ非常にビシッと言いづらい出来でして…。
箸にも棒にもかからないほどひどければ罵詈雑言を浴びせて終わりだし、逆に神ゲーであればベタ褒めして誰彼構わずやれと言うところなんですが、そのどちらでもなく…良いところもあるけど悪いところも目立つ、歯切れの悪い評価をせざるを得ないゲームでした。
感情的にはかなり「否」寄りなんですが、ただ相当頑張って作ってプロモーションも盛り上げていたのも観ていたので、有無を言わさず文句を言う気にもなれず、「パーティやるから」と気合い入れて笑顔でもてなしてくれたんだけど出てくる料理がいまいち美味しくない、みたいな微妙感。
とは言えですよ。
この第三開発≒FF14というのはかなり盲目的に信者化している人も多く、同時にそれに反発するかのようにアンチも多いという、現代の二極化した社会の縮図のような側面を持ったゲーム及びスタッフなので、その第三開発が作ったFF16はちょろっと見聞きする評価が極端だったりもするんですよ。
いわゆるクソゲーか、はたまた神ゲーとしか言ってない、みたいな。
なので逆に僕みたいに「うーん…文句いっぱい言いたいけど言い辛ぇ…」みたいな人は珍しい気もするので書く意味もあるような気がしたとかしないとかいう噂です。まあ文句言うんだけど。
ということで以下、いくつかに分けてダラダラ書きます。
※気付いたら超長くなった
ストーリーについて
まあ暗い。とにかく暗い。
発売直後に「暗すぎ」って文句が出てたのも知っていたんですが、それはてっきりビジュアル的な暗さなのかと思って「まあまあガンマ上げて行こうぜ」と思ってたらビジュアル以上に話が暗かった。
ダークファンタジーだし“大人の”ファイナルファンタジーとして暗い話にしたことそれ自体には不満は無くて、むしろ良いチャレンジだなとも思うんですが、ただ「暗い話を作る技量が無い」のが非常に引っかかりました。作りたいものに対するスキルが足りてない。
まー何と言っても一本調子すぎるんですよね。笑顔が無い。誰も。
いくら世界の危機とは言え、こうも終始誰もが暗いとこっちもゲンナリしてきますよ。
キャラクターで言えば唯一シドだけは飄々としたところもあって、彼がいた頃はバランスも取れていたと思います。でも彼が退場してからは本当にみんな暗いだけ。悲壮感のみのストーリー。喜びがなさすぎる。
バイロンおじとガブはまだ良かったけどあくまで脇役なので物足りず、結果やっぱり暗い。何回言わせるんだよってぐらい暗い。(一方でどうでもいいモブだけどモーグリのネクタールはさすが白豚感あって最高)
これは結局主人公・クライヴの問題が大きいんでしょうね。
クライヴはテンション上がるシーンがまずないし、初期の少年期を除けばもうずっと虐げられたり隠れたりする立場で生き続けないといけないので、自ずと陽気さなんて出て来ようがないわけです。
申し訳ないんだけどもう途中から「こいつずっとこの感じかよ…」とウンザリしてしまい、自分の分身が愛せないRPGはつらいなと改めて気付きました。(キャラとしては嫌いではないですが、自分の分身としてはダメダメのダメ)
明確に冗談言ったのはクエストでトルガルに対して言った1シーンだけですよ。僕が気付いた限り。
別に冗談言いまくれって話じゃないですよ。それぐらい軽さがないことの例として、です。
展開についてもいろいろ言いたいことはあるんですが、ネタバレになるのでこの辺で。
とにかくこのあといろいろ出てくる不満のほとんどの理由…というかあらゆるものを不満として消化させられてしまうぐらいこっちのメンタルが重い状態でのプレイを強いられたほとんどの原因はこの暗さにあると思っていて、故に僕が端的に感想を一言で言うのであれば「戦犯は前廣」です。偉そうだし。(関係ないけど)
戦闘について
完全アクションに振り切ったことで物議を醸した戦闘ですが、僕としては事前に思っていたよりは楽しめました。ちなみに召喚獣バトルについては他の方が口を揃えて仰っている通り、大味で演出寄りの傾向が強いだけでバトルとしては面白くないです。
やることはずっと一緒で「いい感じに避ける」「ボタン連打でゲージ削る」「ダウン奪って強い召喚技を当てる」の繰り返ししかしてなかったのでワンパターンもワンパターンなんですが、それでも避けやすさと避けたときの気持ちよさで楽しめた印象。
ただこれはアクションRPGをほとんどやってこなかった人間の感想なので、いわゆるフロムゲーを愛するような人たちにとってはかなり物足りないのではないかな、と思います。
僕ぐらいのレベルの人間であればこの程度に簡素化されたアクションはやりやすいしついていきやすいんですが、当然その分ヒリついたバトルにはなりません。2周目以降にもっとシビアなバトルができるらしいんですが、そもそも2周目をしたくなるほどのゲームなのかというのが大きな問題で、果たして初周に物足りなかった人が「ここからが本番だぜ」となるのかどうか。
話の暗さも相まって(前廣お前だ)、「2周目に期待」はちょっと自信過剰な気がします。
また僕は上記のようにワンパターンでボタン連打ゲーと化していましたが、おそらくそうならない華麗な戦い方もできるようにはなっているんでしょう。吉Pがそういう話もしてたし。
ただゲーム中にその道を目指すための情報(導線)がまったくないので、こっちはもう慣れた戦い方で進めるだけなんですよね。
同じ戦い方では絶対に勝てない敵が出てきて「こういうやり方もあるよ」みたいなレクチャーでも出てくれば良いんですがそういうのもない(そもそもほぼ負けない)し、新しい召喚獣の力を手に入れてもほんの少し説明が入るだけで効果的な使い方もわからないし、「この時代なんだからネットで調べてね」とか「動画探してね」なのかもしれませんが、2周目の話と一緒でそこまでモチベーションを抱けるほどこのゲームにハマっていないので「じゃあこのままでいいや」になっちゃう。
結局単純に攻撃力が強い召喚獣の技をセットするだけでクリアまでほとんど変えずに進めました。
一番最後に手に入る召喚獣(一応名前は伏せます)なんてすごく強そうだけど、ちょっと触ってあんまり活かし方がわからなくてすぐ戻して終わり。よほど意欲的にプレイしている人でない限りはそんなもんですよ。
親切なところはすごく親切なんですが、肝心の“ゲーム的な美味しさ”についてはまったく無関心な作りになっている気がして、力の入れどころがズレてるんじゃないかなと思いました。
あとは散々言われてますがエフェクトが派手なおかげで敵のモーションが見えず、避けるタイミングがわからないのは結構致命的。
ここはもう少し見せ方考えて欲しかったなーと思います。
もう一つ、どうしてもアクションRPGという性質上、当然ですが「最初から最後までクライヴ“だけ”を操作する」ゲームになります。(開幕直後にジョシュアを動かすタイミングもあるけどそれのみ)
トルガルにはコマンドを送れますがそれも「操作する」ほどのものではないし。
一応ストーリーの進行に応じてパーティメンバーはコロコロ変わるんですが、それも同じ人が出たり入ったりが多く、また隣で勝手に戦っているだけなのでパーティ感がすこぶる薄い。
つまり「ほぼクライヴのソロゲー」なんですよね。
やっぱり「アクションRPGだししょうがない」のはわかりつつもFFなんだからパーティを組んで戦いたい気持ちは最後まで拭えず、そこも結構不満でした。
裏を返せばアクションRPGを選択した時点でパーティを“操作する”ゲームにはならないことがほぼ決定するので、それ故に「仲間への感情移入」が薄れてしまうのもまた道理というか。
だから余計に主人公の暗さに引っ張られるし、仲間たちの影が薄いし、ヒロインの影も薄い。
ヒロインとしてのジルは結構好きなんですが、「結構好き」だからこそ余計に扱いが不憫な気もしてきちゃって。ヒロインとして存在させるならもうちょっと活かしてあげてほしかった。終盤に向かうに連れて存在感が無くなっていくのはどうしたものかと。(ヒロインが某あの人に交代した説も考えられそうだけど)
結局「アクションRPG」を選択したのに「とにかくストーリーを見せたがる」ゲームになっているその構造が噛み合っていないんじゃないかと思うんですよね。
あまりにも「このストーリーを見ろ!」ってゲームの割にキャラクターを活かしきれないシステムになっているというか。
まあそのストーリーが暗すぎるからゲンナリするんですけど。前廣、お前だ。
アクション苦手勢救済について
で、もう一つ引っかかったのが、完全アクション化したことで「苦手な人でもストーリーを追えるように」救済措置を用意している点。
大前提として「アクションで行く」と決めたからにはこの手の救済措置があるのは良いことだとは思いますが、果たしてボタン連打してればほぼオートでコンボ決めてくれて自動的に避けてくれる、それってゲームとして面白いの? という問題。(実際にやったわけではなく説明を聞いただけなので的外れな文句の可能性もあります)
そりゃ戦うのは楽かもしれないけど「ムービーを観るためだけに段取りとしてバトルを消化していく」形になってしまうので、そもそもこれは「ゲーム」なのか「インタラクティブムービー鑑賞」なのかわからないなと。当然後者だったらFFである必要もないし。7以降のFFにそういう傾向があったとしても。
結論を言えば救済措置自体はいいとして、やり方がもう絶望的に下手だと思います。
例えば「ストーリーフォーカスモード」にしたら敵の攻撃力が激減してダメージが減り、トルガルにヒーラー的な能力を持たせてある程度しっかり(白ゲージだけではなく)回復してくれ、でも大技はきちんと予兆を見て避けないと大ダメージを食らいますよ、ぐらいのバランス調整で「苦手でもそれなりにアクションを遊びつつ戦う感覚を得られる」作りにできたと思うんですよ。
オートのアクセサリーで楽させて半自動でポチポチ進めてね、はあまりにも安易だしセンスがなさすぎると思いますね。そこ投げてんじゃねえよ、って思う。一番ゲーム体験として重要なところだと思うんですが…。
グラフィックについて
さすがにPS5専用だけに綺麗なのは間違いないですが、想像を超えるほどのものはなく「まあこんなもんか」といったところ。ただこれはこのゲームのせいというよりはPS4とPS5で(グラフィック面の)差がそこまで感じられない、ハード的な問題なのかもしれないですね。とは言えこのレベルでFF14をやってみたい気持ちはすごく湧きました。
遠景の綺麗さは見事だし、クリスタルのキラキラ感とかもすごく良かった一方で、キャラクターのモーションについてはやっぱり少し違和感も残っていて、顔が綺麗になった分余計にモーションの拙さが目立つような面もあり、この辺りは少々残念。
それとかなり小さな問題ではありますが声を大にして言いたいのが、ジャンプモーションが1種類しかない点。これは本当にがっかりしました。
何度ジャンプしても同じ足を上げるだけ、ってものすごい違和感があるんですよね。最初から怪我してるの? みたいな。14のジャンプの方がよほどジャンプっぽい。
両足交互に上げる、2種類用意するだけで全然印象違うのにそこをサボっちゃうんだ、って心底驚きました。誰も何も言わなかったんだろうか…。
この一点をもって「気合い入れて作りました!」が空疎に響くぐらい手抜きを感じます。これで良しとした判断がまったく理解できない。メモリとかの容量の問題なのかもしれませんが、いやジャンプモーションもう1種類ぐらいなんとかしろよと。
発売直後の内容激薄だった「情熱大陸」で吉Pが地面のテクスチャにダメ出ししているシーンがあったんですが、そここだわるならジャンプの方じゃね!? ってすごい思った。
音楽について
音楽はさすが祖堅さんだけあってよかったと思います。ニーハイを愛するものたちもニッコリ。モブハントとか中ボス(?)のときにかかる曲(曲名は「強敵との戦い」らしい)がテンション上がって好きでした。
※曲名がいまいちはっきりしないのは勇んで買ったサントラすら開ける気が失せて未開封のまま売っ払おうか悩んでいる事実を示しています
ただトータルではFF14での仕事からするとやっぱり地味な感は拭えず、もうちょっと鳥肌が立つようないい音楽が欲しかったな…とも思いました。
もっともこれは祖堅さんご本人が仰っている通り、「ゲーム体験を引き立たせる」ための音楽だった、ということを考えるとあんまり勝手なことはできないだろうし、そういった諸々のことを考えれば結局ここでも悪かったのは前廣、という結論です。
その他かいつまんで
ただでさえ長くなっているのでここからはかいつまんでお送りします。
▶いい話系クエストはすぐ翻意しすぎてチープ
もうちょっとゴネろよと思いますね。全員素直すぎるので揉めてた時の説得力がまるで無い。ゴネたらゴネたでめんどくさいって言いそうだけど。
▶道端のアイテムと宝箱の中身がショボすぎる
これは本当にクソだなと思いました。モブ倒したあとにわざわざ奥の方まで行ってどうでもいい素材チマっともらって何が嬉しいんだよ、と。
結局一番嬉しいのはポーションなんだけどポーションも死ねば満タンになって返ってくるのでそれも考えると微妙。「死なないチャレンジ」として嬉しいだけ、みたいな。
素材は導線の意味もあったのでゴミでも仕方ないですが、せめて宝箱はもうちょっとマシなものを入れておいて欲しかった…。
▶自分の成長を感じにくい
装備品の更新とレベルアップの恩恵があんまり感じられませんでした。
武器は割と頻繁に変わったけど攻撃力増加も微々たるものだし、「うおおおおこの剣つえー!!」ってワクワクする瞬間がなくて寂しかった。
防具に関してはもう殆ど更新する機会がないぐらいずっと同じものを着けてたので余計にワクワク感がないし超臭そう。
途中のクエスト絡みで作れるようになる防具を手に入れたあとは最終の一番強い防具になるまで更新がなかった(買わなかったとか作らなかったではなく純粋に性能が上のものがなかった)んですが、その間おそらくストーリー全体の60%ぐらいはあったと思います。つまりプレイ時間の60%は同じ防具のまま。
これはさすがに楽しくない。もうちょっとなんとかならなかったのか…。
あと召喚獣系のアクセサリの効果が微妙すぎる。一度も装備しませんでした。
全部で3つしか装備できないんだから、一つ一つの技に対応してチマチマやるより召喚獣丸ごと割合でリキャスト短縮ぐらいしていいと思うんですよね。オンラインならバランス崩壊とか考えちゃうかもしれないけど、ソロプレイのゲームだし。
この辺はオンゲー開発中心の習慣みたいなのが出ちゃったんでしょうか。
っていうかバランス崩壊するぐらい「つえー!」っていうのもオフゲーの楽しみの一つだと思うんだけどな…。「月下の夜想曲」のヴァルマンウェみたいな。手に入る確率を下げればいいと思うんですが。
って書いてて思い出しましたが、どのアイテムもランダム性が無さすぎるのもいまいち面白くない理由ですね。
誰もが同じようにプレイすれば同じようにすべてのアイテムが手に入るのは親切かもしれませんが、やっぱり「頑張った人は強くなれる」みたいなアイテムが無いと楽しさの天井が低いんですよね。
「源氏の小手」は支給品じゃなくて盗ませろよと。いや盗めないんだけど。(古い話)
この辺りは「タクティクスオウガリボーン」でレベルキャップ設けてるのと同じような悪癖だと思います。あれはそれのせいで買うのやめたし。
オフゲーで「オレツエー」させないゲームデザイン、って本当に良くないしセンスがない。
初代「太閤立志伝」はバグで兵士が増えまくるので一度もホームに帰らずに全国制覇とかできてめちゃくちゃ楽しくてよくやってたんですが、そういうことです。
▶クエストもいちいちムービーで重い。暗いから余計しんどい
ストーリーと被りますが、クエストでも力が入ったものはムービーが入ってしっかり観ないといけないので時間的にも重いし、話もメインと同様に暗いので感情的にも重い。この世界が好きな人にはご褒美でしかないでしょうが、途中からもう結構ウンザリ来ていたので嬉しくないサービスでした。前廣、お前だ。
▶チョコボの操作性が悪すぎる。ダッシュしてないときが遅すぎて意味がない
これもジャンプモーションと一緒で気にならなかったんですかね? 感が強い。
挙動がリアルなのはグラフィックの方向性として仕方がないと思いますが、じゃあ方向転換しますかでダッシュやめるとめちゃくちゃ遅い。もうちょっとチョコボ身軽にしてもいいんじゃないの…。
▶隠れ家の構造がダルすぎる
中盤以降のホームである隠れ家内の移動がまあしんどいんですよ。多層的でわかりづらいし。
見せ方としてあの形なのは良いと思うので、であればもう少しショートカットを用意しておいた方が良かったんじゃないかな、と思います。
何もクリスタルで転送しろとかそういう世界観を壊す話でなく、こういうときに利用しなくてなんのためのジャンプやねん! と。
手すりとか飛び越えられないのすごいストレスで。「クライヴはそういうことしないから」ってことなんでしょうがそこにこだわりすぎてプレイヤーにストレスを感じさせるのもどうなのかなと思います。
▶R2長押しで扉開けるギミックいる?
無駄に拡大縮小してたスーファミ初期のゲームを思い出す、「アダプティブトリガー使ってます」感。マジでいらないなと思いました。
▶ダッシュもっとちゃんとやらせろ
普通のダッシュも妙に反応が悪くて、走り出すまでに時間がかかるのもストレスでした。ボタンでダッシュさせてくれても良かったのでは…。
もっと言えば14のようにボタン押したら走り固定にしてくれれば相当違ったんですけどね。
▶アクティブタイムロアは超最高
一つだけこのゲームにしかない“発明”とも言える要素。これは誰もが褒めてましたね。
ストーリー途中でいつでもその時重要な人物や場所、用語について確認できる機能なんですが、これは本当にめちゃくちゃ良い。
ワンピースとか毎回新しい単行本を買うごとに「前巻どんな話だったっけ?」ってなっちゃうダメな大人には必須の機能ですよ。マジで他のゲームでも搭載してほしい。
だいぶ長くなりました
本当に他にもいろいろ文句言いたいことがあったんですが終わらないのでこの辺にしときましょう。
映画のレビューと比べていかに長いか、つまりいかに頭にきてるかってわかりますかね!?
当然期待してなかったらここまで書かないわけで、期待して発売日前に豪華版のサントラまで買っちゃったぐらい前のめりだったからこそ余計に不満がいっぱい出てきてしまうわけですよ。
これが普通のゲームなら「スクエニ頑張ったね」でもいいと思いますが、FFのナンバリングタイトルでこの程度の出来では古のファンとしては許すわけにはいきません。
まあでもやっぱり最終的にはすべてシナリオに帰結すると思います。これでめちゃくちゃ良いシナリオだったら全部すっ飛ばして「神ゲー」って言っててもおかしくはない。逆に言えば(信者を除いて)「神ゲー」とまで言ってる人はこのシナリオが良かったんでしょう。
あんまりこういう表現は好きではないんですがあえて言うと、それなりに映画を観てきている人間としてはラストシーンの陳腐さは失笑ものでした。何その「綺麗に終わらせるため」のベタすぎるありきたりなオチ。あり得ないでしょ。
前廣、お前のことだぞ?
ということで前廣さんにはもう二度とナンバリングに関わってほしくないと思います。
次こそは…FF14ユーザー誰もが願っているであろう石川夏子さんにシナリオを担当させて欲しい。そうじゃないともうFFは買いません。マジで。
このシーンがイイ!
初登場のアルテマの眷属ティフォンを押し込めるシドとシドの去り際ですかね〜。結局シドが好きだっただけなのかも。
ココが○
「アクティブタイムロア」を始め、システム的には結構良かったと思います。おっさんでも程よく馴染める程度にややこしすぎず。
あと当たり前ですがポーション使用に面倒なシステム(使用タイムとかリキャストとか)を無くしたのはゲーム的には正解でしょう。11みたいに使用の構えで腰に手を当てたまま何十秒と待たされたらゲームにならないし。「おい腰ー!」って言っちゃう。
ただその分リアリティとは離れていくので、あれだけ散々こだわっていた世界観に対する整合性の意味で「ゲームだし」で済ませて良いのかは(主に吉田に)問いたいところではあります。そういうところでちょっと雑さが目立つゲームでもあるな、と。
ココが×
上にもう散々書いたのでやめておきますが、とにかく前廣起用が最大のミスだったのは間違いないでしょう。
念のため言っておきますが、いつ見ても偉そうで嫌い、っていうだけで別に個人的な恨みはないです。単純にナンバリングタイトルを背負うだけの力量がない。
MVA
ちょっと反則ではありますが、あらゆる意味でこのキャラしかいないでしょう。
トルガル
ずっと一緒の狼。犬じゃないので注意。
今まで動物の選出は違反としてきましたがゲームなので大目に見てください。
とにかく幼少期のかわいさは破壊的で、ずっとこの姿で旅させてほしいと思ったけどでもそうすると大変なバトルのときにちょっとかわいそうにもなるし仕方がない。
スタッフわかってるね! と思ったのは移動時とかに愛でられること。素晴らしい。ご飯とかあげちゃう。
キャラ的に単純に一番かわいかったのはミド。ミドはキャラクターとしてもすごく良かったし、やっぱりシドの系列をもっと上手に使ってれば違ったのでは…?