映画レビュー1080 『ジョニー・イングリッシュ』
例によってネトフリ終了間際シリーズです。
このときはこの「ジョニー・イングリッシュ」シリーズの1と2が終わるタイミングだったので、とりあえず1を観てみて面白かったら2も観てみるかな、ということで。
ジョニー・イングリッシュ
ローワン・アトキンソン
ナタリー・インブルーリア
ベン・ミラー
ジョン・マルコヴィッチ
ロビー・ウィリアムズ
エドワード・シェアマー
2003年4月11日 イギリス
87分
イギリス・フランス・アメリカ
Netflix(PS4・TV)
好きかもしれない。
- ご存知「Mr.ビーン」でおなじみローワン・アトキンソン主演のスパイコメディ
- ストーリーはあってないようなものでとにかく(良い意味で)ひどい
- 完全に頭空っぽで観るタイプの映画
- 笑う自分の精神年齢に不安を覚える
あらすじ
実はこの前に初期のMr.ビーンをたまたま数作観ていて、ドリフのような笑い声に違和感を感じつつそこまで好きでもないなと思っていたんですが…この映画は正直好きかも。結構笑いました。
トップエージェントとして美女とウハウハ…を夢見るイギリス諜報機関「MI7」所属の事務員、ジョニー・イングリッシュ(ローワン・アトキンソン)。事務員って言うとアレですが、要は現場ではなく内勤のエージェントっぽいですね。24で言うところのクロエ的な。
トップエージェントである「エージェント1」が任務のために必要な情報を用意したジョニー・イングリッシュ、しかしその情報が間違っていたためにエージェント1はあえなく死亡。
その後彼の葬儀のためにMI7の全エージェントが集まり、ジョニー・イングリッシュがその警備にあたっていましたが例によってザルだったために全エージェントが爆死します。スタートからひどすぎて大爆笑です。
しかしその直後に「修復されたイギリス王室の王冠のお披露目パーティー」が控えていたため、MI7の部長であるペガサス(007で言うところのM)は唯一生き残ったエージェントであるジョニー・イングリッシュとその部下ボフの二人にパーティーでの王冠警備の任務に就かせます。こいつのせいで全員爆死したのに就かせます。
当然のように問題が発生するわけですが、まああとは観てくださいませ。
とにかくひどい
一応あらすじは書きましたが、話としては本当にあってないようなもので細かく論じる必要もないぐらいにひどい話でした。一応お断りしておきますが、「ひどい」っていうのは褒め言葉ですからね。
僕はもう開幕のエージェント1死亡の一件がさらりとテキストベースで触れられただけの時点で笑っちゃいまして、おかげさまで最後まで楽しくゲラゲラ笑いながら観ることができました。
細かくアレが面白いだのくだらないだの書くのはボーヤーなので触れませんが、まあとにかくひどいしくだらないしバカバカしい。なので笑いとしての好き嫌いは結構分かれるかもしれないですね。僕もどちらかと言えばこっち系の笑いって好きな方でもないんですが、でもたまにはこういう笑いも良いもんだなと思いましたよ。
ことごとく期待を裏切らない無能っぷりが凄まじく、なに故イギリスはこんな人材で事態の収拾に乗り出しているのかまったく意味不明です。それを言っちゃーおしまいなんですが、そこがまた笑えるから良いんです。もうこの映画の世間的な評価が微妙なところすら笑える。
そうそう、ちょっと周辺事情的なことを書くと、なんと意味がわからないことにダニクレボンドの全作品に関わっている人が脚本に名を連ねていたりします。本当に意味がわからない。最高。しかもこっちを手掛けてからあっちに行ってるという謎。この脚本が評価されたのか!?
なので基本的には「007のコメディ版」、パロディ版のようなものと思ってもらえれば良いんですが…ただまあとにかくひどいので全然“それっぽい”感じはありません。当然ですが。
もしかしたら「あのネタのオマージュか!」みたいなものがあるのかもしれませんが僕が観ている限りでは気付きませんでした。それよりも「MI6に無能なエージェントがいたら」程度のゆるいつながり感。
あ、でもボンドカーっぽい車が出てきたり、変身用のマスクが出てきたりはするので一応は007のパロディっぽい部分はありますね。一応。
続編も観るぞ
もうこの映画はここが笑えるだのなんだの説明するようなものでもないので、あとは観てくださいねとしか言えないわけですが。
上記の通り、コトの成り行きからして「ゲット スマート」っぽいお話なんですが、あちらはアメリカンコメディ、こちらはブリティッシュコメディという違いがあるとかなんとか言う話ですがその違いもよくわかりません。ただこっちの方がバカバカしい気はします。でもそこが良かった。ひどすぎて。
一応スマートはギリギリ主人公に能力があったと思うんですよね。スパイとしての成り立ちは近くても、根底にある能力は全然違う感じで。
ジョニー・イングリッシュはもう完全なる無能ですから。バカの極み。そしてそれが面白かったという。
まあでも本当にこういう映画はいくらでも観られますよ。観過ぎたらバカになると思うけど。
そんなわけで思いの外気に入ってしまったので、配信終わる前に続編も観ようと思います。
このシーンがイイ!
回転寿司のシーンですね。声出して笑いましたよ。
ココが○
本当に気楽にただ観てるだけで良いというスタミナ消費ゼロ感が最高ですね。もはや映画じゃない、コント特番を観ているかのような楽さ。
ココが×
世間的評価の低さから考えれば、「こんなので笑ってんじゃねえよ勢」が珍しくないのかもしれません。面白いんだけどなー。
MVA
ぶっちゃけ誰でも良いぐらい役者どうこう考えないで観てたんですが…この人にしようかな。
ジョン・マルコヴィッチ(パスカル・ソヴァージュ役)
役柄云々よりも、やっぱりこんなくだらない映画にマルコヴィッチが出てる、ってだけでなんか良いじゃないですか。箔がつくし。ようやりますよ。