映画レビュー0975 『ゲット スマート』
ここのところなんだか喜怒哀楽の「喜」と「楽」にフタがされちゃってる感じなんですが、かと言ってちょっと気合いのいる映画を観る余裕もないのでコメディ系を選びがちです。というか気楽に観られる映画、ですね。
今回の映画は以前配信終了を泣く泣く見送ったこちら。例によって割と早く復活してました。
ちなみに今の精神状態もあるとは思いますが、そもそも去年から「ちょっと採点甘いかな」と思っていたので今年から少し厳し目に採点するようにしてます。もっともこの反省も結構周期的に訪れるんですけどね…。
ゲット スマート

期待通り何も考えなくていい系だけど期待以上のものは無く。
- よくあるスパイ映画をコメディにした感じで大変観やすい
- 原作は1960年代のテレビドラマ
- ツボを押さえた無駄に豪華なキャスト
- 気楽に観られる感は最高だけど、それ以上は特になし
あらすじ
元々は1960年代にアメリカで製作され、日本でも放送された「それ行けスマート」というドラマが原作だそうです。いやもうタイトルに古さがにじみ出てますね。最高です。
ただリメイクというわけでもなさそうで、キャラクター設定や世界観とかを持ってきたような感じでしょうか。当然僕はその原作ドラマは未見なんですが、そんなことは気にする必要がないぐらいに普通に単発映画として楽しめます。
主人公はスティーヴ・カレル演じるマックスウェル・スマート。周りからは「マックス」と呼ばれています。
彼はアメリカの秘密諜報機関「コントロール」の優秀な分析官として非常に頼りにされる存在なんですが、本人はどうしても現場エージェントになりたい…ということで7度目の試験で見事合格するもチーフ(アラン・アーキン)の「優秀な分析官がいなくなるのは困る」という通達によってまたもエージェントへの昇格を見送られてしまいます。
「24」的に言えばですね、ジャックのような仕事がしたいと願うクロエがようやく現場エージェントの試験に合格するも「君が中にいてくれないと困るよ」って言われちゃうような感じですよ。そりゃそうだ。
仕方なく分析官の仕事を続けるマックスですが、ある日地下に隠されたコントロール本部が「カオス」と呼ばれる組織に襲撃を受ける事件が発生。コントロールは改めてカオスを追うことに決めたものの、主だったエージェントはカオス側に面が割れているために警戒され、作戦に支障をきたすぞ…ということでめでたく面が割れていないマックスがエージェントに昇格。
さらにエリートエージェントとして鳴らしていたエージェント99(アン・ハサウェイ)は整形手術直後なのでこれまた面が割れておらず任務に最適、ということでマックスとコンビを組んでカオスを追うことに。
かくしてデビュー直後のパッとしないおっさん&エリート美女エージェントの組み合わせはカオスの陰謀を防ぐことができるのか…! 的な…!
コメディスパイムービーとして期待通りのデキ
コメディ系スパイムービーということで、少しMIBシリーズっぽさもありますが…実際はかなりスティーヴ・カレルのコメディ感に依存した作りの映画だと思います。そしてそれがまた良いんですが。やっぱりなんか笑っちゃうんですよね、この人。
なにせコメディが基本のスパイ映画なだけに、細かいところはかなり割り切って大雑把な作りになっているので、「いやそれないでしょ」のオンパレードではあります。設定からしてかなり甘い。でもそれがいいんですよ。こういう映画は。
やはりこういう映画なので、「ミッション:インポッシブル」他どっかで観たことがあるような気がするアレコレがパロディ的に登場しつつ、“スマート流”に味付けして見せてくれるのでスパイ映画好きであればなかなか楽しめるんじゃないでしょうか。
印象的には例のローワン・アトキンソンが主役の「ジョニー・イングリッシュ」ほどコメディすぎず、それなりにスパイ映画しているコメディスパイムービー、って感じでしょうか。いやあっち観たこと無いから超適当だけど。っていうかジョニー・イングリッシュシリーズもかなり観たいんですけどね…。
ただそれ故か、結構終盤は(コメディ感もありつつ)割と真面目にスパイをやり出しちゃったりするので、少々中途半端な印象もありました。どうしても綺麗にまとめてメデタシメデタシ感が出ちゃうので、そこでぶっ飛んでなくてどうするんだろという気もあり。この辺は「テッド」にも通ずるものがありますね。
どうせなら割り切ったエンディングにしちゃってくれた方がゲラゲラ笑って終われるのに、なんでコメディでも綺麗に閉じようとしちゃうのかなーというのが残念ポイントですね。こっちの方が一般的にウケが良いのもよーくわかるんですけどね。
期待通りの気楽に楽しめる感
またヒロイン的なポジションにアン・ハサウェイを配し、彼女が脚線美のお披露目に余念がない辺り素晴らしいですね。古い原作に則って古い言い回しをするなら「健康的なお色気が爆発」みたいな。中学生ぐらいの男の子が観たらもうたまらんぞと。いやおっさんが観ててもたまらんかったんですが。ただ「エロ」ではなく「お色気」って感じでね。そこが良いなと思います。もちろん家族で観ても安心。
コメディ的にも比較的わかりやすい内容だと思うし、全体的にはバランスのいい映画だろうと思います。際立って心に残る良さは無いものの、誰が観てもそれなりに楽しめる映画という感じ。
キャスティングが映画好きに訴えてくるなかなかいいメンバーである点も密かなポイント(ちなみにこの映画でマシ・オカを初めて観ました)だし、まさにこの日の僕のように「あんまりガッツリ観る気力はないんだけど何か映画が観たい」ときにはうってつけ、とこれまたいつも言っているような気がするコメントで締めましょう。それだけ気力がないくせに映画を観ようと思うタイミングが多い、ってことなんでしょうね。
なんでしょね、ゲームするのもめんどくさいし、かと言ってテレビは観たいものもないし、でも寝るには早いし…ってときにちょうどいいんですよね。こういう気楽に観られる映画って。
この日はまさにその状態だったので、期待通りに時間を潰してくれる映画に出会えて満足でしたよ。ただ観るからには「期待以上の良さ」を期待しちゃうという矛盾した思考もあり、改めてわがままな野郎だなと自分で思うわけです。
このシーンがイイ!
終盤、黒幕的な存在とバトってるスマートが決着のために取った行動が爆笑しましたね。最高。
それと序盤でとある人がカメオ出演するんですが、そこもかなり笑いました。絶対ちょい役だな、ってわかる出方だったし。
ココが○
ひじょーに観やすく、そしてキャストも豪華なので本当にダラダラ観るには最高ですよ。ある意味ではかなり贅沢な映画です。
ココが×
やっぱり期待以上のものがなかったことと、最後綺麗にまとめちゃってるところかなー。もっとぶっ飛んで欲しかったな…。
MVA
予告編とかで散々観ていたのでもうかなりおなじみ感の強いドウェイン・ジョンソン、実はちゃんと観たのはこれが初めてでした。意外。
それにしてもまあご多分に漏れず皆さん良かったですね。テレンス・スタンプだけちょっと無駄遣い感があった気はしましたが。
主要メンバー誰でも良いんだけど…結局はこの人かなぁ。
スティーヴ・カレル(マックスウェル・スマート役)
主人公。
この人の「なんか可笑しい」雰囲気、なんなんでしょね。今作でも存分に発揮されてました。
ちなみにマシ・オカはスティーヴ・カレルと共演がしたくて他の仕事を断ってこの映画に出演したそうで、それも納得のカレル感でしたよ。
演技はもちろんですが、やっぱり風貌が絶妙なんですよね。この人。かっこいいわけじゃないけどよく見ると意外とイケメンだし、でもなんかサラリーマンっぽい真面目そうな雰囲気があるからギャップで笑えるし。
わかってても笑っちゃうんだよなぁ、なんか。