映画レビュー0446 『マーニー』

[2017年追記]

今回移転のために記事を転記していて気付いたんですが、ここの内容が「ココ・アヴァン・シャネル」と一緒でしたね。

さらに公開年が10年ズレてたりして。たまにこういうのを発見しては頬を赤く染めながら移転作業を進めています。ちなみに今は会社です。

マーニー

Marnie
監督
脚本
ジェイ・プレッソン・アレン
原作
『マーニー』
ウィンストン・グレアム
出演
ティッピ・ヘドレン
ダイアン・ベイカー
音楽
公開
1964年7月22日 アメリカ
上映時間
130分
製作国
アメリカ
視聴環境
BSプレミアム録画(TV)

マーニー

真面目なフリをして勤務先から大金を盗み、蒸発する罪を重ねていた女性・マーニー。ある日新たな勤務先でまたも盗みを働いたが、そこの社長にバレてしまう。彼はマーニーに惚れていたために、彼女を助けようと手を尽くすのだが…。

やっぱりいろいろ引っかかる…。

5.0

毎度毎度、僕のようなトーシローがヒッチコックについてあーだこーだ語るのはかなり失礼だとは思うんですが、思っちゃうことはしょうがない、ということで正直な感想。

まずはさらっと概要。

主役のマーニーは手癖の悪い女性なわけですが、どうやらそれは幼少期の知られざる過去に原因があるらしく、その原因を探って治そうとする社長が献身的に彼女に尽くしますが、彼女は男そのものに拒絶反応があるらしく、社長にも冷たい。そこに彼女を怪しむ社長の義妹が登場、果たしてどうなる…! みたいな。(かなり適当)

今からちょうど50年前(2014年現在)の映画ということで、まあ(ヒッチコックの映画はすべてそうですが)当然至るところで古さが顔を出します。「あ、合成」「あ、これ背景絵だ」「あ、また合成」とか細かいところがいろいろ気になりますが、まあそれはさすがに慣れたし、本編とは関係のないところなのであまりそこは突っ込まないことにしましょう。

ただ毎回思うんですが、ヒッチコックはおそらく当時の最先端を行こうとしていた、言ってみれば“新しもの好き”な面があったような感じ(ただの印象です)がして、今観るとそこの頑張りが内容とは無関係にチープにさせてしまうという点がもったいないなぁと思います。

スーファミが出たての頃にここぞと「拡大縮小できまっせ!」とグリグリやっていたり、プレステ初期にポリゴンでカクカクしまくって「リアルだろ!」ってやっていたような、ああいう「当時はすごいんだけど後から観ると残念」みたいな印象のカットが多く、もっと普遍的な作りにしておいたら良かったのに、とすごく勝手な意見を献上。

それはさておき、肝心のストーリーについては、主役のマーニーのトラウマが何なのか、それを一番の核に据えてちょこちょこと煽り、最終的にその辺りの種明かしをする作りになっているんですが、その煽りの見せ方もまたチープ…というのは置いといて、結局のところあまりそのトラウマが彼女の罪に活かされていないというか、「ああ、そう」で終わっちゃう感じがしてしまい…。

まあ、今とは時代も違うのであまり盛りだくさんにしないのが良さだとも思うんですが、引っ張った挙句の解答があまりガツンと来るものでもなかったので、イマイチ不完全燃焼な雰囲気で見終えました。

ちなみに今回はかなり集中して観ていた方なので、裏を返せば「集中して観てこれか…」という残念感が先に立ってしまい、やっぱり自分はヒッチコック向いていないダメな観客なのか…と落ち込む始末。とは言え、彼の映画の中ではそこまでメジャーなタイトルでもない(多分)と思うので、世間的な評価もそれなりなのかな、と勝手に都合よく解釈しておきます。

見どころとしては、さすがに若いショーン・コネリーと、ヒッチコックが入れあげたというティッピ・ヘドレンでしょうか。作りとしてはサスペンスになると思いますが、でも実際はやや重い恋愛含みの人間ドラマとして観ておいた方がいいのかな、という感じ。正直なところ、あまり印象に残らないかな…。

このシーンがイイ!

掃除のおばちゃんとの共演シーンは映し方含めてなかなか。

ココが○

そんなに好きな話ではないですが、話のつなげ方はさすがというか、割と飽きずに観られたようには思います。

ココが×

どうしても古い映画なので仕方のない面はありますが、オチも特に意外な感じがないのが…。多分そこが見せ所だったと思うので、今の時代に観るとしんどいのかなと思います。

MVA

見どころに二人挙げておきつつ、違う人を選ぶという。

ダイアン・ベイカー(リル・マインウェアリング役)

個人的にはティッピ・ヘドレンよりもかわいかったので安直に選択。いい人なのか悪い人なのかイマイチ掴みづらい感じも良かったな、と。

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