映画レビュー0730 『オンリー・ユー』

今回もBS録画より一本ご紹介になります。

昔付き合っていた二人が主演ということで…今も活躍していておまけに共演までしているだけに、逆に今になって楽しめる映画でもある気がしますね。

オンリー・ユー

Only You
監督
脚本
ダイアナ・ドレイク
出演
ボニー・ハント
ジョアキム・デ・アルメイダ
フィッシャー・スティーヴンス
ビリー・ゼイン
ジョン・ベンジャミン・ヒッキー
音楽
公開
1994年10月7日 アメリカ
上映時間
108分
製作国
アメリカ

オンリー・ユー

幼少期にやった占いの「デイモン・ブラッドリーという男が運命の人」という結果を信じて生きていた女性・フェイスも、歳を取り医者のドウェインと婚約、このまま彼と結婚するのかなーと結婚式の準備を進めていたところ、彼宛にかかってきた電話の主の名前が「デイモン・ブラッドリー」と知り、試着のドレスのまま飛び出しイタリアへ。一緒に着いてきた幼馴染で義姉でもあるケイトとともに“運命の人”探しを始める。

二転三転で先を読ませず、イタリアらしいエンディングにニッコリホロリ。

9.0

夢見がちな女性が主人公のロマンティック・コメディ。

主人公のフェイスを演じるのは当時29歳のマリサ・トメイ。若い。ショートカットでキュートです。対する相手役はこれまた当時29歳、ロバート・ダウニー・Jr。そしてこれまた若い。

この二人が付き合っていたのは有名な話ですが、この映画の頃かもしくはこの映画がきっかけで…なのかと思いきやこれよりも前のお話だったらしく、まあよく別れた二人がラブコメなんぞやったもんだなと思いますが。

途中でなかなかハードなキスシーンが出てきてとてもエロいんですが、これ当時の二人のパートナーは何も言わなかったんでしょうか。まあそういう仕事とは言え…なかなかのシロモノでしたとご報告しつつ、概要から。

主人公のフェイスは幼少期に兄とやったコックリさん的な占いで、「将来デイモン・ブラッドリーという人と結ばれる」ことを知ります。さらにその後、お祭り的なもので占い師の人に見てもらったところ「あんたはデイモン・ブラッドリーと結ばれる…!」と言われてですね、これはもう間違いないぞと。私はフェイス・ブラッドリーになるんだと信じちゃうわけです。そりゃそうだ。

しかし時は流れて大人になり、夢見る少女じゃいられないと相川七瀬ばりに思ったのかどうかはわかりませんが、彼女は現実と折り合いをつけて足専門の医者であるドウェインと婚約します。

なんとなく「デイモン・ブラッドリーはいないのかな…」と悶々としつつも彼は優しいし幸せになれるだろう…と結婚式の準備を着々と進めていたところ、彼の留守中に転送されてきた電話に出てみてあらびっくり、空港にいたドウェインの友人「デイモン・ブラッドリー」さんからのお電話だ…!!

これは一度会っておかないと後悔するわ!! ということで試着した結婚式のドレスのまま空港へ走り、彼を探すも間一髪イタリアへ経った後。これはもう追いかけるしかない!! ということで一緒についてきてくれることになった親友兼義姉のケイトと二人でイタリアへ向かい、現地で情報を得ながら「デイモン・ブラッドリー」を探す、というお話でございます。

これは本当に入口の入口でしか無いんですが、ただ結構恋愛映画としては珍しく二転三転でどうなるかわからない面白さのあるお話だったので、これ以上あんまり詳しく書くのは避けたいと思います。

なのであんまり内容には触れられないんですが…まず書けることとしては…おそらく僕が今まで観てきた映画の中で一番、ロマンチックなお話でしたね。ものすごいロマンチックでした。ロマンティックって書くべきか迷うんですが、なんかそれも変にカッコつけてる感じもしちゃうし…って悩むぐらいにロマンチックでした。(伝わらない)

主要人物はアメリカ人ですが、最初に書いた通り舞台はイタリアです。

全編イタリアロケで観光気分も味わえますよ的なウリにしたかったのかなーと思いつつ観ていましたが、それがそんな単純な話ではなくてですね。もうエンディングが完全にイタリアだからこそのエンディングなんですよ。

早い話がイタリアだからこその物語であり、イタリアだからこその恋愛になっているのがまずものすごく良かったな、と。そしてイタリアだからこそのロマンチック感なのかなという気もする。愛の国イタリア、って感じ。

愛の国はフランスのような気もするけど気にしない。とにかくヨーロッパのそんな感じの話なんだよ! ばか!!

割と流れとしてはこの頃っぽいものでもあるし、普通に流してると「まあまあな普通のロマコメだね」って感じかもしれませんが、実際は結構セリフの意味を拾っていくと裏テーマ…とまでは言いませんが、それなりに良いメッセージが込められた映画になっているように観られたし、軽いノリで楽しめる割になかなか深い良い映画なんじゃないかなと思います。

ヒロインがただ「デイモン・ブラッドリー」を追うだけのアレコレだとなかなかしんどい部分もあると思うんですが、そこに着いてきたケイトとその旦那でありフェイスの兄でもあるラリーの存在がなかなか面白く作用していたり、イタリアに来たケイトに迫るナンパ男ジョヴァンニという別のカップルのお話も良いスパイスになっていて、なかなか人間関係の作り方がお上手なのもポイント。

イタリアでちょっと移動しつつ出会いがあるというのもホンのちょっとロードムービーっぽさがあってよかったし、安っぽいロマコメのようでいて意外と緻密な面が見え隠れしている映画ではないでしょうか。

触りの部分しか書かないと決めたのであんまりこれ以上書くことも無いんですが、なにせ主演の二人が元恋人同士であり今も活躍中というのもあるし、トニー・スタークに扮したロバート・ダウニー・Jrがスパイダーマンであるピーター・パーカーのおばさんを演じるマリサ・トメイを指して「おばさんセクシーだね」的なことを(多分アドリブで)言ってる、っていうのもまたこういう映画を観ていると意味合いが違ってくるじゃないですか。

こういう他の映画、新旧映画との絡みを楽しめるという意味でも今観る価値がある映画だと思います。

ロマコメ・ラブコメ好きならぜひ一度観ていただきたい! オススメ!!

ネタバレ・ユー

まーもうエンディングがね。規則優先の(イメージもあんまりないけど)アメリカに対して、愛を重んじるイタリアとの違いを活かした天丼ということでもう最高でしたね。パイロットのおっちゃんが「愛の物語だねぇ〜!」ってニッコニコなのが最高で。ほんとはあの人をMVAにしたかったぐらい最高に好きなシーンでした。このエンディングはマイベストに計上されるぐらい好き。

裏読みのお話としては、まず途中でロバート・ダウニー・Jr演じるピーターがデイモン・ブラッドリーではなかったことを知ったときに、フェイスが「運命なんて信じない!」って言うじゃないですか。他にも月とか太陽とかいろいろ信じないって言うんですが。

でも結局最終的には本当に現れたデイモン・ブラッドリーの名前が空港内でアナウンスされたことでピーターとフェイスの二人が同じ場所にやってくる、っていうこれこそまさに運命のいたずらというか、運命に引き寄せられてピーターと一緒になるきっかけが作られた、っていうのがもうロマンチックでスゴイ話だなーと感動しましたよあたしゃー。

作り物だからどうにでもなるっちゃなりますが、僕はてっきり本物のデイモン・ブラッドリーは最後まで出てこなくて、ケイトが気を利かせて呼び出させたのかな、って思ってたんですよ。ところがご本人登場ですよ。

正直、最後までピーターに惹かれている感じのないフェイスがなんで最後にくっつくのかっていうのは結構疑問だし大事なところなのでここで評価を落としがちな気もするんですが、ただ考えるとフェイスの気持ちもわかるんですよね。

「デイモン・ブラッドリーがいる」と知った時点でまず最初の婚約者のドウェインからは気持ちが離れちゃうだろうし、最終的に会った本物は冴えないおっさんだった…となると、一番劇的な出会い方をしてなおかついい男で気が利いて楽しそうなピートがやっぱり良いかも、ってなるのは無理もないんじゃないかな〜と思うんですよ。結局彼女の目的は「デイモン・ブラッドリーと一度でいいから会いたい(=ひと目見たい・どんな人か確かめたい)」だったと思うので、その人がどういう人かがわかった時点でそんなに惹かれるタイプじゃない(あそこでご本人の態度があそこまで傍観的でなければまた違うのかもしれませんが)とわかったらもう気持ちはピーターに行っちゃうんだろうな、と。やっぱり一番は運命を見定めたかった、その上で選択したかったんでしょうね。彼女は。

もう一つこの映画が良いな〜と思ったのは、序盤に占い師が「運命は自らが引き寄せるもの、受け身じゃダメ」的なことを言うんですよね。で、この映画で最も自らが運命を引き寄せるべく行動していたのはピーターだったと思うんですよ。

最初に出会って運命を感じて一目惚れして、とっさに嘘をついて関係性を作る。その後正直に言ってフラれてお別れ…になりそうなところを策を講じてニセのデイモン・ブラッドリーを用意して引き止める。さらにそれがバレてさようならになったわけですが、終始熱意を見せ続けたがために最後の最後で幸運が舞い込んだ(デイモン・ブラッドリーご本人登場による二人の引き合わせ)のがピーターであり、自ら運命を引き寄せた、切り開いたんだなというお話になっているんじゃないかなーと。

だからある意味では主人公はピーターなのかもしれませんね。そういう部分でもものすごく良くできたお話だと思います。

観終わった後に興奮してネットで調べたら意外と評価が低くてガッカリしたんですが、そこまで観ていくとそんな悪い映画じゃないのにな〜と思うんですよね。

このシーンがイイ!

間違いなくエンディングですね。当然ネタバレになるので詳細は書けませんが。フリが効きつつお国柄も出つつの素晴らしいエンディングで思わずホロリ。

あと少しだけ出て来る、男3人でお酒を飲むシーンも好き。「甘い痛み」の下りはイタリアだな〜オシャレだな〜いいセリフだな〜としみじみ。

ココが○

若い頃のマリサ・トメイとロバート・ダウニー・Jrが主演、っていうだけで今でも見どころだとは思いますが、それ以上にストーリーがとても良いのでこの頃の映画が好きな人であれば間違いなく愛せる映画でしょう。

この感じは2000年代以降には無い世界な気がする。そういう意味では「あなたに降る夢」を観た時と近い感覚でした。

ココが×

終盤の主人公の心情の変化だけは少し疑問でしたが、でも考えればそれも納得と言うか…わからないでもないので、強いて言えばってところでしょうか。

MVA

無難ですがこの人に。

マリサ・トメイ(フェイス・コルヴァッチ役)

まーやっぱりかわいいですよね。この頃の彼女は。今も50代なのにかわいいですからね。

アラサーの破壊力ハンパねーなと思います。ちょっと眉毛のメイクが残念ですが。

この頃からコメディエンヌ的な才能をいかんなく発揮している感じもあって、やっぱりこういうお話には向いているんでしょう。文句なしです。

ロバート・ダウニー・Jrも当然良かったです。この人も相変わらず昔からうまいよな〜。

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