映画レビュー0683 『パワー・ゲーム』

今日はネトフリより。なんで観たいと思っていたのかすっかり忘れましたが、観たいと思っていたので観ました。(そのまま)

パワー・ゲーム

Paranoia
監督
脚本
バリー・L・レヴィ
原作
『侵入社員』
ジョゼフ・フィンダー
出演
アンバー・ハード
ルーカス・ティル
エンベス・デイヴィッツ
ジュリアン・マクマホン
リチャード・ドレイファス
音楽
公開
2013年8月16日 アメリカ
上映時間
106分
製作国
アメリカ

パワー・ゲーム

大手IT企業「ワイアット社」に勤める若手社員アダムは、社長の目の前で行う勝負のプレゼンの際に社長に反発してしまい、チーム全員クビとなってしまう。アダムは腹いせに出社最終日に経費で高級クラブで飲もうとチームメンバーを誘い、いい女もお持ち帰りで大満足したものの即座に社長に捕まり、不正を咎められる。警察に突きつけられたくなければライバル企業の「アイコン社」に潜入して開発中の新スマホの秘密を持ち帰れ、と脅されたアダムは、やむなく違法である“産業スパイ”を始めるが…。

終盤まではそれなりだけど、ラストがご都合ファンタジー。

5.5

しのぎを削る大手IT企業(というかスマホメーカー)2社の産業スパイをやらされる男のお話。やっぱりこのご時世、こういう話は実際にあるんだろうし、テーマとしては非常にそそられるお話だったんですが…。

主人公のアダムは大手IT企業「ワイアット社」に勤め、成功を夢見る青年。しかしなかなか昇進のチャンスはない…ところに社長に直接プレゼンできる機会が訪れ、ここが勝負だとチームメンバーと気合いを入れて向かいます。が、プレゼン中の社長の態度に反発し「あんたは何もわかってない」と食って掛かったことでゲームセット、チームメンバー共々クビを宣告されます。

確かに生意気だったかもしれないけど一気にクビとはすげー会社だぜ。でももう決まっちゃったもんはしょうがない、落ち込んでてもしょうがないから腹いせに最後に経費で豪遊してやろうぜ、と高級クラブにメンバーを連れ出して飲んで食って踊って抱いてのフルコースで大満足、さぁ今日からまた職探し頑張るか…と思ったところに社長からの使者がやってきて、「てめぇ昨日会社の金で豪遊しやがったな?」と問い詰められます。額にして1万ドル以上だったので、その異常さがわかるというもの。

最初はシラを切っていたアダムも即座に白旗、「捕まりたくなかったらライバル社に潜入して機密情報を持って来い」ということで産業スパイとしての生活をスタートする…という物語です。

ワイアット社の社長はゲイリー・オールドマン演じるニック。彼は元々、アダムが潜入することになる「アイコン社」の社長・ゴダードの右腕として頭角を現した人物で、二人は袂を分かってライバル企業となった、という経緯があります。ちなみにゴダードを演じるのはハリソン・フォード、なんとビックリ坊主でした。

アイコン社は今まさに世界が驚愕する新機種の開発真っ最中で、その情報が喉から手が出るほど欲しいニック社長がアダムを刺客として送り込むわけです。無事アイコン社に幹部待遇で転職したアダムは、ニックが用意した豪邸で暮らし、さらに例の晩にお持ち帰りした美女がアイコン社の広報担当幹部だったということでお近づきになって仕事的にも下半身的にも順調そのもの。逮捕直前からまさかの成功者としての生活を満喫する日々を送りますが、しかし…とこれ以降は割愛。

まずお話としては、大体読めるもののそれなりに緊張感もあって、思ったよりもしっかり飽きずに観られたのは良かった点。脇を固めるゲイリー・オールドマンやハリソン・フォードの存在感もあり、また最近の映画らしい底上げされたモロモロの演出のおかげで意外と惹きつけてくれる感じがありました。「イーグル・アイ」に似た監視社会を描いている点が今っぽいテーマと言えるかもしれません。こういう映画を観ては「嫌だわー怖いわねぇ」と言いつつ街中には監視カメラをもっと増やせとか言っちゃう日本人のダブスタ感が忍ばれます。

ただ不満が結構ありまして。

まず主人公がボンクラなのが気になった。

野心家で能力のある人物として描かれている割にいろいろ抜けてるしなんだかんだで流されやすいし。まずあんな状況で会社が用意した豪邸に監視カメラがあると思ってないとか頭お花畑すぎる。

対するヒロインであるアイコン社幹部社員のエマもヌケヌケ。あれだけの立場ならもっと警戒するもんじゃないのかな…。罠かと思ったら普通に出し抜かれていてこれまたあまり優秀には見えません。演じる二人がまた普通さをより強く感じさせる雰囲気だったのが残念。

特にエマ役のアンバー・ハードはイマイチだったなー。なんというか普通のその辺のガールなら合いそうだけど、こういう切れ者の役には向いてない感じがしましたね。きっとジョニデさんもそう思うでしょう。()

とは言え上に書いた通り、道中はそれなりに飽きずに観られたんですよ。ただもうオチがね…。一気に強引にまとめてファンタジーにしちゃった感じというか。もうフォーマット通りの終わり方含め、うんざり感の脳内ゲージが演技終了後の仮装大賞のように一気に上がっていきました。合格です

そんなわけでサスペンスとしてはいろいろアラが目立っちゃうのでオススメは出来ません。エンディングが良ければ全然印象が違った映画のような気がします。

パワー・ネタバレ

このシーンがイイ!

お父さんがとても良くてですね。エピローグの1シーン、「ヒロインかよ!」というような動きがあり、そこがとてもかわいかったです。

ココが○

産業スパイってなかなかいいテーマだと思うんですよ。時代的にはいわゆる007的なスパイよりもリアリティが持たせられるだろうし。ただその割に殺しとか陳腐な脅しを入れてきちゃってるのが全然ダメなわけですが。

あと「パワー・ゲーム」っていう邦題がどうなの、と。とは言え原題の「Paranoia」もイマイチピンと来ないのでまあなんでもいいや感もあります。

ココが×

とにかくエンディングがもうダメダメ。強引にまとめてファンタジーって夢オチに次ぐ悪手な気がします。あ、一応書いておきますが、いきなり空飛んじゃったりとかそういうファンタジーじゃなくて、現実的ではないいかにも創作っぽいまとめ方を「ファンタジー」と称してます。

それと序盤で特に感じましたが、劇伴とか演出で無駄に煽りすぎ。こういうところで安っぽさが出るからこういうのは本当にやめて欲しい。

MVA

演者は主人公とヒロインを除いた脇役陣がなかなか良かったと思います。ただ、それだけにこの物語ではゲイリー・オールドマンの無駄遣い的な印象は否めず。そのひたすら嫌な社長だったゲイリー・オールドマンも捨てがたいんですが、今回一番気になったのはこちらの方。

アンジェラ・サラフィアン(アリソン役)

ニックの秘書的な女性。

なんか引っかかる感じ、存在感がいいなーと思って観ていました。アンバー・ハードより綺麗だったし。アンバー・ハードよりもこういう人こそこういう企業にいそうだと思うんだよなー。ということで適役だったと思います。

あとお父さんのリチャード・ドレイファスもグッドでした。かわいい。

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