映画レビュー0563 『マネー・ショート 華麗なる大逆転』

なにげにヒット数見たら今日4ヒットだってwwwwもう笑っちゃうwwwwwww

※これ以降割と珍しくなくなったので気にならなくなりました。

…いや、でも本当に負け惜しみでも強がりでもなんでもなく、ヘタにヒット数稼ぐブログはいろいろめんどくさそうなのでこのままでいいんですけどね。自分で確認するために書いてるようなもんです。それにそのおかげで映画へのモチベーションも上がるので、ヒット数なんて0でもいいのさ! ケッ!

えー、土曜日に観に行って参りました。日曜日は呑んだくれていたので珍しく平日更新です。この映画、アカデミー賞脚色賞取ってましたね。

あとついにディカプリオさんおめでとうございます。ただあの映画はあんまり興味が無いのでソフト化を待ってから観ますごめんなさい。

マネー・ショート 華麗なる大逆転

The Big Short
監督
脚本
アダム・マッケイ
原作
『世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち』
マイケル・ルイス
音楽
ニコラス・ブリテル
公開
2015年12月11日 アメリカ
上映時間
130分
製作国
アメリカ

マネー・ショート 華麗なる大逆転

住宅価格が上昇し、住宅ローン関連の金融商品が飛ぶように売れていた頃、その仕組みに疑問を感じた数人の投資家たちが、その商品の“破綻”の可能性に目をつけた。

誰向けに作っているのかが謎。

5.0

あのリーマン・ショックの時に、ある種“逆張り”で一儲けを企み、そして成し遂げた男たちの物語。

観る前、僕はチームプレイだと完全に勘違いしていたんですが、実際は何人かいる主要登場人物全員がチームとなって…という話ではなく、それぞれが「これはこのまま行くとヤバイ(=稼げる)ぞ」と察知して個々に行動した話なので、そういう意味では群像劇的な内容でもあります。クリスチャン・ベール演じるマイケルなんかは、序盤で他のメンバーの噂に上がったぐらいで他に接点はまったくなかったりとか。

なにせ割と最近起こった出来事を元にした話なので、非常にホットというか、記憶も新しい中で「あの頃こんなことしてた人たちがいたのか」と思わされる…以前に、そもそも「サブプライムローンから来たリーマン・ショックとはこういうことだったのか」的な理解が進む内容でもあるので、純粋に興味対象としてはとても面白い話でした。ある種の知的欲求を満たしてくれるような。

おまけに自分自身、本当にほんの少しですが投資を勉強していた時期もあった(詳しくはないです)ので、内容そのものに興味を持ちやすい上に、若干用語の意味がわかるような部分もあったので、割と入り込みやすい気はしました。

気はしましたが…それでも難しかった。

固有名詞の多さは当然として、さらに誰がどの銘柄を狙ってどれだけ勝負しているのか、と言った細かい部分の情報が錯綜する上に、物語自体も群像劇的に交錯しながら展開するために、とてもとてもわかりにくい流れになってるんですよね。

そこで思ったわけです。はて、この映画は誰に向けて作っているんだろう、と。

まず、投資に詳しい、興味がある人たち。

そういう人たちからすれば、ある程度内容はお馴染みのものも多いんだろうし、そもそもトレーダーの動きも肌感覚として理解しやすい部分があると思うので、内容に対する理解はあまり問題がないと思われますが、しかし演出がとても込み入っていて人物もコロコロ変わり、集中力と記憶力が持続しにくい、映画としてはやや面倒な部類に入るため、それなりに映画に親しんでいないと難しい映画なのは間違いなく、投資面だけに強くてもきっとあまり楽しめません。

逆に、(僕はこっちの方ですが)映画好きが「面白そうな映画だな」と観た場合、映画としてやや面倒なためにしっかり追おうと観るものの、今度は速い切り替えで個人が移っていくために投資の内容までしっかり追いつかない。把握するのに時間がかかるわけです。噛み砕くまでに一拍必要。やっぱりそれはそれでしんどい。

結局、出来上がった映画を観ると「投資にとても詳しい映画マニア向け」というとてもニッチな映画にしか思えないんですよね。

投資、金融という世界で何が起きているのかを伝えたいのであれば、もっと丁寧に、地味でもいいから噛み砕いた流れにするべきでしょう。この映画のように、変にいじってかっこ良くまとめようとする必要はないはず。もしくは、クリスチャン・ベール1人を中心に、他は添え物程度にする、とか。絶対その方が理解しやすいし、より深い映画になった気がします。

逆に、専門的に突き放した内容にしたい場合、もっとシンプルにスピーディにした方がいい。無駄に難解な群像劇にする必要が無いでしょう。

確かに“同時期に金融商品の穴に気付いた人たち”を描くのであれば、ある程度群像劇という作り方はやむを得ない部分があるとは思いますが、ただ群像劇としても無駄に切り替わりすぎるし、言ってみれば「引っ張り」のために難解にして逆に観客の興味を削いでいる印象がありました。ぶっちゃけ、セリフはこれと変わらなくてもいいんです。ただ“流れ”の作り方が全然ダメ。興味を引くためなんでしょうが、いちいち「続きはCMの後すぐ!」的に各所で引っ張る意味がわかりません。

一部、マーゴット・ロビーやセレーナ・ゴメスが本人役として噛み砕いた説明をしたり、という面白く理解が進む工夫はなされていたんですが(それも実際面白いし理解しやすいんですが)、ただそのやり方も妙に「面白いでしょ」アピールが鼻につくようにも感じられたし、同様にたまにカメラ目線で登場人物が語る手法も、理解を助けると言うよりは奇をてらった印象が強く、結局監督は誰に向けて作ってんだよ、と疑問を感じるに至ったわけです。

ふと、シドニー・ルメットが生きていたら…きっともっと地味だけど、きちんと伝わる、そしてピークもしっかり見せ切る映画にしていただろうな…と思いました。もうシドニーつながりでシドニー・ポラックでもいいですよ。たぶん。

今の時代に生きる人間であれば誰もが知っているあの強烈な出来事を、無駄に監督の功名心でコテコテにいじくり回された気がして、とても残念でした。内容8.0、演出4.0で間を取った感じ。だけど気に入らなかったのでやっぱり5.0。(移転時修正)

ただでさえ一般的に理解が進んでいるとは言えない金融の世界の話を、その上難解な演出・展開でより込み入ったものにする必要はまったく無いと思うんですが…。もっと軽めのコメディタッチも入ったものなのかと思ってましたが、まったくそういうこともなく、いい素材をヘタに料理されてすごくがっかりさせられた感じ。

ついでにもう一点書いておけば、これまた毎度ですが邦題が超絶センスゼロ。

当然ながら、もはや「国が滅ぶ」レベルの危機に賭けた話なので、全然「華麗なる」感は無いです。むしろ悲壮感漂ってるし、なにせ支払う側が倒産するような事態なので、逃げられる可能性も高い。胴元が支払えないレベルの賭けをしてしまった感じでしょうか。

そういう部分がまたジリジリと来る面白さでもあるんですが、その部分を邦題が完璧に消し去って誤解されるものになっているわけで、これは本当に観てつけたのか甚だ疑問。原作の「世界経済の破綻に賭けた男たち」の方が百倍良いタイトルです。なんでこねくり回すのか…。

おまけに「マネー・ショート」もわかりにくい。原題は「The Big Short」です。ド直訳すると「デカい売り」「大勝負の売り」って感じでしょうか。「ショート」=売り、という投資用語も知らない人は多いだろうし、そもそもその投資用語としての「ショート」だったら前に「マネー」が付くのも意味がよくわからないし…と邦題としてこの上ないレベルでクソです。「資金不足」って意味にしたのかなぁ。よくわかりませんが。本当にいい加減にして欲しい。

んまーしかし個人的な話ですが、ここ何年か劇場に行った映画はほぼハズレ無しだったんですけどね。今回のこの映画に関しては、テーマの良さをまったく活かしきれていない、とても残念な映画になってしまったと思います。内容そのものは面白いだけに…本当に残念。

このシーンがイイ!

終盤、マークの長~い沈黙のシーン。いろいろと頭の中を想像したくなる、良いシーンでした。

ココが○

なにせ数年前のドデカイ出来事をこの早さで映画化した、というのは素晴らしい功績だと思いますね。こういうのは風化してからやられてもあんまり意味が無いというか、やっぱり影響が小さいですから。

しかしこんなとんでもない出来事があっても普通にまた動いている、金融という世界の化け物っぷりも考えさせられます。

ココが×

やっぱり上に書いた通り、見せ方でしょう。もっともっとやりようがあったはず…。

なんかなー。スタイリッシュにしようとしてる感じがすごく鼻について嫌でした。

MVA

ブラピは髭面でもイケメン。そんなに出番はありませんでしたが。さてさて、今回はこの人かなぁ。

スティーヴ・カレル(マーク・バウム役)

なんでもズケズケモノを言う、変わり者の投資家。

最初のシーンからイメージ悪かったんですが、最終的には一番主役然としていた気がする。変わり者っぷりと苦悩のバランスがお見事でした。

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