映画レビュー0222 『大脱走』

今日もBS録画シリーズから。そして今日もスライド登板。ちなみにこの映画は2度目の鑑賞になります。

大脱走

The Great Escape
監督
脚本
ジェームズ・クラヴェル
W・R・バーネット
原作
『The Great Escape』
ポール・ブリックヒル
音楽
公開
1963年7月4日 アメリカ
上映時間
172分
製作国
アメリカ

大脱走

第二次大戦中、ドイツ軍の捕虜となったイギリス軍とアメリカ軍の兵士たちが用意周到に計画を立て、一気に脱走を企てる。

やっぱり名作。

9.0

言わずと知れた名作ではありますが、簡単に説明すれば。

おそらく耳にすれば誰もが知ってる「大脱走マーチ」に乗せて、まるで「捕虜」という悲壮感のない男たちが、巧みなチームプレーで脱出用の穴を掘り、やがて決行の日を迎え…というお話。

まず序盤戦、「脱出まで」。

その「悲壮感のない男たちが巧みなチームプレーで」というところがすごくいい。

「脱走」というのは、当然ながら命をかけたものなので、見つかるとヤバいわけです。当然、戦時協定みたいなものがあるためか、バレたところで即刻銃殺刑というようなことにはならないものの、やはり企みそのものがスリリング。そこを深刻になりすぎず、小技の利いたテクニックで掘り進めていくチームプレーが観ていて楽しいですねぇ。

「脱走計画が希望だった」というセリフも出てきますが、まさにこの計画自体を生きる糧として、明るくみんなで分担しながらがんばる姿、これはやっぱり「混ぜて欲しいぜ!」と思わせるものがあります。ただ捕虜として日々過ごすよりも、「脱走する」という大目的に向かって一致団結、知恵を絞って日々ジワジワと駒を進めていく感覚、これはやっぱり今観てもたまらないものがありました。きっと男の子的には大抵の人がワクワクしちゃうシチュエーションじゃないでしょうか。

そう、実際この映画自体、「街の人」的な背景に近いエキストラの人を除けば、もう完全に男だらけの映画です。男臭いことこの上ない。何年何十年か後に「匂いの出るテレビができました」なんて言ってこの映画も匂いを流すようになったらきっと評価が落ちるでしょう。それほど男臭い。汗だく&土まみれ。でもその男臭さが、余計なエピソードを盛り込まない硬派な作りにつながっていて、3時間近い長尺映画の割にシェイプアップされた濃厚な感覚を与えてくれる気がします。

ただ一点、今回観ていて思ったのは、「決行日以降」の話が少し散漫かな、という印象がありました。

始まってから2時間程度は、計画遂行のテンションと作戦自体の面白さが引っ張って行ってくれるんですが、最後の1時間は描く人たちが分散されるので、その分少し映画としての濃さが拡散されてしまうような気がして、それがちょっともったいないなぁ、と。

ただ、これだけ古い映画でも、今観ても特に欠点もなく純粋に楽しめる映画というのはなかなか貴重で、それだけで名作だなと感じます。

初めて観た時に、ラストはちょっと意外だなと感じたのを覚えてますが、なんというか…ネタバレになるので詳しくは書けませんが、その意外な感覚もまた、物語をリアルに感じさせてくれるような気がして、今思えば悪くない後味だなと思います。

未見の方、特に男性はぜひ。

このシーンがイイ!

アメリカ独立記念日に酒で騒ぐ兵士たち、いいですねぇ。捕虜のくせに明るくて、こりゃみんな仲間なんだな、って感じがよく出てます。

あと何度か書いてる気がしますが、昔の映画によくある、キャスト紹介的なエンディング。これすごく好きなんです。この映画は「大脱走マーチ」のワクワク感も手伝って、エンディングまでスバラシイですね。

ココが○

やっぱり「仲間」「計画性」「頭脳戦」この辺りがキーワードじゃないでしょうか。いくつかの印象的な友情エピソードも込められていて、それがまたいいスパイスになっています。

それと一つ忘れずに挙げておきたいのが、収容所長の人格者ぶり。

ナチスドイツとは一線を画した、誇りを持った軍人っぷりがかっこいい。「報告」シーンでの両トップのやり取りは、お互いがお互いを認めた上での、それぞれのやりきれない思いを見事に表していて秀逸です。これも名シーンだったなぁ。

ココが×

そのラスト1時間は、今ならもっとうまくまとめていたような気がしますが、ただそれも「あえて言えば」のレベルです。特に不満は無いですね。

MVA

初めて観たときは、マックイーンのチョイワル兄貴っぽさがかっこいいぜ! と思ったんですが、今回はこちらの方に。

ジェームズ・ドナルド(ラムゼイ大佐役)

捕虜のトップで、足が悪いから&トップだからか脱走には参加せず、バックアップする役回り。

とにかく沈着冷静で渋い。ブイシーです。理想の上司的な雰囲気がプンプン。かっこいいんですよねぇ。最後までダンディでした。

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