映画レビュー1177 『花粉』
今回もJAIHOより。何やらマニアックそうなので観てみましたが…。
※いろいろ調べましたが動画(予告編すらなくなぜか本編)は年齢制限のため埋め込み不可なようでここでは観られません。
花粉
ハ・ギルチョン
イ・ヒョソク
ハ・ミョンジュン
ナムグン・ウォン
チェ・ジヒ
ユン・ソラ
ヨ・ウンゲ
シンチョン・ヒョン
1972年4月7日 韓国
85分
韓国
JAIHO(Fire TV Stick・TV)
衝撃のよくわからなさ。
- 愛人(♀)の妹が愛人(♂)と駆け落ち、激怒する実業家のおっさん
- 中盤まではそれなりに理解できるものの、終盤は突然話が変わってよくわからず
- よくわからないネズミ的な物が出てきたりよくわからない家事が出てきたりで終始よくわからない
- よくわからないものの熱量だけは伝わるよくわからない映画
あらすじ
この映画はかなり情報が少ない映画のため、いつも以上にレビューも人物名等もあやふやなのでご容赦ください。
本国ですらDVD等ソフト化されてもいなさそうで、出てきたビジュアルはおそらく公開時に作られたであろうポスターのみというマニアックさ。さすがJAIHO。
実業家ヒョンマ(殺人蝶に出てきた教授役の人)の愛人セランは、ソウル近郊のとある家で妹のミランと家政婦のオクニョの3人で暮らしております。
ある日、ヒョンマが「新しい秘書」として若い男性のダンジュ(若い頃のヒロミゴー的なイケメン)を連れてきますが、彼はどうやらヒョンマの別の愛人のようで、なんなら今のヒョンマは彼の方にお熱のようです。
ある時野暮用でダンジュとミランは街へ繰り出しますが、帰る前に大雨に見舞われ一晩ダンジュの家に留まることに。そのことを疑ったヒョンマはダンジュを責め、その後ダンジュとミランの二人は駆け落ち同然に姿を消します。
当然黙ってはいないヒョンマ、車を飛ばして二人の行方を追いますが…あとはご覧ください。っていうかご覧にならなくてもいいような気はします。
怪しさ満点の家政婦がツボ
この時代におっさんが「女愛人と男愛人」を持っている、って設定はなかなか新しいなと感心しつつ、果たしてその設定が活かされていたのかどうかは微妙な気もしました。と言うか何の話なのか本当によくわからない。
一応根底には(いつも書いている気がしますが)当時の韓国社会への風刺が込められているらしいんですが、当然ながらそれに詳しくもない人間としては風刺のレベルが高すぎるのかまったく意味がわからず、特に後半の展開は口ポカーン状態で観ておりました。
最初に書いた通り、まあ中盤ぐらいまではそれなりに追えるんですよ。愛人と愛人の妹が駆け落ちして、それに激怒して追う実業家、という展開は。
ただそのあとが本当に急展開で、どうやって切り替わったのかも忘れるぐらいに「えっ? これ何の話なの?」状態で進むのでえらい困惑しました。二部作だったのかな? みたいな。
特にめちゃくちゃ怪しさ満点の家政婦の存在が絶妙に謎。めっちゃ棒でカンカン叩いてそりゃ怒られるだろ、という家事騒音被害も謎なら、謎のネズミ的な生き物を解き放つのも謎。アレ本当になんだったんだよ…。
終盤、ひどいなぁと思わされる展開については理解できるんですが、そこに至るまでが急すぎるし、もう少し状況説明があったら良かったなぁと思います。正直JAIHOのあらすじを読んでなかったらもっとわかってなかった気がする…。
よくわからず終了
実際問題もうあんまり書くことがないんですよね…。割と早めに「この映画は合わないかもしれない…」と思っちゃうと余計に理解しようとしなくなっちゃう悪い癖があるので、そのせいでもうほとんど内容も覚えていません。申し訳ない。
ちょっと独特な映画なのは間違いなくて、それ故観る価値はあるかもしれません。ただ観る機会が少ないのも事実なので、そこが難しいところではあります。
まあね、一つ言えることは…弱者に強く出る人間はろくなもんじゃねぇな、ってところでしょうか…。人って怖い。
このシーンがイイ!
全然意味はわからなかったんですが家政婦が洗濯物(?)をカンカン叩くシーンは狂気を感じてよかったですね。あれ毎日やってたわけでしょ? キレるの遅すぎじゃない??
ココが○
メインのお話ではないものの、同性愛も特にことさらに強調することなくフラットに描いているのはすごく良いと思いますね。時代を考えればかなり先進的な気がする。
ココが×
ちょっと風刺として言いたいことが強すぎて映画自体の物語性を犠牲にしている気はしました。ほとんど理解できてないのでいい加減な感想ですけど。
MVA
うーん、これはやはり…!
ヨ・ウンゲ(家政婦役)
多分この人です。情報がなさすぎて名前を確定する術がありません。
まあ観れば強烈なのはわかると思います。思えば最初っから怪しかった…。