映画レビュー0054 『ユージュアル・サスペクツ』

別腹で「仮想儀礼」という小説を読みました。職を失った中年二人がエセ宗教を興す話。

辞書みたいな厚さの上下巻2冊なんですが、ものすごい速さで読んじゃいました。割と救いようのない話なんですが、今の日本の病み具合が気持ち悪いほど現実味を帯びていて、なんとも暗い気持ちになりましたが、オススメです。

さて、映画。

今回は「サスペンス好きなら観とけよ」と言われるような、ある意味でサスペンスの金字塔的作品です。

ユージュアル・サスペクツ

The Usual Suspects
監督
脚本
出演
ガブリエル・バーン
スティーヴン・ボールドウィン
音楽
公開
1995年8月16日 アメリカ
上映時間
106分
製作国
アメリカ

ユージュアル・サスペクツ

ある港で起きた大規模な殺人事件。現場から生還した男が警察の尋問で語った事件の詳細、そして謎の男「カイザー・ソゼ」とは…。

繰り返しに耐えられる映画では無いです。

7.0

アマゾンで安かったので購入、2度目の鑑賞。初めて観たのは…10年ぐらい前でしょうか。当然のように詳細は忘れてますが、ラストはやっぱり衝撃で、先入観の怖さを思い知った記憶があります。

で、ラストを知った上での2度目の鑑賞の結果、「2度目は無いな」と。

映画自体は面白いと思います。ただし、それは初見に限ってのこと。

どうしても作りの関係上、結末を知ってるとすべてが矛盾して見えます。おそらく、聴取している刑事の想像を追体験した作りなんでしょう。観ている人が騙されるように物語が展開していきます。

そのこと自体は全然構わないと思うんですが、改めて観てみると、「ここでこんなことが!」とか「ああ、これが伏線だったのか!」とか、そういったものがまったくありません。「衝撃の結末」だけ用意して、あとはどうやったら「衝撃」になるのか、という話を積み上げていった印象。

そのために、「よ~く観てると真犯人が…」といった内容でもないので、推理として楽しめるわけでもない。それ故に、複数回の鑑賞には耐えられるものではないかな、と。

ただ、くどいようですが最初は楽しめると思うので、一度は観ておくといいと思います。僕が言ってる面も今だから言えることで、当時としての話の新鮮さは群抜きだった…かもしれないし、今こうした批評をするのはフェアじゃないとは思うんですが。

結論としては、初見の感想が8.0、2度目が6.0で、間を取って7.0かな、という感じですね。

ココが○

ラストシーンはやっぱりいいですよね。颯爽としていて。「やられたー!」ってなりますよ。

あとは、上に書いたように、推理どうこうの話ではないので、実は「頭を使わずにサスペンスが観たい」という要望には打って付けの映画かもしれません。

深く考えずただ展開を追っていれば、「ゲ、ゲェー!」とキン肉マン並に驚けます。多分。

ココが×

特に何がダメ、ということはないと思いますが、矛盾がわかりつつも「面白いからいいじゃない」ってなるほど脚本が練られている感じではないので、その辺りの物足りなさは感じました。オチを知って観るとどうも釈然としない感じがしちゃいます。

MVA

この作品はケヴィン・スペイシーがケヴィン・スペイシーになった作品、と言ってもいいような彼の代名詞的作品ですが、今回一人選ぶならこの人にしようかな、と。

スティーヴン・ボールドウィン(マイケル・マクマナス役)

軽くてかっこいいその辺の兄ちゃんなんですが、割と仕事によって地味に変装…というか、イメージの違った外観を作っていて、不思議と存在感がありました。

なんとご本人は去年、住宅ローン未払いによる自己破産という憂き目にあっているので、がんばってねの意味も込めて。

こんなところで励まされても仕事のプラスにはまったくなりませんけどね!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA