映画レビュー0515 『ワイルド・ワイルド・ウエスト』
「今年は平日も観るから本数増えるぞ」と言っておいてなんですが、今年はあまり早く帰れない状態に押し込まれてしまい、結局平日はおろか、休みの日も大して観られておりません。無念。
もーほんと最近無気力で休みとなるとダラダラしちゃうんですが、そんなダラダラを押しのけつつ、またできるだけ観たいと思っております。気持ちは。
ワイルド・ワイルド・ウエスト
一昔前のいわゆる大衆向け娯楽映画。
やや厳し目に点数付けましたが、そんなつまらなかったわけではないです。6割ぐらいの力で観るとちょうどいいような映画ではないでしょうか。
残念ながら観る前に想像していたレベルを超えてくるものはまったく無かったわけですが、かと言って見所がまったく無いわけでもなく、まあソコソコそれなりに楽しめる、表現は悪いですが「毒にも薬にもならない映画」と言った感じ。
一昔前の大衆娯楽映画ってこういうレベルの映画が多かった気がするんですよね。完全に印象でだけ書いてますが。
頭に来るような酷さはないものの、(劇場で観たなら)家までお持ち帰り出来るほどの何かも無いというか。“消えもの”とでも言いましょうか。観てる時間はそれなりに映画として消費できるんだけど、一切後に残らないあの感じ。そういう映画かな、という気がします。
考えるより先に手が出ちゃうタイプの軍人をウィル・スミスが、発明マニアで思考重視の偏屈保安官をケヴィン・クラインがそれぞれ演じます。いわゆる凸凹コンビのバディもので、ソリが合わなかったのが徐々に息の合うコンビになっていき…的ないつものパターン。
まあ「ウィル・スミス主演のバディムービー」と言えばもうあらかた想像がつく内容そのもので、その想像した映画が好きならどうぞ、そうでもないなら観なくてもいいかな、という映画でしょうか。
「バッドボーイズ」とかとすごく近い印象がありますが、そもそも「バッドボーイズ」自体ほとんど内容を覚えていない(ティア・レオーニが出ていたような記憶しか残ってない)ので、全然違ったらごめんなさいね、ということで。
ただ、こういう「毒にも薬にもならない」ような娯楽映画というのは、少なくともこの頃はそれなりに需要もあったんだろうし、他と比べて特段レベルが低すぎるわけでもなく、別に悪いわけではないと思うんですよ。
この頃は600円払って500円のご飯が出て来ても「まあこんなもんか」って世の中だったと思うんです。今は1000円払って2000円分、って感じな気がするんですよね。よく出来た娯楽映画って。「1000円でこのコースが出てくるなんておっトクぅ~」みたいな。サービス精神旺盛じゃないと成り立たないようなシビアな時代になってきたというか。
なので、今の時代にこういう映画が出て来ちゃうとかなりしんどいと思いますが、当時はこれが許されるというか当たり前のレベルだったような気がするので、今責めるのもかわいそうかな、とも思います。
「ああ、この頃はゆるくていい時代だったよな」と懐かしむのにご利用するにはいいのではないかと。
このシーンがイイ!
ううむ、特にコレ、って無かったような…。
ココが○
古い時代の物語で、機械仕掛けの発明品がゴロゴロ出てくる、っていうのは間違いなくこの映画のウリの一つだと思うし、それはなかなか観ていて楽しいものがありました。現実味があるかどうかは当然別なんですが、まあコメディ寄りなのでその辺は大目に見ましょう。
いわゆるスチームパンクってやつでしょうか。ああいうのが好きな人にはグッと来る映画かもしれません。
ココが×
そういう「コメディだから」大目に見つつも、やっぱりかなり無理のある展開やご都合主義的な展開だらけではあります。それはそれで構わないんですが、かと言って全体が良く出来ているわけではないので、どうしてもアラが目立って見えちゃう部分はあるかな、と。
MVA
割と消去法的ではあるんですが、今回はこちらの方。
ケネス・ブラナー(アーリス・ラブレス博士役)
メインの悪役。
ケネス・ブラナーの(勝手な)イメージってもっとつまらない優等生的な感じが強かったので、観ていて結構意外な感じが良かったな、と。