映画レビュー0290 『ディナーラッシュ』

お盆用の映画を借りにTSUTAYAに行った時、「やっぱり1本はサスペンス観ないと」と物色した結果、チョイスした作品。

「良品発掘」に選ばれていたんですが、あんまり良品発掘自体に当たりの印象が無い上に、ジャケ裏の「スタイリッシュな映像とウンヌンカンヌンどーたらこーたら」というコピーに嫌な予感を感じつつも、借りてみました。

ディナーラッシュ

Dinner Rush
監督
ボブ・ジラルディ
脚本
リック・ショーネシー
ブライアン・S・カラタ
出演
ダニー・アイエロ
エドアルド・バレリーニ
カーク・アセヴェド
ビビアン・ウー
サマー・フェニックス
ジェイミー・ハリス
ジョン・コーベット
マーク・マーゴリス
サンドラ・バーンハード
音楽
アレクサンダー・ラサレンコ
主題歌
『STAR』
GOAT(Andrew Rosen)
公開
2001年9月28日 アメリカ
上映時間
99分
製作国
アメリカ

ディナーラッシュ

NYで激烈に繁盛しているイタリア料理店のオーナー・ルイスは、店に来たマフィアに「パートナーとしてやっていかないか」と事実上の買収を持ちかけられる。その頃お店は大繁盛、ルイスの息子で料理長のウードが店を切り盛りしているが、従業員も客も一癖も二癖もある人ばかりで…。

激薄クソ映画に認定。

0.5

まさに不安的中、内容がまったくない、薄っぺらいことこの上ないクソ映画でした。

確かに“殺し”のシーンで優雅なBGMが流れたり、アーティスティックな料理の数々とその裏での人間模様、同じ店舗内の話ではありますがどことなく群像劇の雰囲気を漂わせる「それぞれのドラマ感」など、“意欲だけ”は伝わりました。ああ、こういうことやりたいんだろうな、っていうのはわかります。が、内容がまったくない。

商業映画でこのレベルはもうはっきりとクソです。

ところがあちこちのレビューサイトで軒並み高評価。僕の感覚がズレてるんでしょうか…ちょっと内容をおさらいしましょう。

主人公のルイスは、このNYの大繁盛イタリア料理店と、もう一つギャンブルの胴元という裏稼業を持った人で、その裏稼業絡みで冒頭に親友のエンリコを殺されてしまいます。そのエンリコを殺害したマフィア2人が店にやってきて、「パートナーとしてこの店をやらないか」と半ば脅しながら店の譲渡を迫ります。

その生臭い話をしていた裏では、店が開店以来最大の大繁盛を記録中、ギャンブルにのめり込んで借金まみれの副料理長がいたり、副料理長と料理長両方と関係を持っている店員がいたり、客として文句ばっかりの画商が来たり、料理長とデキてる辛口料理評論家が来たり、ルイスに招待された警察官がやって来たり…といろんな人たちがいろんなドラマを展開。ほぼ全編店舗内のみで構成されるこのワンシチュエーションサスペンス、どのような結末を迎えるのか…!! というお話。

おそらくこの映画の特徴は、客・従業員それぞれに様々な人たちがいて、その人物描写がありますよ、というのがまずスタートで、それが群像劇っぽい感じなわけですが、結局最後まで観たところで、「コイツいらねーじゃん」のオンパレード。

そう、「ロック、ストック以下略」のように、別に「最終的に話がまとまる」内容ではありません。言ってみればダミーだらけ。ダミーの描写にやたら時間をかけて、それがしかも大して面白いわけでもなく、ちょっと意味深に描くことで「何かありそうでしょ?」と思わせといて何もない、っていう。

あからさまな「新鮮サスペンス狙い」の作りですが、全然サスペンスとして成立していない。これはひどい。

そもそもこの映画のキーマンとなる人物も、サスペンスが好きな人が観てたら大体わかるんですよね。「コイツ一番いらない=一番怪しい」という図式。

まさかそんな単純な話じゃないだろ…と思ったらそのままそいつがコンニチハ。ってことはここがピークじゃなくてこのあと驚くべき展開が…! と思ったらそのままサヨウナラ、で映画終了。

「いや~~~~~~ こっれクソだなーーーーーーーーーー」と伸びながら言いました。

第一、キーマンを他の人間にとっかえても成立する(いやそもそも成立してないんだけど)ような「ビックリ人選」でしかない浅さがもうサスペンスとして致命的。

前半の膨大な意味のないシーン、そしてまったく大どんでん返しになっていない、でも「意外でしょ」と思わせたい臭いが立ち込めるストーリー、そしてその技量不足を隠すかのように塗りたくる“スタイリッシュ”な映像と音楽。さらにラストにちょっとオサレ感漂うセリフでごまかして終了、というタチの悪さ。

どれをとっても中身が薄い。

そもそも「スタイリッシュでしょ」と思わせようとしてるのはわかるものの、実際のところ別にスタイリッシュな感じもしない。

まさに「一口目は美味しい気がする味が濃い料理」を食べた気分。すぐに飽きるし、もう二度と食べたくないです。

あまり人様の評価に文句はつけまい、と言っておきながらなんですが、この映画をべた褒めしてる人たちは、きちんと「サスペンス」というジャンルに向き合っているんでしょうか…。なんとなくそれこそ料理のように、もしくは難解な芸術作品のように、「わかってるフリをしているとそれっぽい」ポーズの獲物になるような映画じゃないかと…。

こーーーーーーーーーーんな薄っぺらい話、学芸会でも許されませんよ。伏線もないし、でも大体想像がついちゃうぐらい浅いし。やー、こんな映画、口が裂けてもオススメできない。あまりにもクソだったので、逆に他の人の評価が見たくなる、そんな映画でした。

ぜひこれを読んでいる皆さんには観て頂いてですね、反論なり同意なりを聞かせて頂きたいです。自分が正しいのかどうかが知りたい。

ただあちこちのサイトの評価が「実際の評価」なのであれば、この監督はこの後もっといろいろ撮ってておかしくないと思うんですが、軽く調べてもこの映画以降10年強、別に何かを撮ってるようでもなく…。

きちんとした評価の出来る人なら、こんな映画評価しないと思うんだけどなぁ…。個人的には今年ワースト1、あり得るなこれ…。

※今年どころか当ブログワースト1爆進中(2017年現在)

このシーンがイイ!

ものすごいベタですが、オーナーと息子の事務所での会話。ものすごいベタ以下のシーンしか無かったとも言えます。

ココが○

なし。

こんな上っ面で騙しにかかってくるような薄っぺらい映画を面白い、なんて言ってちゃダメ。

ココが×

×だらけで上に書いたのでここは割愛します。「中身の薄さ」がすべて。

シンプルならまだしも、それをゴテゴテ飾ろうとしてるのが最悪。100分程度ながらやたら長く感じるほど散漫だったのもマズイ映画です。ズイマー。

MVA

そんな映画で一人選ぶのもなんですが、こちらの方に。

ジェイミー・ハリス(バーテンダー・ショーン役)

クイズ王のバーテンダー。結局この人も物語とは一切関係がないわけですが。雰囲気が良かった。

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