映画レビュー0052 『フォロウィング』

今、もっとも注目しているクリストファー・ノーラン監督のデビュー作。ずっと借りたかったんですが、よーやく送られてきました。

フォロウィング

Following
監督
脚本
出演
ジェレミー・セオボルド
アレックス・ハウ
ルーシー・ラッセル
ジョン・ノーラン
ディック・ブラッドセル
音楽
公開
1999年4月2日 アメリカ
上映時間
70分
製作国
イギリス
視聴環境
TSUTAYA DISCASレンタル(DVD・TV)

フォロウィング

無職で暇人のビルは、さしたる理由もなく「尾行」を趣味に始める。ある日、尾行した男に気付かれてしまうのだが…。

オープニングとエンディングのつながりにセンスを感じる。

6.0

ラストの感覚が何かに似てる。……と思い出したらアレだ! 「隣人は静かに笑う」の感じ。

……と「隣人は静かに笑う」を観たことがある人には結構ネタバレに近い気もしますが、まさにそんな感じです。言ってみれば「本当にありそうな怖い話」。

さすがデビュー作だけあって、白黒だし音楽はほとんどないし登場人物は少ないし…でとにかく地味。地味ですが、さすがノーランというか、オチはしっかりしていました。

オープニングで語り始め、映像でその内容を見せつつオープニングに戻ってくる、よくあるパターンの展開ではありますが、その最後の最後で話が劇的に転換していく辺りがさすが。

この映画単品で観ると、よくある「ちょっと評判のいいインディペンデント映画」といった感じですが、この後のノーラン監督の歩みを考えるとなるほどなるほど、と。なかなか味わいがあります。

時間軸の交差具合なんかもその後の作品を匂わせていて、まさに原点といった風情。短く、サクッと観られる映画なので、大して期待せずにリラックスして観るとイイかもしれません。

ココが○

オチ、ですかね~。

やっぱりサスペンスはオチが重要ですからね。グググっとラスト数分で話の全体像を見せる力量が○。

あとは短さもポイントですね。短い割に印象に残る映画でした。

ココが×

まーとにかく地味です。集中力を切らさずに観るのはなかなか大変かもしれません。

それと、時間軸がわかりづらい点。これはもう、そのまんま「プレステージ」につながります。

ただ、割と警戒して観ていたせいか、わかりやすい方だとは思います。が、逆に言えば、警戒せずにのほほーんと観てるとわかりにくいのもまた間違いないでしょう。

MVA

役者陣も少なく地味ですが、一人選ぶならこの人でしょう。

アレックス・ハウ(コッブ役)

この人の存在がこの映画のすべてです。きっと。

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