映画レビュー1362 『ゴジラvsコング』

前作がかなりやらかしてくれたので悩みましたが、まあせっかく観たのにこれを観ないのもな…ということで一応観ることに。

ゴジラvsコング

Godzilla vs. Kong
監督

アダム・ウィンガード

脚本
原案
原作

『ゴジラ』
東宝
『キングコング』
エドガー・ウォーレス
メリアン・C・クーパー

出演
音楽
公開

2021年3月24日 各国

上映時間

113分

製作国

アメリカ

視聴環境

Amazonプライム・ビデオ(Fire TV Stick・TV)

ゴジラvsコング

うおおおおおザ・ハリウッド!!

6.0
古くから因縁があったらしいゴジラとコング、ついに対決です
  • 例によってまた暴れ出したゴジラに監視していたコングをあてがう
  • 一方巨大テクノロジー企業はゴジラを倒すべく怪獣たちの故郷を目指す
  • 大掛かりな仕掛けとおろそかなロジックがまさにザ・ハリウッド
  • 最終的には小栗旬の白目だけが脳に焼き付く

あらすじ

まあ前作がひどすぎたのでそれと比べれば全然…ってところですが、それでもまだやっぱり不満が多くて微妙な一作。いい加減にしてくれないかな!?

前作で怪獣たちがゴリゴリ集まってきてたくせに真のゴリであるコングは何しとったんや、と思っていたところモナークによって巨大なニセ島で監視・収容されていたようです。なるほど納得。もはや体もデカくなったコングはこの環境に大変なストレスを感じているようです。

一方巨大テクノロジー企業「エイペックス」ではゴジラを倒すための新兵器を作ろうとしており、かつてモナークに所属していたネイサン・リンド(アレクサンダー・スカルスガルド)に協力を依頼。

彼は怪獣たちの故郷と目される“地球の中央に存在する空洞”の研究をしていたためにエイペックス社に引き上げられたんですが、そこにはゴジラを倒す鍵があるらしい…ということで改めて地下空洞へ乗り込むぞーっと研究開発に勤しんでおります。

その試みを察知したらしきゴジラはエイペックス本社にカチコミまして、当然ながら破壊されます。

エイペックスの陰謀を知らないモナークは「ゴジラが人類を襲い始めた」と懸念、対抗するにはコングしかいない…ということでコングを監視から連れ出してゴジラと対決させますが…あとは観てチョーダイ。

風呂敷はデカいけどロジックおざなり

今作はアレクサンダー・スカルスガルド演じるネイサンが主人公となり、結構大掛かりなお話を展開させつつのいよいよゴジラvsコングだよ、という内容。ミリー・ボビー・ブラウン演じるマディソンも続投で、今回はブライアン・タイリー・ヘンリー演じる陰謀論者ポッドキャスターと一緒にエイペックス社の陰謀を暴く役割を果たします。

正直こっちとしてはがっぷり四つでゴジラとコングが戦ってくれればそれで良かったんですが、それでは保たないと判断したのか制作費的にそんなバトルばっか描けねーよとなったのかわかりませんが、この「エイペックス社の陰謀」絡みでストーリーを引っ張る部分が大きく、同時に「怪獣たちの故郷」とされている地球内部の空洞世界への旅も重要な要素となっており、だいぶSF色の強い話になっています。

その空洞世界は「重力が逆転する」らしく、そのためにエイペックス社が開発したマシンが必要で〜〜〜とかウンタラカンタラ結構大掛かりな仕掛けの説明が出てきたりもするんですが、これに限らずまあいろいろとデカい仕掛けを提示しながら肝心のロジックはおろそかに進み「そういう話だから」で簡単に済ませて次へ行く感じがいかにもハリウッド映画な感じで結構うんざり。

フフ・・・へただなぁハリウッドくん。転換点がへたっぴさ・・・!

バトル以外のSF要素で面白くしたいならその辺もうちょっとちゃんと描いてよねとイライラするし、そもそもその話いるのか問題でもあるので「違うんだよなぁ〜〜〜」と観ている間も不満でした。前作のひどさとは比べ物にならないぐらいマシではあるんですけどね。

そして最も重要な肝心のバトルに関しては、こちらもそれなりに良いのは良いんですが…やっぱり事前に予想していた通り「決着の付け方」に不満が残る内容になっていて、これはもう国の違う怪獣を扱う以上仕方がないのは理解しつつも「だったら作るな」と言いたくもなります。

しかもその懸念に対して「ちゃんとやるぜ」って言ってるんですよね。監督。ちゃんとやってねーじゃん、っていう。

結局やっぱり前作の不満を引きずって今作もあんまり乗り切れなかったというのが正直なところで、記憶に残ったのは小栗旬の白目のみ、ですよ。

小栗旬もしれっと出てくるんですが実は芹沢博士の息子らしいんですよね。その辺の話出てきたか??

息子なら息子で「ゴジラを倒そうとする会社」にいる理由が語られないのも不自然。父との何らかの確執がなければ父と正反対の道に進むとは思えないんですが、でもそんな話はまったく出てこないのでただの日本向けのサービスとして出てきているようにしか見えず、なんかそうやって「とりあえず日本人出しときゃいいでしょ」みたいな態度がまた頭に来るという話です。勝手な想像ですけどね…!

こちらからは以上です

いま年末に向けてちょっとレビューが溜まっちゃってるんでもう言うことないよってことでね。適当に切り上げますけども。

まあやっぱりモンスター・ヴァースはあんまり期待できないな、というのが結論です。僕としては。

なにより前作のやらかしが相当ダメージでかいですね…今でも思い出すと腹が立つわ…!

ネタvsバレ

もうほぼ結論書いちゃってるようなものですが一応こちらに書くと、やっぱりどっちが勝つにせよしっかり決着をつけてほしかった、というのが一番。

そうなるとおそらく日本産のゴジラではなくアメリカ産のコングが勝つだろう…と思ってはいましたが、でもきっと決着つけないだろうなと思っていたら案の定玉虫色で終わり、ってこれはやっぱりガッカリですよ。

普通に考えればゴジラの方が強そうではあるけど、接近戦はコング有利とかいくらでもやりようはあるだろうし、むしろそのバトル上の工夫によって「おおー」みたいなのを期待していたのにやっぱり双方に配慮して一番つまらない結論で終わる、っていう。

メカゴジラが出てきたのも日本のファンにとっては良かったんでしょうが、僕はその辺通ってきていないのでむしろ「メカゴジラを玉虫色決着のダシに使うな」って感じで…小栗旬白目だし。なんだかなぁ。

このシーンがイイ!

最初にゴジラとコングが戦う海のシーンは良かったですね。コング海で戦うのキツくない!? って思っちゃうし環境の意外性が良い見せ場になっていたと思います。

ココが○

映画として不満はあれど、やっぱりゴジラとキングコングが戦うのが観られるのは「よくやってくれた」でしょう。いわゆる夢の対決。

ココが×

やっぱり一番引っかかったのは妙に風呂敷広げたところですかね。主役のネームバリューがすごいんだからシンプルでいいのになんであんな余計な脇道行きまくったんだろ…。

MVA

うーん…主要メンバーはあまり目新しさもなく微妙だったので、この人かなぁ。

カイリー・ホットル(ジア役)

髑髏島の先住民の少女。聴覚障害者でコングと仲良し。

めちゃくちゃかわいかったんですよね。演技も良かったし、一番光っていたと思います。

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