映画レビュー0024 『ミリオンダラー・ベイビー』

[2017年追記]

このブログを始めて自分の中で一番大きかった変化は、調べて思い出して書く…要は「勉強」と似ているような作業を経ているおかげで、始める前と比べると、まー映画関係の知識は豊富になったと思いますね。

つまり、逆に言えば書き始めのこの頃は全然知らないんですよ。映画のこと。「○○は初めて観ましたが〜」とかよく出てきて。

おそらく今もこういうことはあるんでしょうが、ただ下地ができているのとできていないのとではやっぱり感じ方も見方も変わると思うので、今はこの頃のような見方ってできないんだろうなーと思います。

それが良いのか悪いのかはわかりませんが、ただこの頃から変わらず変態です。

ミリオンダラー・ベイビー

Million Dollar Baby
監督
脚本
原案
F・X・トゥール
出演
音楽
クリント・イーストウッド
公開
2004年12月15日 アメリカ
上映時間
133分
製作国
アメリカ
視聴環境
TSUTAYA DISCASレンタル(DVD・TV)

ミリオンダラー・ベイビー

初めて育てた女ボクサーの残したもの。

頂点まではもう一歩。

8.0

事前に情報収集してなかったので、想像とは全然違う展開にビックリ。単純なサクセスストーリーを想像していたので…。

さて、その内容ですが。

古くさいジム×爺(失礼)2人×30過ぎの女性という極めて地味な要素が中心でありながらも、飽きずに観られる辺りはさすが「名作」と言われるだけあるな、と。前半の、爺さん同士のちょっと粋な会話が素敵でした。

そして、後半。

説教じみた語りで考えさせるような形ではなく、少ない言葉で、事実にどう向き合うかを観ている側にも一緒に考えさせるような演出が、個人的には良かったと思います。

が、それだけに最後の最後、フランキーの行く末の描き方が満足できません。

観客に考えさせる余地を残しておきたかったんだと思いますが、少し、文字通り「逃げた」結論のような気がして、あと一歩だけ腑に落ちない感覚というか、もう一歩で真の名作になれたのに、というもったいなさを感じました。あくまで個人的な意見ですが。

一つ驚いたのが、音楽。

なかなか静かな魅力を感じさせるなぁと思っていたんですが、まさか音楽までクリント・イーストウッドが手がけているとは思いませんでした。すごい才能ですね…。

某テレビ局の某交渉人の音楽がL.A.コンフィデンシャルの丸パクリだったのにはもっと驚きましたがこれは余計な話です。

あとはやっぱりモーガン・フリーマン

ハッキリ言っていつも同じようなキャラなんですが、あの存在感と表情というのは他に代え難いですね。「ショーシャンクの空に」の時も書きましたが、語りの声もすごく心地よくて。彼にはできるだけ長く、現役でがんばって欲しいと思います。

ココが○

すごく地味なんですが、すごく丁寧な描き方をしていたと思います。丁寧という点だけでも、観て損は無いかと。

あとはやっぱり重鎮二人。

もうセリフ一つ一つに重みがあって。こういう映画は、下手するといちいちうるさい語りになるので、その辺りのバランスがさすがでした。

あとボクシングシーンがよくできてましたね。「作り物」なのにけっこードキドキしました。

ココが×

これはもう上に書いた通り、最後の最後の描き方に尽きます。

が、別にひどすぎて映画の評価が激下がり、というわけではなく、「自分としては納得できない」という程度のものなので、受け取り方は人それぞれで、まあこういう終わり方もアリだよな、とは思います。

MVA

クリント・イーストウッドをしっかり観たのは、おそらく「シークレット・サービス」以来なので、かーなーりー久しぶりです。まあ彼も良かったんですが、やっぱり

モーガン・フリーマン(エディ・“スクラップ・アイアン”・デュプリス役)

に。

ごめんなさい。ただ好きなだけ、っていう話です。が、やっぱりいいんですよね…。この人の存在感は本当に貴重だと思います。

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