映画レビュー0016 『セブン』

これもまた、世間的な評価では歴史的な名作と言っていいでしょう。

サスペンス好きを公言する者としては観ないといけないと思いつつ、グロいグロいと聞かされていたためにエログロに弱いチキンガイとしては観ていなかったのですが、ちょっと気合い入れていっちょ観たろかい、と。

そんなわけで遅い初鑑賞。

セブン

Seven
監督
脚本
アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー
出演
音楽
主題歌
『ハーツ・フィルシー・レッスン』
公開
1995年9月22日 アメリカ
上映時間
127分
製作国
アメリカ
視聴環境
TSUTAYA DISCASレンタル(DVD・TV)

セブン

「七つの大罪」になぞらえた連続殺人事件を追う、定年間近と新人の刑事コンビ。

世界観の描き方がお上手です。

8.5

多分、例えば公開当時のように、まっさらな状態で観ていればもっと評価した映画だったかもしれません。

ちょっとだけ事前に情報を見ちゃったのが、結末の“波”に影響しちゃった気がして、少し損しちゃったかなぁというのが個人的な感想。

でもまぁ一言で言えば「どえりゃー話」。(なぜか名古屋弁)

序盤からラスト前まではとにかく暗いし、結構えげつない。終盤、景色が明るくなるのと対照的に、話はもっと暗くなる…という感じでしょうか。

「犯人は何を考えてるんだろう…この後何が起こるんだろう…」

という序盤の「気味が悪い世界」と、空は晴れてるのに不安が押し寄せてくる…という、終盤の不安定な感情への導き方が非常にお上手。

ネタバレを避けるためにアレコレ言えないのが残念ですが、かなり異常な世界を描いていながら話は破綻していない、その辺りの怖さが際立っていました。

ちょっとグロいし気味が悪いけど、(個人差はあるでしょうが)耐えられないほどひどいものでもないと思うので、映画好きなら一度は観ておきたい映画だと思います。

ココが○

音楽が良かったですね。曲が良いとかではなく、全体的にとにかく不安にさせる感じが。普通の場面でもとにかく不安を煽る音楽で、劇中ず~っと落ち着かない。正体が見えない気味の悪さをうまく演出していたと思います。

あとはエンドロール。すごく「この映画っぽい」。印象的でした。

ココが×

なんだかんだ言ってもやっぱり若干ですがグロい場面もあるので、夜中に観たりするとちょっと気持ち悪いかなぁ…と。

霊だとかゾンビだとか、そういう方面なら逆にまだいいんですが、話の内容的にリアリティのある話なので、その分またちょっと怖い気がします。

MVA

メインの3人、全員すごく好きなんですよ。

好きな俳優を言え、と言われたらみんな出したいぐらい。でも今作で一人選べと言われたら、

ブラッド・ピット(デイヴィッド・ミルズ刑事役)

で。

もうこれは、ラスト10分の演技に尽きます。葛藤を秘めた感情の動きを演技でここまで見せるか! というような完璧な演技でした。

ブラピは本当に二枚目だと思いますが、それ以上に本当に演技がうまいですね。同性ながら、心底かっこいいと思います。

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