映画レビュー0081 『マジェスティック』
最近ちょっと評価が甘いかなぁと思い、過去の一部作品で評価点を見直しました。(下方修正のみ)
自分自身は楽しんでるので甘くてもいいかなーとも思うんですが、あんまり評価高い映画が増えちゃうと「こいつなんでも面白い言うとるやん」と言われてしまうので、今度からは少しだけ辛くしようかなと思ってます。
まあ、「映画好き」とは言ってもモリモリ見始めたのは今年だし、まだウブなのよ、ということで。ウヴ。
マジェスティック
トコトン温かい世界が涙を誘います。
我ながらこの手の話、ほんとに弱いなーと思うんですけどね。展開的にはベタなのもよーくわかってるし、「こうなるだろうな」という流れなんですが、でもやっぱりいいもんはいいんだよ! とオイオイ泣いてしまいました。
一言で言えば、ワンピースの“アニキ”ことフランキーが好きそうな話。彼もきっとオイオイ泣くでしょう。
繰り返しますが、ストーリー的に目新しいものはなく、「こうなるだろうな」の予想通りに展開するんですが、いかにも「ショーシャンクの空に」のフランク・ダラボンらしい、物語全体に流れる温かい雰囲気がたまりません。
田舎町に、純朴な人々と、静かな音楽。これだけで泣けますからね。もう。(泣きすぎ)
本当に町の人々が純粋だし、温かくて。「人生の最期はこういうところで過ごしたい」と思わされます。
特にこの映画で良かったのが、流れ着いた彼の「実家」が潰れた映画館だった、という設定。
彼が帰ってきたことで、「もう一度始めよう」とお父さんや仲間達と映画館の復興に力を尽くすわけですが、もうこの「古い映画館の復興」が映画好きとしてはたまらないわけですよ。しかも“いかにも”な古い映画館で、古い映画を上映して、っていう。
これはねー、もうその世界だけでやられちゃうんですよ。僕は。「この映画館すげーいい! 作りたい!」と思いましたもんね。
見た目はああいうアンティークな映画館で、中身は最新設備、上映映画は新しいのも古いのもやりますよ、って作ったら結構ウケそうな気がするんですが。ま、当然お金が無いわけですが。
そんな素敵な映画館で、帰ってきた(と思っている)息子とともに余生を送るお父さん、これは絶対幸せだったに違いありません。
このお父さんがまたいいんですよ。温かい雰囲気がほとばしっていて。全然温かくなさそうですけどね。ほとばしるとか言うと。
まーしかし、全体的な雰囲気からして2001年の映画とは思えませんでした。良い意味で、もっと古そうな感じ。80年代の匂いを感じる映画ですね。
そんなわけでまとめの一言。ベタでも人情的な温か映画好きなら、ぜひ。
ココが○
過度な演出がない分、安心して観られます。
ちょっとホッコリしたいぜ、って時にいいんじゃないでしょうか。エログロの類も無いので、家族でも安心。
ココが×
やっぱり話の展開的に読みやすいものはあるので、読めたら醒めちゃうよ、っていう人は向いてないかもしれません。
あとは…結構爺さん婆さん多めなので、地味です。
MVA
上にもちろっと書きましたが、今回は。
マーティン・ランドー(ハリー・トリンブル役)
お父さん役です。ひじょーに温かい雰囲気が印象的で、笑顔がまたかわいいんですよね。かわいいお爺ちゃん。
画面に出てきただけで映画に温もりが出る役作りというか、さすがベテラン俳優、すばらしかったです。
ただ、黒人技師の爺さんとかその他の爺さんとか、良い爺さんいっぱいいたので、少し悩みもしました。その分、爺さん好きは必見の映画と言えるでしょう。