映画レビュー1417 『トップガン』

言わずと知れた超有名作ですが、さすがにそろそろ続編(マーヴェリック)観たいぞと思い、復習がてら観直そうということで観ました。

…が、自分の記憶では大昔に観たはずなんですが最後まで観ても1ミリも内容を覚えていなかったので実は初見だったのかもしれません。超有名作はこういうことが有り得るのが怖いですね。

トップガン

Top Gun
監督
脚本
出演

トム・クルーズ
ケリー・マクギリス
ヴァル・キルマー
アンソニー・エドワーズ
トム・スケリット
マイケル・アイアンサイド
ジョン・ストックウェル
メグ・ライアン
ジェームズ・トールカン

音楽
公開

1986年5月16日 アメリカ

上映時間

110分

製作国

アメリカ

視聴環境

Amazonプライム・ビデオ(Fire TV Stick・TV)

トップガン

今となってはドラマがベタすぎる。

7.0
感覚重視の天才パイロット、空軍エリート要請学校“トップガン”へ
  • 父を追ってパイロットとなった若き天才がエリートたちとのトップ争いに加わる
  • ほぼ実機で撮影されたドッグファイトシーンは迫力もあるが状況のわかりづらさも
  • 今となってはいろいろベタなのが残念
  • トム・クルーズの世界的名声を高めた記念碑的作品

あらすじ

まーほんとにね、びっくりするぐらい何も覚えていなかったのでこれはもう初見だったんだと結論しましたけども。ただこれまたびっくりするぐらいよく観るパターンだったのが今の時代に観るには少々残念ではありました。

アメリカ海軍のF-14パイロット、ピート・ミッチェル海軍大尉(トム・クルーズ)は「腕はあるものの規則を守らずカンに頼った操縦」ばかりで軍内部では問題児として認識されている様子ですが、なんやかんやあって相棒のレーダー要員グース(アンソニー・エドワーズ)とともに精鋭が集まるエリートパイロット育成のためのアメリカ海軍戦闘機兵器学校(通称トップガン)に派遣されることになります。

トップガンでは講師である民間人のチャーリー(ケリー・マクギリス)にちょっかいを出したりしつつ、またも規則破りで懲罰を受けたりしながらエリートパイロットのアイスマン(ヴァル・キルマー)と熾烈なトップ争いを繰り広げますが、ある時重大な出来事に遭遇し、彼の順風満帆だったパイロット人生に大きな岐路が訪れますが…あとはご覧くださいまし。

いかにもなハリウッド映画

元々「ブラット・パック」の一員として若手スターの1人と見なされていたトム・クルーズが、今作の世界的ヒットによって名実ともに大スターとなった記念すべき一作。今現在「世界で最も有名な映画スターは?」と調査すればおそらく上位5人には入ってくるであろうスーパースターのトム・クルーズですが、その足がかりとなった彼にとっても重要な1本と言えるでしょう。たぶん。

上記の通り内容はまったく覚えていなかったので初見と見なしますが、まあ今から観ると本当にびっくりするぐらい捻りのないストーリーで、良くも悪くも80年代のハリウッドらしい映画だなと思います。

ジャンルとしては一応アクション映画ではありますが、個人的には恋ありライバルとの争いあり挫折ありとその他諸々から青春映画の色が濃いかなと感じましたね。まートムクルさんもさすがに若いし、若いからこその怖いもの知らずな言動とそれに対する話の展開もやっぱり青春映画っぽい。

例によって恋愛も登場していかにもなハリウッドフォーマットに則って展開する物語は、思っていたよりもあまりにも普通で、正直「こんなもんだったのか〜」とガッカリしました。

おそらくこの頃はこれだけ戦闘機にフォーカスした映画(その他娯楽も、でしょう)はほとんどなくて、それ故にいろいろ新鮮に観られた面は少なからずありそうです。だからこそ大ヒットしたのかな、と。

ただまあやっぱりある程度映画を観てきた後に観ると、どうしても定番すぎる流れであるがためにワクワクもしないし意外性も出てこないしでまったく盛り上がることもなく、「よく出来ているのはわかるけど特段今観るべきところはないかな…」という偉そうな感想を抱くに至りました。

また空中戦についても迫力はあるものの、やっぱりこれがこの手の映画の最初期だったからなのか戦況が少し分かりづらい側面もあり、その意味でもちょっと盛り上がりに欠ける面はありました。

最もこの辺は丸っと「後から観て文句言うな」という話でもあるので、当時このレベルで「海軍パイロットの世界」を目の当たりにして興奮しパイロットを目指すようになりました、みたいな思いもまたよくわかります。結局は“時代”の問題なんでしょうね…いろいろ観すぎたしこの頃のものと比べるのもフェアじゃないよねというか。

劇外の話の方が興味深い

そんなわけであまりにも物語に惹かれなかったんですが、むしろ今となっては自殺してしまったトニー・スコットが監督していたことの方になんとなくしんみりして感情を動かされるものがあったり、ヴァル・キルマーがまだこの頃はイケメンキャラとして主役のライバルを演じるような俳優だったんだなと驚いたり、劇外の内容の方に興味を持っていかれた部分がありました。脇役ですが実はメグ・ライアンの出世作だったりとかもあるし。

正直続編が無ければ観る必要はないかなと思いますが、とは言え思ったよりピンと来ない大ヒット作だっただけに…かなり評判がいい続編もちょっとハードル上がっちゃって危ないかも? と思いつつ後日観たので続報を待て!

このシーンがイイ!

内容がイマイチだっただけに、振り返るとオープニングが一番かっこよかったかなと思います。あれもまたベタなんですが「こういうの好きだろ」が味わえる感じというか。

ココが○

当時の技術でもここまで「ちゃんと乗ってる」ように撮影しているのはすごいの一言。違和感はまったくなかったですね。

ココが×

やっぱり大筋がいかにもすぎて…。「どうせこうなるんでしょ、んで次はこうなるんでしょ」をそのままなぞってくれるような話でした。

あとキスシーンが生々しすぎる。引くわ。

MVA

やっぱり物語のベタさが影響してか主要メンバーはなんか普通だな感が拭えず、消去法的にこの方に。

トム・スケリット(ヴァイパー役)

トップガンの教官。確か「最も優秀なパイロット」。

後半で少し重要なシーンに登場するんですが、その辺含めて重鎮感というか、どっしりと構えたいかにもプロという感じの雰囲気が良かったですね。まだまだ若造のトムクルさんと対照的な感じで。

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