映画レビュー0293 『50/50 フィフティ・フィフティ』

最近、通勤時(特に行き)に、やたら自分の目の前の人が自動改札で引っかかるんですよね。もうその程度のこともできないなら死ねばいいのに。(ひどい)

細かい部分こそスマートに生きたい、そう思っている30代独身。ええ、もうこれだけ女子に相手にされないならお前こそ死ねばいいのに、って話ですね。わかります。

50/50 フィフティ・フィフティ

50/50
監督
ジョナサン・レヴィン
脚本
ウィル・ライザー
音楽
公開
2011年9月30日 アメリカ
上映時間
98分
製作国
アメリカ

50/50 フィフティ・フィフティ

27歳の普通の青年・アダムは、ある日突然、悪性のガン宣告を受ける。5年後の生存確率は50%、彼の運命やいかに!

ライトな青春闘病記。

7.5

もうすっかりこの手の「その辺にいる優男っぽいフツーの兄ちゃん」が板についたジョゼフ・ゴードン=レヴィット主演のドラマ。役&彼女の雰囲気からしてもう「(500)日のサマー」っぽい。設定自体はかなり重たい話ではありますが、実際はあまり重さもなく、“闘病”を感じさせない日常を、いかにも「今っぽく」描いたちょいコメドラマと言った感じ。

27歳のアダムは彼女と同棲中、至って普通の日常を送るだけだったところに突如突きつけられたガン宣告。周りからは「大丈夫だよ」「残念だよ」とお決まりの慰め、いつもつるんでいる親友はセックスセックスうるさいテキトー男、セラピーに通い始めたら自分よりも年下のインターン女子…と、漠然とした不安が募るばかり。やがて「一緒にいさせて」と言っていた彼女の浮気が発覚して…というお話に仕上がっております。

最後まで観た感想としては、実は「がん」は舞台設定の一つでしか無く、モロモロ観ていくと「こりゃー青春映画だな」と思いました。残念ながら最後の展開は割と早いうちに「こうなりそうだな」っていうのが読めてしまい、少し題材の珍しさからすると、安易な方に流れちゃったなぁというのが残念。

がん宣告を受けたアダムの行動は、親友・カイルの助力もあって、何が自分にとって必要なのか不要なのかの整理と、「死ぬかもしれないからこそやる」行動の数々になっていたように思いますが、そういう“いかにも”な描き方は極力避けて、すごく自然に、軽いタッチで徐々に変わっていくアダムを描いていたのは普通に面白く、今っぽいセンスのある映画になっていた気がします。

極力「死」を意識しない構成ではありましたが、だからこそその裏側に隠れている「死」を意識せざるを得ず、その辺りで徐々に感情移入させていくうまさもあったと思います。でもやっぱり、それだけにつくづくラストの安易さと、ライトすぎるが故の後味の軽さが引っかかっちゃって、「面白かったけど、まあ別に2回観たいって感じではないかなー」というレベルに落ち着いちゃうかな、と思います。

まあ、くどいようですが軽いし、上映時間も短めなので、暇つぶしなんかには持って来いじゃないかと思いますが。

このシーンがイイ!

カイルの家の洗面所で本を見つけたシーン。ベタですが…カイルのキャラがよくわかるし、良いシーンだったな、と。

ココが○

すごく等身大な内容になっているので、共感しやすくていいと思いますね。実際できるかどうかはわかりませんが、同じような境遇の人に観せてあげると勇気が出るかもしれないです。

ココが×

今ひとつ、突き抜けられないところ。なんというか、“今っぽい”=器用貧乏的な感じがあって、コレだ! っていう強い意志が無い映画だったのがもったいない。ただそういうのが出てきちゃうとライトな良さもなくなるので、どっちを取るかって話かもしれないんですが…。

MVA

ジョゼフ・ゴードン=レヴィットは相変わらず素晴らしく、この人もまた、このポジションでは随一の存在になりましたねぇ。

印象的だったのがヒロイン2人。

同棲中の彼女は、よーく見るとそんなにかわいくもないっぽいんだけど、でも雰囲気がすごく良くて、なんとなくふわっとかわいい「サマー」っぽい。対照的に年下セラピストのキャサリンは、かわいいんだけど垢抜けきってないような感じもあったし、タイプとして全然違うな、っていうのがハッキリわかるようなキャスティングで面白いな、と。

どっちもいい女だな、と思いつつも今回はやっぱりこの人でしょう。

セス・ローゲン(カイル役)

軽いナンパ男ですが、チャラいわけではなくて、心根は優しい友達思い…といういかにもなキャラクターでしたが、その軽さ、コメディっぽい立ち回り、でも優しい雰囲気…と全部バッチリ。こういう友達欲しいなぁ。行動力のある、イイ意味での“悪友”。そんな役柄に完璧にマッチしてた素晴らしい演技。

そして「なーんかこの声と喋り方、覚えがあるな…」と思ったら、あの宇宙人ポールの声だったとは! なるほど…確かにポールだわ。

そう思うとまたよりいっそう味わい深かったわけです。やっぱりコメディアン出身の役者さんは味があっていいなぁ。

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