映画レビュー0384 『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』

ということで1作目が予想以上に面白かったので、2作目。

そう言えばつい最近、3作目の原作が発表になったそうですね。今年出たとしても14年ぶり。

内容が現実に即した時間を経ているのなら別ですが、2作目とあまり変わらない時期をテーマにしているとすれば、さすがに映画化したとしてもレネー・ゼルウィガーはきつそうですね。残念。こういう時は男と女の時間の違いの残酷さを感じます。男二人は今でも同じ役、できそうですからねぇ…。

ちなみに、古い映画だしさしてネタバレを気にするタイプのものではないと思いますが、一応お断りしておくと、話が続いているだけにあらすじの時点で前作のネタバレになります。前作を観たいけどネタバレは見たくないぞ、って人はスルーをオススメします。

ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月

Bridget Jones: The Edge of Reason
監督
ビーバン・キドロン
脚本
アダム・ブルックス
原作
『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』
ヘレン・フィールディング
音楽
公開
2004年11月16日 イギリス
上映時間
107分
製作国
イギリス・アメリカ

ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月

マークとの恋も順調、一気に人生の勝ち組に仲間入りしたと思っていたブリジットだが、次第にマークの周囲にいる法曹界の人たちと自分の合わなさが気になり始め、マークに対しても自分との違いから少し違和感を覚え始める。そんな中、元カレでかつての上司でもあるプレイボーイのダニエルが、なんと自分と同じテレビ業界に転職してきて…。

前作が好きなら間違いなく面白い、安心・安定の2作目。

8.5

この前の「96時間/リベンジ」なんて最たるものですが、1作目がいいと2作目でこけちゃう映画って結構ありますよねぇ。これはさすがに「思いの外ヒットしちゃったから続き作ろうぜ」みたいな形ではない、小説を映画化したものだからか、2作目も1作目と変わらずしっかり楽しめる良作です。これまた「96時間/リベンジ」同様、監督さんも変わっているんですが、全体の雰囲気はまさにそのまま、前作ファンなら安心して観られる内容になっています。

前作でアレコレあった末にマークと結ばれたブリジットですが、今作では「超堅物で真面目人間」のマークと、「いい加減なガサツ女子」ブリジットだけに、微妙に合わない価値観の描写がチラホラ。

おまけにマークはかなりエリートの弁護士らしく、海外要人との会合も多いようで、当然そういう場にそぐわないブリジットとしては「奥様の座」を目指して頑張るものの咬み合わない痛々しさが笑えるわ悲しいわ。そこにナント、忘れたい元カレ・ダニエルが自分と同じ職場へやってきて、おまけにブリジットに未練タラタラ、こりゃー嵐の予感だべさ…! と前作同様のラブコメ全開でお送り致します。

まず思ったのが、個人的に2作目となると結構別の人が出てきてちょっかい出したり、ってイメージなんですが、この映画はそういう部分が無いのが珍しいな、と。マークに異性の影がちらついてはいるものの、ブリジットに対するアプローチは前作同様2人のみなので、無駄にややこしくなったり尻軽感アップで嫌な女化したりしてないのが良かった。

ブリジット、やっぱり憎めないんですよね。デリカシーが無かったり、男としてもうちょっとしっかりして欲しいと思う部分はあれど、人物描写がしっかりしているためか、彼女の心情はよくわかるし「こんな女こっちから願い下げだわ」ってキャラではないのがウマイと思います。観客に愛されるダメ女、っていう感じ。これがやっぱりイイ。

やっぱり人間臭いんですよね。結局は。この“人間臭い”キャラクターを作らせたら、本当にイギリス映画(作品)はすごいと思います。ブリジットもガサツで頭が悪そうに見えて、でも実はすごく繊細で悩みもコンプレックスも強い、でもそこで暗さを見せずに明るく笑わせるキャラクターと映画の雰囲気、素晴らしいです。

物語中、2回ほど「えー!」と思う展開があって、さすがに2作目はぶっ飛んでるな…と思いつつも、ラブコメだけに許せちゃう感じもまたウマイ。ギリッギリのところで「ありそう」な話でもあるんですよね。

その辺りの話のまとめ方もうまいし、これはさすがに(未読ですが)原作がすごく良く出来てるんでしょう。

原作者が映画版の脚本家に入っているところも、映画化をいいものにする上で大事なポイントだし、物語のライト感とは裏腹に、しっかり真面目に作った映画だからこそ面白い良い例だと思います。

あと当然ですが、女子目線でどうなのかはわかりません。「そもそもブリジット、2人のイケメンにモテるだけで気に入らないわ!!」というご意見もありそうだしよくわかります。逆のパターン(男主人公で女2人)だったら僕もひねくれた可能性は否定出来ません。でも恋愛に虐げられている人ほど、ブリジットのキャラクターって愛せる気がしますね。

自分を鏡で見るように、「ひどいなぁ」と笑いつつも少しチクリと痛みを感じて、自分をそこに投影できる等身大のキャラクター。だからこそ笑いつつも応援できるし、結果が気になる。本当にブリジットのキャラクターってよく出来てると思いますねぇ。結局いろいろあっても変わらない、その普通っぽさがまたいいんでしょうね。

本当に気軽に、笑いながら飽きずに観られる映画なので、落ち込んでる時とかにも良いような気がします。意外と男でも楽しめるという部分で、結構「儲けモン」でした。

どっちも面白かったー。

このシーンがイイ!

「ドイツの場所すら知らない」一連の流れ、笑いましたねぇ。

弁護士パーティに向かうタクシーからの一連の流れ、これも笑いましたねぇ。

あとはタイでの夜の話。最後まで観て、決着の付け方としてすごくうまいなぁと思いました。ああいう話なら、リアルだしそうまとまっていくよね、っていう。本当に軽さと勢いだけじゃない、物語にうまさがあるのがグッド。

ココが○

前作よりも明らかに違うなと感じた点として、劇伴の使い方。洋楽の流し方がすごくうまいし、曲のチョイスも素晴らしい。ブルース・ブラザーズでお馴染みの、アレサ・フランクリンの「Think」が流れてきたのも地味に嬉しい。

あとは笑いもかなりアップしているように思いました。純粋に笑っちゃう場面が多くて、本当に楽しめましたね。

ココが×

うーん、特には無いかな。

MVA

相変わらず主要3人は素晴らしいです。

マーク役のコリン・ファースはいかにも堅物ながら、笑顔は100%で「ブリジットが好きです」って感じが出てて◎。

対するダニエル役のヒュー・グラントもさすがの演技でプレイボーイ感丸出し。堅物に違和感を覚え始めた頃に出てきて、「もう絶対相性で言えばこっちだよね」っていう納得感、すごいです。でもプレイボーイだけど憎めない感じもあるのはさすが「愛すべきダメ男」の本領発揮というところでしょうか。最高です。

でもやっぱりこのシリーズはこの人なのかなぁと思います。

レネー・ゼルウィガー(ブリジット・ジョーンズ役)

おそらく前作より太って臨んだものと思われますが、まあ前にも増して太めだし表情もなんかだらしない。

キツ目のパンツを履いてペンギンのように歩くさまとかみすぼらしすぎて笑えます。これが現実の「こういう人」なら哀れさすら感じかね無いギリギリのラインですが、やっぱり役作りで太って演技でやってる、このことを考えるととてつもなくすごいなと。この人、本当に“女優”だと思いますね…。

最近の姿を観てないのでなんとも言えませんが、ずっと役に困らないタイプの女優さんじゃないのかなぁ。他の映画も観てみたいですね。

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