映画レビュー0706 『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』

いつも通りアップはずれ込みますが、3連休なので久しぶりにTSUTAYAに行ってきました。

5本で1000円なので5本…のつもりが絞っても絞っても6本借りたかったのでこれから6本、レンタルが続きます。他にも借りたい映画がたくさんあったし、やっぱりしばらくぶりに行くとまただいぶ違いますね。

で、初っ端はこちらの映画から。ちょっとバタバタ忙しかったので気楽に観られそうなものからということで。ご存知「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズの3作目、(多分)最終作になります。

なお、前作同様あらすじの時点で前作のネタバレになるので、その辺りはご容赦ください。

ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期

Bridget Jones’s Baby
監督
脚本
音楽
公開
2016年9月16日 イギリス・アメリカ
上映時間
123分
製作国
イギリス・アメリカ・フランス
視聴環境
TSUTAYAレンタル(ブルーレイ・TV)

ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期

幼馴染のマークと別れ、またも一人のブリジット・ジョーンズ。43歳の誕生日は親友たちも来られずに一人でお祝い、このままじゃまずいわよ!! と同僚のキャスター・ミランダに誘われたフェスで一人の男性と関係を持つことに…。

シリーズファンへのボーナスムービーだが…!

8.0

前作から12年後ですよ。みなさん。よく続編作ったな、と思います。

前作の時点で「男は大丈夫だろうけど女性はいろいろ厳しいだろうから続編は違う女優さんになるんじゃないか」的なことを書いた記憶がありますが、きっちりレネー・ゼルウィガー続投ということで。ただ当たり前ですが実際12年経って「そのまま歳を取りました」という設定なだけにムリがなく、「レネー老けたなぁ…」とちょっと寂しい気持ちになりつつもやっぱり相変わらずブリジットだな、相変わらずダメダメだけど相変わらず愛される、あのブリジットが歳を取ってそのまま帰ってきました的な感覚はとても嬉しかったです。

が…!!

そうですよ。もうわかってるでしょう。我らがヒュー・グラントですよ。

なんと今作では我らがおヒューが演じていたダニエル・クリーヴァーさんはお亡くなりになっています。ヨヨヨ。

しかしその彼が再びマークとブリジットを結びつける…!! ということであらすじ補足。

マークと別れてしまったブリジットは、今やテレビ局でもニュース番組の敏腕プロデューサーとして大活躍しております。しかしやはり一人は寂しい…ということで、ニュースキャスターでもあり同僚でもあり親友でもあるミランダのお誘いでフリーダムな雰囲気漂うフェス的なものにご参加、泊まりで遊んじゃるぞと。んで、偶然入っちゃったテントにいたイケオジと流れでヤッちゃいまして、でもまあ結局相手の名前も何をしている人かもわからないし、ってことでこれは良い遊びになったわね的な思い出にして、後日我らがおヒューことダニエルのお葬式に行ったところ、律儀にもダニエルの恋敵であったマークその人が妻同伴でご来場、ついにブリジットと再開するわけです…!!

んで、まあぶっちゃけ原題がアレだしジャケットもアレなので言っちゃいますと、今回ブリジットが妊娠します。そんで実を言うと上に書いた以降にまたちょちょっとありまして、マークともヤッちゃうわけですよ。

ンマーお盛ん。羨ましい。

当然避妊はしていた…んですが、コンドームが激古だったために授かったみたいだぞ、というこれまたお見事なコメディ的展開により、子どもの親が謎のイケオジなのかマークなのかがワカリマセンということに。

その後イケオジは今をときめくIT企業の経営者で大富豪ということが判明し、嬉しいやら悲しいやらの両手に花状態のブリジット、はてさてブリジットは二人に真実を話せるのか、そして本当の父親は…! というお話でございます。

周辺事情的なことで言うと、今作はワタクシが大好きなリチャード・カーティスが脚本から外れ、言ってみれば自分にとってはこのシリーズの両輪である二人が欠けた状態となった3作目なわけですが、それでもやっぱり今あえて続編を作ってきただけあって全体の雰囲気はまさに過去2作のまま、いかにもなロマコメとしてこれ以上無い安定感のある作りと言っていいでしょう。笑った笑った。

これほどまで「過去2作が好きな人は安心して観られます」と言える映画もなかなか珍しく、言ってみればバック・トゥ・ザ・フューチャー PART3に近い感じがします。ファンサービスとしての最終作という感じ。

しかもBTTFよりもかなり間が空いた3作目なだけあって、歳を取ったことによる問題に向き合うおなじみのメンバー(と言ってもブリジットとマークとブリジットの親友たち&家族ぐらいですが)を眺めるのはそれだけでも素直に楽しいものでした。

一応過去2作との違いでちょっと感じたことと言えば、そこまでしっかり覚えているわけではないですが…確か前作では「おもしろチャンネーレポーター」的なポジションだったブリジットもそれなりにキャリアを積んで、今やニュース番組のプロデューサーというポジションになり、さらに若い新たなボスがやって来て仕事もちょっとめんどくさそう…と仕事もプライベートも「歳を取って選択を迫られる」要素が結構大きくなっている辺りが観客の環境ともうまくシンクロしているような気がして、笑い多めの気楽に観られる映画ながらちょーっとだけ「(自分も)歳取ったね〜」とブリジットと一緒にクダを巻きたくなるような雰囲気があったような気がして、そこがまた「現代なりのブリジット・ジョーンズ」としてよく出来ていたのかな、と思います。

やっぱりターゲットは過去作を観た人たち、言ってみればドンピシャでブリジットと同世代のはずなので、その辺りのシンパシーの感じさせ方もお上手というか。まあさすが抜かりはない感じですね。

当然ですが過去2作の続きなだけに、基本的に過去作を観ていないと楽しみ半減なのは間違いないところですが、ただそれなりに時間が経過していることもあって実はこれ単品で観てもそれなりに妙齢ロマコメとして楽しめそうなところも良いポイントではないでしょうか。

ご両親も変わらずご顕在で嬉しい半面、別に知らなくても大した問題がないのも事実なので、ファンサービス映画でありつつも実はこれを観て「ヤダ面白いじゃない過去作はどうなの?」と入って結果ヒュー・グラントのファンになる、とかもう最高の展開なのでそういう方もお待ちしております。

が…!!(二回目)

そうなるとですよ。やっぱりヒュー・グラントがいない寂しさったら無いわけですよ。

もうね、ダニエルは死んじゃったでいいんだけど(実際使われ方は美味しい)、新しく知り合ったIT企業の経営者はダニエルそっくりだった…!! みたいなやり過ぎヒュー・グラント使い回し作品にしちゃってくれても良かったんじゃないの、っていう気もするわけです。

ええもうただのファンの戯言ですよ。わかってますよ。

でもそれでも良いじゃないですか。「またヒュー・グラントとコリン・ファースの戦いかよwwww」って喜べるじゃないですか。そんなファンサービスもあっても良かったんじゃないの、って思うんですけどね。まあやり過ぎですよね。わかってます。

ということでヒュー・グラントがいない寂しさに不満を表明しつつも、映画としては今まで通り単純に楽しめる実によく出来たロマコメだと思います。ほんと頭空っぽにして笑いながら軽くストレス解消にもなるという素晴らしいシリーズではないでしょうか。

過去作好きな方はぜひ観ていただいて、我らが愛すべきブリジットの締めくくりを一緒に見守って頂ければと思います。

ダメな男の最後のネタバレ

いや全然最後じゃないんですけど。基本このコーナーダジャレなのでサーセン。

最終的にマークに落ち着きましたよ、っていうのはまあ流れとして当然なので良いんですが、やっぱりどうしても言いたいんですけどね…最後の最後、ダニエル生きてたんならちょっと出してくれよ!! っていうのは虫が良いんでしょうか。まあギャラとかもあるしね。(リアル)

子どもが生まれてマークと結ばれましためでたしめでたし、はもちろん期待通りなのでいいんですが、もう一つのエンディング的に「最後の最後でダニエルが出てきてまた揉めそう」みたいな終わり方もくだらなすぎていいなーと思ったり。完全にただの妄想ですが。

あとは子どもの名前がちょっと気になりましたね。マークも言ってたし流れ的に「ジャック」で良いんじゃないの? って。あとは死んだ(と思ってる)からダニエルでもいいじゃんか! 笑えるし!! なんでウィリアム(だったよね?)とか言う普通の名前なんだよ!!

と思いつつも「ウィリアム」はマークの名前の由来に関わる名前らしいので、これはこれで綺麗な閉じ方なんでしょう。気に入らないけどな!!

このシーンがイイ!

まあね、やっぱりね…。

事前に知ってはいたんですが、ヒュー・グラントの写真が出てくるところはね…笑ったよね…。

ああいう扱いで笑わせられる、死んじゃったのに悲しくないみたいな役としてこんなふさわしい人いますかね!? 「死せるおヒュー生ける我らを笑わせる」ですよ。三国志的な感じで。

ココが○

はっきり言って親友たちはゲイの彼以外は外見的にまったく記憶に残っていなかったので全員同じ人かは不明なんですが、でもそのゲイの彼とかまたちょろっと出てきてくれたのはすごく嬉しかったですね。あとお父さんもすごく良くて。ああこういうお父さんだったな、って。

しっかり過去作のファンの期待に応えてくれる感じ、そこもまた安定感につながっているでしょう。

ココが×

結局のところ片方の人物が変わっただけで「堅物のマークかいかにもブリジットに合いそうな軽めの男か」っていう大枠は変わっていないので、だったらヒュー・グラントにしてくれよというのはやっぱりどうしても思います。僕だけでしょうが。

もちろん今回パトリック・デンプシーが演じたジャックはダニエルのようなナンパ野郎ではないので全然違うっちゃー違うんですが、でも観てるとやっぱり「こっちの方が合いそうだろ〜? ブリジット〜?」っていうのは変わらないので、その辺をどう取るかで評価も変わるのかなと思います。

MVA

老けた感はあったものの、それもまた役通りでもあるわけで結果的にやっぱりこの人しかいねーよブリジット、とレネーの功績をたたえつつ、今回はこちらのお方に。

エマ・トンプソン(ドクター・ローリングス役)

ブリジットの担当女医さん。

多才なエマ・トンプソンらしく今作は脚本でもご参加ですが、たまに出てくるこの人のキャラがまあ面白いし美味しいしで、自分のために良いキャラにしたんじゃないのと思えるほどバッチリハマってました。でも主役陣を食っちゃうほど出て来るわけでもないし、とても程よいさじ加減が芸達者ぶりを感じます。

食いっぱぐれないだろうなぁ、この人は。

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