映画レビュー0651 『クローバーフィールド/HAKAISHA』

去年だったでしょうか、「10 クローバーフィールド・レーン」の予告編を観て、ちょっと観てみたいぞと思っていました。で、直接的なつながりはないようですが、その前作にあたるこの作品がNetflixにあったのでいつか観るかな、と思っていたらもうすぐ公開終了とのことで、また急いで観たわけです。

ちなみにこの後2本、同様に公開終了間近のために強制鑑賞を(自主的に)迫られた映画が続きます。ぶっちゃけ期限があったほうが動機になるので助かるんですけどね。

クローバーフィールド/HAKAISHA

Cloverfield
監督
マット・リーヴス
脚本
出演
マイケル・スタール=デヴィッド
オデット・ユーストマン
マイク・ヴォーゲル
ジェシカ・ルーカス
リジー・キャプラン
音楽
公開
2008年1月18日 アメリカ
上映時間
85分
製作国
アメリカ

クローバーフィールド/HAKAISHA

日本へ栄転することとなったロブの送別会の最中、突如として謎の巨大生物が現れる。逃げる最中、気まずい別れを終えた直後の彼女・ベスから「助けて」と電話を受けたロブは、彼女の住むマンションへ向かう。

面白くないし気持ち悪いし。

4.0

いわゆるモキュメンタリー、フェイクドキュメンタリーの一種で、例の「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」みたいな「素人がビデオカメラで収めた映像」で進むパニック映画。ちなみに「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」は未見なので間違ってたらごめんよ。

一応、設定上は「国防総省が事件後に回収した記録映像」を流すというテイになっていて、その記録映像の暗号名が「クローバーフィールド」らしいです。最初に「ドコドコでこの映像は回収され…」的なテロップが出るんですが、まずここでいきなりネタバレになっているというのがどうなんだと思いつつ、とは言えまあ本編良ければ良いでしょうよ、と観ておりました。

開幕はイチャつくリア充カップルの腹立たしいプライベートビデオからスタート。後でわかりますが、この二人が主人公のロブとベス。で、このプライベートビデオに上書きする形で「転勤するロブへのお別れメッセージの録画」を進めていたところ、謎の巨大生物がニューヨークを襲い始め、そのまま記録も続けていく…という流れのお話になっています。

まずこの導入のお別れ会の模様が結構長くてですね。全体的には短い映画なのにこのパートが長いのはくだらねーな、と素直に思いました。

もうね、ほんとどうでもいい話が続くんですよ。ヤったのか!? ベスとヤったのか!? ヤったー(ニヤニヤ)みたいな。マジでどうでもいい。登場人物に感情移入させたい…のはわかるんですが全然つまらないし(最初に書いた通り)オチも見えてるからハラハラもしないし。この時点ですでに結構飽き飽きしていたんですが、ついに登場謎の巨大生物でワクワク…かと思いきやこれもまたイマイチで。

どうしても(この映画の方が数年前に公開されてはいますが)モロモロから「シン・ゴジラ」と比較してしまうわけですが、この映画は100%「素人撮影映像」の映画なので、基本的に現場にいる巻き込まれた一般市民のお話しか出てきません。だもんで全体を俯瞰する情報がほとんどないんですよ。今政府がどう動いていて、軍がどういう対処をしようとしているのか、巨大生物の正体は…などがほぼ描かれず、断片的に姿を見たりテレビを見たりで若干の描写はあるものの、ほぼ状況がわかりません。

だからこそ主人公たちと同じ気持ちで観られる…とも言えますが、でもモキュメンタリーとわかっている以上はストレスでしか無いよな、と思うわけです。もうちょっと状況教えてくれよ、と。逃げてるから当たり前なんですが、巨大生物も映像で明確に捉えてくれないのでどういう姿形なのかもよくわからないし。この辺は低予算故の工夫なのかもしれませんが。

まあ、それでもその辺はまだ良しとしましょう。一番良くなかったのは、やっぱり「一般市民が撮った記録映像」でしかない、というモキュメンタリー的な手法。当然逃げ惑いながらの撮影なので、とにかく映像がひどい。それだけリアルなのかもしれませんが、映像自体の質がひどく低いんですよ。もちろん狙って低いんです。画面揺れがとにかくひどくて、久々に映像で酔いました。表現がグロいからとかではなくて、純粋に映像に酔って気持ち悪くなりました。

PS版ドラクエ7以来やで。わしが映像で酔ったのは

※ちなみにそのせいでドラクエ7は最初の町から出ずに終了

簡単に言うと、「逃げ惑う数人が撮影した映像をひたすら見る」だけの映画で、話の帰結として特に何かグッとくるようなものもなく、ただただ画面揺れのひどいパニック映画を観ているだけ、という映画です。それだけ確かにリアリティはあったかもしれませんが、でも「映画です」と公開している以上、モキュメンタリーのみをウリにして引っ張るのはいささかキツイんじゃないか、と思います。

作り物としてもっとリアリティを持たせる手法はいくらでもあるはずで、できればそういう形で物語をもっと立体的に観せて欲しかったと思いますが、でもまあこれはきっと低予算が一番の理由なんでしょう。

それと。

元も子もないようなことをいくつか言いますけどね、そもそも「記録に残さないと」って使命感に燃えているジャーナリストとかならまだしも、ただ逃げるだけの人間がここまでつぶさに録画する、っていうのもどうなのよ、と。普通こんな余裕ないですよ。マジ逃げするなら。疲れるだけだし。「持ってるだけ」の映像ではないですからね。変なのに襲われたらカメラ武器にしてでも逃げるでしょ。普通。

それとちょくちょく「上書き前のリア充映像」が挟まりますが、今のビデオカメラでそのまま続きから撮れずに少し飛ぶ、なんて精度の低いカメラ無いでしょ? 現実とのギャップで印象づけたかったのかもしれませんが、道中でちょくちょくあのリア充映像を挟む必要があるのか。

あとあんな連続録画できるほど電池保つの? バッテリー何本も持ち歩いてたわけ? ハッド(撮影者)は。

ってな具合に、モキュメンタリーとして押し通すには詰めが甘い部分も散見され、いろいろと残念でした。ただ「10 クローバーフィールド・レーン」はこういう手法ではなさそうだし、なんと言ってもジョン・グッドマンが出ているのでそのうち観ます。

このシーンがイイ!

強いて言うなら、マリーナの劇中最後のシーン、ですかねぇ。

ココが○

「謎の巨大生物から逃げる」コンセプトそのものは悪くないと思うんですよ。ただ映像がひどいのと、途中から偽善行動になっちゃってるのがね…。

ココが×

一番良くないのはやっぱり映像かな。さして面白くない話をとにかく揺れがひどい映像で観続けなければいけない、というのはなかなかに苦痛でした。

MVA

ぶっちゃけ誰でも良いんですけどね…。

オデット・ユーストマン(ベス・マッキンタイア役)

ヒロイン。

大体こういう低予算映画のヒロインってルックス的に微妙なんですが、この人はそこそこお綺麗だったので○。

反面、ハッドがお熱のマリーナは性格も悪そうだしかわいくもないしで、なぜハッドがお熱なのかサッパリでした。

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