映画レビュー1077 『エンパイア レコード』

本日はなんと終了間際シリーズではないですよ!

以前ツイッター上でアマプラのウォッチパーティやろうと呼びかけて「ハッピー・デス・デイ」「ハッピー・デス・デイ 2U」と開催したところ好評だったため、隔週でやっていこうということになって候補を募り、第一回に選ばれたのがこちらの映画でした。

実はタイトルを聞くのも初めてだったんですが、映画の好みがもっとも合う方が勧めてくれたのでかなり期待しつつ…。

エンパイア レコード

Empire Records
監督

アラン・モイル

脚本

キャロル・ヘイッキネン

出演

リヴ・タイラー
ジョニー・ホイットワース
アンソニー・ラパーリア
マックスウェル・コールフィールド
ロリー・コクレーン
デビ・メイザー
ロビン・タニー
イーサン・ランドール
ブレンダン・セクストン3世
レネー・ゼルウィガー

音楽

ミッチェル・リーブ

公開

1995年9月22日 アメリカ

上映時間

90分

製作国

アメリカ

視聴環境

Amazonプライム・ビデオ ウォッチパーティ(iMac)

エンパイア レコード

「いいなぁ」が詰まったこの頃らしい青春コメディ。

8.0
片田舎の老舗レコード店「エンパイア・レコード」に訪れる危機
  • あるレコード店だけでほぼ完結するワンシチュエーション青春コメディ
  • ほぼ遊んでるだけの店員たちとそれを見守る店長他が中心
  • 恋あり危機あり笑いありのこの頃らしい青春映画
  • リヴ・タイラーと20数年ぶりに和解(個人的事情)

あらすじ

僕は以前までは80年代のアメリカ映画は最高で90年代はイマイチと見なしていたんですが、最近は「やっぱり90年代も最高だな」と思うようになりました。それはこの映画であったり「レインメーカー」であったり、現在では感じられないゆるい倫理観みたいなものがギリギリ垣間見える時代感があってそこが好きなんですよね。

その頃に戻ったほうが良いとは一概に言えないし善し悪しの問題ではないんですが、それを求める・求めないに関わらず「失われてしまった何か」が感じられる映画というのはやっぱり今だからこそグッと来るものがあるように思います。

舞台はタイトル通り、「エンパイア・レコード」という名のレコード店。レコード店ではありますが、さすがに主力商品はCDです。

マジで「こいつらいつ仕事してんの?」と思わざるを得ない店員の面々、皆同世代でひどく楽しそうな職場です。

ある日店員の一人、ルーカス(ロリー・コクレーン)が前日の売上金9000ドルをカジノですっからかんにしてしまい、雇われ店長のジョー(アンソニー・ラパーリア)は大激怒。しかしルーカスはあまり反省する素振りもなく、捕らえた万引き犯ウォーレン(ブレンダン・セクストン3世)と遊んでたりまあとにかく自由すぎます。

その日はかつての大スターである元アイドル歌手・レックス(マックスウェル・コールフィールド)がショップイベントのため来店することになっていて、彼にバージンを捧げようと浮足立つコリー(リヴ・タイラー)がいたり、そのコリーに恋するA・J(ジョニー・ホイットワース)がいたりとそれぞれの人間関係を絡めつつ、この「エンパイア・レコード」にはとある危機が迫っていたんですが…あとはご覧くださいませ。

ダブルでエロいダブルヒロイン

あらすじも結構とっ散らかってますが、その辺からもわかる通り…ワンシチュエーションでありつつも雰囲気的には群像劇に近いような、割とつながっているようでつながっていないエピソードを通しで眺めながら、店員たちのキャラクターや人間関係を知り、やがて“危機”に面した彼らの“戦い”の行く末を見守る、という映画になります。

まずやっぱり…極めて個人的な話になりますが、リヴ・タイラーについて書かないといけないでしょう。

僕がリヴ・タイラーを最初に観た記憶は例の超有名作「アルマゲドン」でした。

僕はこの映画を劇場で観たんですが、リヴ・タイラーの演技にすごく腹が立ったのを明確に覚えてるんですよね。泣きの演技の盛り上がりの無さに。

きっと今観るとだいぶ印象は違うんだろうなぁと思うんですが、当時の若かった自分はその演技がひどく許せなくて、以来「リヴ・タイラーは大根」というレッテルを貼り続けて今に至るわけですが、久しぶりに彼女の主演作を観て「いや全然良かったよ(エロいし)」ということで晴れて20数年ぶりに(自分の中で)リヴ・タイラーと和解することになりました。よかったね。

ちなみに今作におけるリヴ・タイラーは顔のパーツがはっきりとした美人で、初っ端の登場シーンから「アン・ハサウェイに似てるな!」と思うぐらいにビジュアルが良かった。そしてめちゃくちゃミニスカだった。この時点で和解は成立です。

さらに彼女と並ぶメインヒロインの一人と言っていいでしょう、今も活躍中の大女優、レネー・ゼルウィガーの若かりし頃がまたかわいいのなんの。そして例によってエロい。なんなんだこの二人は。こんなエロカワな二人が働いてたら同僚の男子連中は仕事にならないと思うんですが、そもそもろくに働いていないのでオールオッケーでした。やったね。

劇伴がとても良い

それと強調しておきたいのは劇伴の良さ。

さすがにレコード店が舞台なだけに、まあとにかく選曲がどれも良い。今からサントラ買いたくなるぐらいに良い。っていうか買った。安かったから買った。

「映画から洋楽に入る」勢としてはこれほどうってつけな映画もありません。聞いたことがある曲もあれば初めて聞く曲もありましたが、どのシーンも「曲が良いからイイシーンに見える」マジックがすごくて、改めて音楽の力を見せつけられた格好です。

殆どの場合、“音楽が良い映画は良い映画”理論が成り立つと思っているので、自ずとこの映画も良い映画だなという話ですよ。逆に言えば「音楽が良いと感じられるようにエモく見せるのがうまい」映画は良い映画、ということでしょうか。

この頃の空気感が好きな方はぜひ

良い曲をバックにエモいシーンを見せてくれる青春コメディ、そりゃ悪くなるはずがないと言うのは自明の理ってやつですが、今回は最初に書いた通りウォッチパーティという形で10人ぐらい一緒にワイワイチャットしながら観たので、その感覚が映画の雰囲気とリンクしてより良く感じられた面もあったかもしれません。

やっぱり“仲間”と何かをする、そのこと自体尊いものだよなと改めて感じたわけですよ。この映画を観て、そして観た環境で。

映画の内容、そして展開そのものも現代からすれば半分ファンタジーみたいなもので、今では到底成り立たないことばかりなんですが…その失われてしまった時代の空気が垣間見えるというだけでも好きだなぁと思うし、きっとそういう人は少なくないはず。

少し古めの映画のノスタルジックな空気感が好きであれば、ぜひ一度観てみて欲しい映画ですね。爽やかに前向きな気持ちになれる良い映画でした。

ネタバレア レコード

最後のチャリティーライブがめちゃくちゃイイですね。

告知してすぐワイワイ大量に来ちゃうお客さんたちのお店に対する愛情とノリの良さ、そしてあっさり目標金額が集まっちゃうのも無駄に引き伸ばさない感じでいい。あそこで「まだ足りない!」ってもう少しこねくり回す余地はあったと思いますが、それをやらずに簡単にめでたしめでたしになっちゃう軽さがこの映画っぽくていいなと思うんですよね。

店員が店を愛してるんだからお客さんも愛してるのが当たり前だろ!? みたいな勢いが説得力を持つ感じがすごく良いんですよ。そうじゃないと。この世界は。

このシーンがイイ!

終盤なので詳細は伏せますが、屋外ライブみたいなのをやるシーンがやっぱり…とても良い。シチュエーションも最高だし、曲も最高だし、あの場に起こったエネルギーみたいなものも最高。

ココが○

程よくコメディ感もあり、各人のキャラ立ち具合も良い。愛すべきダメ人間たち、って感じが最高ですね。

思えば僕が二十歳ぐらいの頃にバイトしてたお店もこの映画のようにみんな同世代でダメ人間で最高だったなーとふと思い出しました。

ココが×

上に「群像劇に近い」と書きましたが、それ故にシーンそれぞれが結構散漫な印象で、物語の展開的に重要な場面はあまりないのが少し気にはなりました。

芯の通ったストーリーを追っていく感じではなく、フラフラ寄り道しながらまとまっていく感じというか。それはそれで良いんですが、話の完成度のようなものはそこまで高くない気がします。

MVA

和解したリヴ・タイラーでもいいんですが…この映画はこの人かなー。

ロリー・コクレーン(ルーカス役)

一応主人公(の一人)と言っていいでしょう、オープニングで金使っちゃってソファから離れられなくなる男性店員。

あまり感情の起伏も見せず、切実さもなく淡々としていてその姿勢がまた笑わせてくれるんですが、でも実は誰よりもこの店を愛しているのがわかるところがとてもズルい。いいキャラしてました。

ロリー・コクレーンは最近も何かの映画で少し目にする機会はあったんですが…あまり印象に残っていません。この頃は主演なのにね。

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