映画レビュー1192 『ノンストップ・バディ 俺たちには今日もない』
今回は今年初のウォッチパーティ鑑賞作です。候補に出したのも自分なので観たかったやつ。
ノンストップ・バディ 俺たちには今日もない
ペーター・トアヴァルト
ステファン・ホルツ
ラルフ・フスマン
モーリッツ・ブライプトロイ
アクセル・シュタイン
ヤスミン・ゲラート
アンナ・マリア・ミューエ
ネレ・キッパー
ベン・ルェディンガー
Hendrik Nölle
2014年1月16日 ドイツ・オーストリア
110分
ドイツ
Amazonプライム・ビデオ ウォッチパーティ(iMac)

バディコメディとして申し分のない良作。
- いかにもDQNな前科者が融資を断られた腹いせに銀行強盗、行員を誘拐して逃走する
- 逃げるうちに段々馴れ合ってきてしまった二人はやがて一緒にアングラな仕事を受ける
- ありきたりなバディコメディながら少しひねりのある展開が面白い
- ドイツらしいカメオ出演もあるよ!
あらすじ
よくあるバディものながら、その成り行きと終盤の展開がなかなかひねりがあって僕は好きですね。大傑作ではないものの誰でも楽しめる良作感があります。
銀行員のティル(アクセル・シュタイン)は妻と子どもの3人で幸せに暮らしている…んですが、ミュージシャンの道を諦めて堅実な仕事を選んだことに少々ストレスを抱えているようです。
ある日彼のもとに前科者でいかにも頭が悪くてダメそうなヤンキー男・ナッポ(モーリッツ・ブライプトロイ)がやってきて、車を買うための融資を迫りますが無職なので当然お断り、その日はそれにて終了です。
が、後日その銀行に強盗がやってきて、成り行きでティルをさらって逃走しますがその犯人は…そう、ナッポでした。選ばれたのはティルでした。綾鷹的に。
さすがに銀行強盗から逃走しているだけにアドレナリン全開でワイコーなナッポでしたが、アジトについて一段落すると落ち着きを取り戻し、お互いについてちょっと話をしたりギター片手に一緒に歌ったりと妙に意気投合し始めます。これなんの時間?
ナッポは明らかに“裏稼業”的な怪しい中古車販売業者に行き、強盗費用で狙っていた高級車をゲット…のはずが当初の額よりも高額を提示され「話が違う!」と不穏な空気になりますが、そこに誘拐されていたティルが書類を確認すると言い出して…あとはご覧くださいませ。
良作バディコメディ
どうにも安っぽい邦題が気になる映画ではありますが…しかし中身はなかなかちゃんとしていて面白かったです。いわゆる「何も考えないで楽しめる」系の良作と言えるでしょう。
「一緒に行動をせざるを得ない状態になった二人」によるバディ・ムービーと言うのは本当によくあるパターン(最も良い例はミッドナイト・ラン)ではありますが、その二人の背景と家族をうまく利用して「そっちに行くのか」と思わせる、少し意外な展開で“魅せる”良作のバディコメディです。
映画紹介的には「銀行強盗と銀行員が意気投合」がよく見るコピーなんですが、確かにそうではあるものの、字面ほど仲良しな感じもなく、どちらかと言うと利害関係がありつつの一時的な関係性が徐々に深化していく雰囲気があって、いきなり馴れ合う感じではないのが良かったですね。
また段々ボケとツッコミが入れ替わるかのような様相を呈していくのも飽きさせず、いかにもコメディ的なご都合主義的展開でありつつも、それだけに映画らしい楽しみのある見事な娯楽作品だと思います。
ドイツのコメディと言えば僕はやっぱり「ソウル・キッチン」が一番好きなんですが、あの映画でも前科者でダメな兄貴を演じていたモーリッツ・ブライプトロイさんが今作でも前科者のダメ人間を演じています。もうこの人そういう風にしか見えない。でも4か国語を話せるんだとか。クワドリンガルって言うらしいですよ。(今調べた)
事件後はどちらかと言うとティルの方がナッポに親しみを感じているっぽい構図も面白いですが、ナッポのようなDQNは頭は悪いけど情に篤いのがお決まりなだけに…どのような関係の変化を見せるのか、終盤の展開は見ものです。
ウォッチパーティにも最適
普通にハリウッド映画でもありそうな映画なのに関わらず、「あーはいはい、そのパターンね」とならないのはやはりドイツ映画だからなんでしょうか。不思議。
また地味なポイントですがロケーションがヨーロッパなのもポイント高いです。見慣れていないちょっとオシャレな風景で展開するコメディと言うのは意外と新鮮でした。
あとはもう観てチョーダイ系ですよ。めちゃくちゃ面白かった、とはならなくても観て損することは無いと思います。
ワイワイツッコミながら観られるのでウォッチパーティとしても最適、選んだ俺様さすがだぜと自惚れて終了としたいと思います。ご清聴ありがとうございました。
このシーンがイイ!
カーチェイス良かったですね。割とちゃんとしてたし、バカバカしいしで。
ココが○
二人の関係性が変わっていくところが一番の見所でしょうか。そこに「普通に真面目に働いてる人も抑圧されてるんだぞ」というメッセージが込められているとかいないとか…。
ココが×
特に目立ってダメな点は無かったと思いますが、少々下品な点はあるのでそこは注意かもしれません。
MVA
みなさんきっちり良かったですが、今回はこの人にしましょう。
アクセル・シュタイン(ティル役)
誘拐される銀行員。
銀行員らしい真面目そうな雰囲気からその後いろいろ“やっちゃう”豹変っぷりもお見事。良いキャスティングですね。(この辺は「ゲットバック 奪還」にも通ずるものがある)
ただ銀行員にしては良い体すぎる。もっとダルンダルンでいて欲しい。


