映画レビュー1094 『オーマイゴッド 〜神への訴状〜』

今回はネトフリでやったウォッチパーティより。インド映画です。インド映画ですがそんなに長くないです。驚き。

オーマイゴッド 〜神への訴状〜

OMG: Oh My God!
監督

ウメシュ・シュクラ

脚本

アロック・ジャー
サウミャ・ジョシー
ブハヴェシュ・マンダリア
プラナイ・ヴィヴェク・パティル
ウメシュ・シュクラ

出演

パレーシュ・ラーワル
アクシャイ・クマール
ミトゥン・チャクラバルティー
マヘーシュ・マーンジュレーカル
ゴヴィンド・ナムデオ
オム・プリ
ルブナ・サリーム

音楽

ラジ
ヒメーシュ・レーシャミヤー

公開

2012年9月28日 インド

上映時間

125分

製作国

インド

視聴環境

Netflix ウォッチパーティ(iMac)

オーマイゴッド 〜神への訴状〜

インドらしいエッジの効いた宗教コメディ。

8.0
無神論者のお店が倒壊、怒った店主は神を訴える!
  • 信仰心を利用して金儲けする無神論者に“バチが当たる”
  • 天災は保険対象外と聞いて怒った彼は神を訴えることに
  • 宗教家たちとの戦いを通し、現在の宗教の欺瞞を暴く形に
  • PKのもっとコメディ寄りな印象

あらすじ

2時間超で「長くない」って言うのもアレですが、しかしインド映画でこの上映時間はかなり観やすい方だしありがたいですね。

大体のインド映画は3時間超えるのが当たり前の印象なんですが、その分いわゆる前フリが長く感じられる映画が多く、そこがもったいないなぁと思うんですがこの映画はそういうこともなく、しっかり観やすく良かったです。

主人公のカーンジーは神像を扱うお店を経営するおっさんです。このおっさんが主人公、っていう時点でさすがインドだぜと思ったとかなんとか。

彼はインド人としては珍しく(?)無神論者なので、それ故自分に都合よく神様の存在を扱う人物のため、ほぼ無価値の神像を有る事無い事まくしたてて「ありがたいもの」として売りつける商売をしております。

当然ながら“バチ当たり”な行為でお金を稼いでいる形になるんですが、無神論者なのでそんなことも気にも止めずやりたい放題暮らしていたところ、ある日小さめの地震によって「彼の店のみ」が全壊。衝撃のピンポイント震災です。

彼は保険屋に掛け合うも「天災は対象外」の一点張りで一気に窮地に陥り、彼は「天災を起こしたもの=神様を訴える」という奇策に打って出ると決めたのでした。

当然ながら世間は猛反発、特に信者を集めて“商売”している宗教家たちはカーンジーと全面対決の様相。

果たして逆風の中、彼は裁判に勝てるのでしょうか。

図太い主人公による宗教コメディ

無神論者によって現在の「宗教のおかしさ」を問う内容、大枠としては「PK」に近いものになっていますが、あちらは恋愛も絡ませつつ感情のうねりが強い劇的な物語になっていた一方、こちらはもう少しコメディ寄りかつ完全に宗教問題に軸を置いた内容になっていて、PK以上にインド社会への刺激は強そうな気はします。よくこんな映画作れたな系。

ちなみにPKはこの映画の2年後に公開されているので、もしかしたらあの映画の原型のような作品なのかもしれませんね。それ故ガッツリ宗教問題に切り込む内容になっているだけに、コメディと言うよりは実は社会派映画に近い…のかもしれません。

この映画も結局のところ「宗教の名を借りて金稼ぎに走りすぎではございませんかね」という現代の宗教事情に対する批判を描いているわけですが、それを語らせる人物も同じく「宗教の名を借りて金稼ぎに走る」男、というのがこの物語の面白いところ。

物語が進むに連れて、主人公のカーンジーがまるで神を代弁しているかのような正論を宗教家たちにぶつけていく、そのわかりやすさが魅力でもあるんですが、一方で「いやどの口が言うとんねん」というツッコミどころもあり、そこがまた面白さでもあります。完全に序盤(過去)にやっていたことがブーメランになるという。

もちろん宗教家たちはそのことを知らないので誰も突っ込まないんですが、メンタル弱い人間だったらここまで立場変えられないでしょ!? というぐらいには図太い。そこが良くもあるんだけど。

インド映画初心者にも

また最初に書いた通り、インド映画としてはレアに感じる2時間程度の映画ということもあって、回りくどさもなく比較的すんなりテンポよく進むのも敷居が低くて良い。

その分例の歌と踊りはだいぶ控え目で、祭りのときに一回出てきたぐらいしかありませんでしたが、そこにこだわりがなければむしろインド映画入門としてもかなりオススメな映画かもしれません。

またあえてここでは書きませんが、中盤に登場する“もう一人の主人公”とも言うべき人物がなかなか良いキャラクターで、彼の登場シーンからしてインドらしい面白さを感じさせてくれるのもポイント。

短いからと言って決して「洋画のインド版」になっている雰囲気はなく、きちんと濃縮インドになっているのがたまりません。

ということで短くわかりやすく楽しめるインド映画、テーマも宗教ではあるものの日本人でもまったく問題なく「そうだよね」と共感できる内容だけに、とりあえずインド映画観てみたいぞ欲にもオススメです。

このシーンがイイ!

やー、これはもうやっぱり“彼”の登場シーンでしょう。笑った笑った。

「絶対インド版トム・クルーズでしょ!?」って言っちゃた。みんな言っちゃうと思う。きっと。

ココが○

「神様を訴える」ところから誰もが気になる現在の問題点をついていく作り、PKもそうでしたが着眼点も良いしわかりやすいし問答無用で良い。

ココが×

特に慝い点は無い気がします。意外と優等生な映画。

ただ当然ながらインド映画なのでキャラは濃いです。特濃。ただこれは果たして慝いことなのか!?

MVA

途中参加のあの人にしたい気持ちもありつつ、でもウォッチパーティでも終始話題をかっさらったこの方にします。

ミトゥン・チャクラバルティー(リーラダル・マハラージ役)

ロン毛の宗教家。足跡だけで大金をむしり取ります。

まあもう観てもらえればわかると思いますが、濃い。謎のポージングは真似したくなることウケアイです。イラストにも描き起こされたりして劇中でもひっそりとネタにされている感じがまた最高。

こんな個性的な俳優さんはなかなか目にすることがないので、もう鑑賞後は嫌でも夢に出てきそうでした。

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