映画レビュー0585 『ロボジー』

今年はちょっと邦画も多め…かもしれません。

この日は土曜出社の日で、映画は観たいもののむちゃくちゃ疲れていて、字幕を追ってたら確実に寝るな、と思ったので邦画にしました。

吹き替えは絶対に観たくない派なので、こう言う時は母国語の映画ってのはありがたいですね。

ロボジー

ROBO-G
監督
脚本
出演
吉高由里子
川合正悟
川島潤哉
和久井映見
小野武彦
音楽
主題歌
「MR.ROBOTO」
五十嵐信次郎とシルバー人材センター
公開
2012年1月14日 日本
上映時間
111分
製作国
日本
視聴環境
BSプレミアム録画(TV)

ロボジー

会社の宣伝のため、社長に無理矢理二足歩行ロボットの開発を命じられた木村電器の社員3人。なんとかそれなりに形にはしたものの、そのロボットは発表1週間前に事故で大破してしまう。追い込まれた3人は、当座しのぎとして中に人を入れてごまかすことにしたのだが…。

まあまあ。

7.0

超古典的手法で(ニセ)ロボットを世に送り出したら大ウケしてしまってどうすんねん、というコメディ。「ロボジー」というタイトルからもわかる通り、なぜかオーディションの結果受かったのが爺さんということで、中に入った爺さんがいろいろと効いてくるお話です。

当然ながらこんなものはどう考えたってバレ無いわけがないので、お話としてはコメディの色合いが強いし、もっと言えばファンタジーに近いぐらいのあり得ないもの。でも一応やっぱり疑いもかけられるので、そういう意味では少し中途半端な気もしました。特に物語上ピークと言える、疑い回避のシークエンスに関してはもうひどく子供だましなので、正直なところいくらコメディとは言えやっぱり邦画はこの程度か…という気がしたのも事実です。中盤の中だるみっぷりもなかなかひどく、90分以下でまとめられそうな内容。

ただ、中に入る老人・鈴木さんのキャラがなかなか媚びていないのが好きでした。人に好かれようという感じがまったくなく、ワガママで食えない爺さんっぷりに「お、ちょっと“ヴィンセントが教えてくれたこと”っぽいね」なんて思ったりも。

その爺さんと木村電器の担当3人のやり取りに加え、吉高由里子演じるロボオタクJDが絡んできて、最後のオチはベタとは言え、そこに至るまでの流れもオチ自体もなかなか綺麗で良かったです。

邦画を観るとどうしても演技やセリフの違和感に目が行ってしまうので、今回も細かいところで気になる部分は山程ありました。その辺を考えれば、「桐島、部活やめるってよ」ほどの完成度はありません。それでも、気楽に観られるコメディとしては悪く無いデキだと思います。あくまで日本人が観る分には、ですが。

海外でウケるほどのエッジはないし、ぶっちゃけ日本人だから許容できる、アラに目をつぶってあげられる優しさみたいなものがないと、ただのくだらない子供だまし映画にしか見えない気もします。よほど出てる役者さんに強い思い入れが無い限りは、ビシっとガッツリハマるような要素は無いような気がしますが…どうでしょうか。

でも普通に面白いので、それこそ気楽に映画が観たい、という時にはピッタリではないでしょうか。

このシーンがイイ!

最初の博覧会のシーンで、吉高由里子のパンチラが見えていたら100%このシーンだったんですが、不当に見えなかったのでダメです。よって該当なし。

あのシーンで見せないのはおかしい。おかしいだろ!!!

ココが○

まったく頭を使わなくても観られる内容なので、「うっかりするとすぐ寝そうだけど映画が観たい」という時には最良の映画となるでしょう。まさにこれを観た日の僕のコンディションがそうだったので、最高に良いチョイスをしたと言えます。

ココが×

当然、そんな映画なので、なにか残るものは一切ありません。ただ2時間、ちょろっと笑って「面白かったね」でおしまいです。ただそれが悪いというわけではないんですけどね。洋画にもそんな映画は山ほどあるし。

一番ダメだったのは、上にも書いた通り、物語ピークでの展開。いくらなんでも子供だまし過ぎ。

MVA

吉高由里子は外見的に結構好きなんですが、演技としてはうまい方だと思うけど…少し大げさな気はしました。パンチラ見せていたら間違いなく選んだんですが。くどいようですがあれはおかしい。同じ出演女優で言うなら、演技的にはやっぱり田畑智子の方が上かな、と思います。少し前にいろいろ揉めてましたが。大丈夫なんでしょうか。

で、誰にするかなということで、こちらの方に。

五十嵐信次郎(鈴木重光役)

ロボットの“中の人”。

この食えねぇ爺さん、ムカつくけど演技うまいなーと思っていたらまさかのミッキー・カーチスだったとは…。すんごい久々に見たので、ここまで歳取ってて(役柄的にそう見えるようにしたんでしょうが)びっくり。この映画はこの人がいないと成立しなかったでしょうね。良かったです。

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