映画レビュー0630 『スクール・オブ・ロック』

ジャック・ブラックと言えばコレ、的なメジャータイトル。これはマジでいい加減観るべきだろ、と天からの啓示を受けた気が別にしていないんですが、Amazonプライムビデオにあったのでこれ幸いと観てみました。

スクール・オブ・ロック

School of Rock
監督
脚本
マイク・ホワイト
出演
ジョーン・キューザック
マイク・ホワイト
サラ・シルバーマン
音楽
クレイグ・ウェドレン
公開
2003年10月3日 アメリカ
上映時間
108分
製作国
アメリカ

スクール・オブ・ロック

いい歳になってもバンドでの成功を夢見るギタリストのデューイ。しかし身勝手な彼にバンドメンバーが愛想を尽かし、クビを宣告されてしまう。さらにその上働きもせずに夢を追い続ける彼に対し、同居する友人ネッドの彼女から「家賃を払え」とキツく当たられる中、たまたまネッド宛ての臨時講師オファーの電話を受けた彼は、ネッドになりすまし勝手に臨時講師のバイトを始める。

ラスト20分は最高、しかしそれまでが退屈。

6.0

めちゃくちゃファンの多い、ある意味伝説的映画の一本と言っていいようなポジションの映画だと思うので、僕のような浅学へっぽこクソ太郎が下手なことを言うべきではないと思うんですが、まあでも来る人いねーし、ということで。

率直に言って、ラストは良かったものの、そこまでの1時間半ぐらいはかなり間延びした印象で、じっくりしっかり観ていられるほど好きにはなれませんでした。スマホいじっちゃったもんね。実際。

ジャック・ブラック演じるデューイは、今でも結構いるでしょう、ずっとミュージシャンとしての成功を夢見て定職につかずに音楽ばっかりやっている「音楽バカ」。せめてバイトぐらいしろよ、と思うんですが、バイトもせずバンド活動のみでダラダラと親友・ネッドの家に居座り、そのことにキレたネッドの彼女から「家賃払えクズが!!」と怒られた挙句、自分で作ったバンドから解雇宣告を受けるという八方塞がりの状況。

そんな中、臨時講師として評判を得ていたらしいネッドに「うちに来て欲しい」というオファーを打診する電話がかかってくるんですが、それをたまたまデューイが受け取ってしまったせいで、「なりすまし臨時講師」として(多分)それなりに優秀な生徒たちが通う名門小学校で働き始めることに。しかし当然ながらただの音楽バカのため授業はできず、「学校対抗コンテストがある」と大嘘をついて、授業そっちのけで小学生たちに音楽を教え、(学校対抗ではなく普通のバンドが出る)バンドコンテストに出てやろうと企む、というお話。

正直なところ話の展開としてはすごくありがちなものなので、はっきり言って予想外なことはまるで起こらず、それなりに映画を観ている人であれば、物語そのものにすごく惹かれるような要素は無いように思います。その分、他の要素で惹きつけてくれないといけないわけですが…そこがすごく弱い映画だと思いました。

んー、やっぱり「真面目な子供たちがバンド活動をする」という話なので、子供主体の話が好きならまた別なのかもしれません。ちょうどこれぐらいの年頃のお子さんがいるお父さんお母さんなんかは結構グッとくる話なのかも。しかしいかんせん、子供はおろかその前の奥さんのその前の彼女の影すら見えてこないド周回遅れ恋愛最後方集団のおっさんとしては、「子供主体」の時点でなんだかあんまり惹かれないのかな、とちょっと改めて思いましたね。すごくぼんやり観ていた気がする。

寝起きに観たので眠くなった、とかはないんですが、もうほんと終盤まで明確に「イマイチだな」って感じで。きっと名作の誉れ高い映画なだけにハードルが上がっちゃっていたのもあるとは思うんですが。

思うに、まずテンポがそんなに良くない。もう少しサクサク見せて欲しい…けど、それはきっと登場人物にあまり魅力を感じなかったから思ったのかも。楽しい時間が過ぎるのが早いように、別に楽しくないとどうも冗長に感じるんですよね。やっぱり。

まずジャック・ブラック演じる主人公のデューイがもう普通にダメ人間過ぎて愛せない。働きもせずに居候、家賃払えと言われれば逆ギレ、挙句の果てになりすましで臨時講師ですからね。まあ、それはいいんですよ。別に。その後が面白ければ。ただ、一応それなりに予防線を張っている描写はあるものの、いくらなんでも普通の授業中に毎日のようにバンドの練習ガンガンやって周りから咎められないわけがないでしょう。

いや、それもまあまだいいんですよ実際。面白ければ気にならないので。そういうことを言ってたら始まらない、っていうのもわかるんです。

ただ面白くないから気になったんじゃボケ!!! という話。

「クズ野郎が勝手にバンド練習を授業にしてトントン拍子に話が進む」時点でこれどうなんだろう、という感じになってしまい、また練習そのものもエキサイティングなわけでもなく、「すげぇなうまいなこの子たち」とは思うものの、感情に訴えかけるようなシーンは皆無なのでイマイチ感情移入しにくい。

で、よくあるピンチ含めいろいろあった結果の集大成で大団円、なわけですが、そのラストのパフォーマンスはめちゃくちゃ良くて、ちょっとウルッと来ちゃったのも事実です。やっぱり音楽のパワーはズルいというか、あの一発でそれまでの不満をふっ飛ばすぐらいの威力があったとは思います。

ただ、それでも「ここで“いやーやっぱり良かったな”って言ってちゃイカンな!」となぜか評論家然とした責任感を感じてしまい、フラットに評価すれば6.0が良いところじゃないかな、という感想。

逆に言えば、ラストが良いだけにそこまでの道中がすごくもったいない。ベタだし浅いし。もっと個々の人間に感情移入させてくれる作りであれば掛け値なしにベタ褒めできる映画になっていたかもしれない。

例えばデューイが多少は努力して普通の授業もこなせるようになったとか、生徒がもっと音楽に対して惚れ込んでいる描写を入れるとか。そのどっちもほとんどなくて、デューイはただ毎日ロックバカを見せつけるだけ、生徒はそれにただ従ってるだけ、じゃちょっとお粗末すぎやしませんかね、と思うわけです。

年代的に仕方のないところですが、言ってしまえばこすりきったフォーマットにロックを当てはめただけ、の映画です。もうひとひねり欲しかったし、ひねらないまでももっと人物描写を立体的にして欲しかった。すごく表面的でサラッとしつつ笑いどころも泣きどころも少ないので、とにかく道中の魅力に乏しい。結構2000年代ってこういう映画が多い気がする(割と適当な印象)ので、この時代らしい映画と言えるかもしれません。

でもくどいようですがラストのパフォーマンスは素晴らしいので、そのためだけに観てもいいかもしれません。あとは子どもがいる人、あんまり映画を観ていないライトな映画ファンにはオススメ、でしょうか。

つまり子どももおらず、映画が趣味でひねくれ者のオッサンという一番観ちゃいけないタイプの人間が語っていると思えば、「この人かわいそうだね良い映画なのに」と思う人が多いのもなんとなく納得できるかな、という気がしないでもないです。

逆に。

このシーンがイイ!

もうこれはラストのステージでしょう。曲含めてめっちゃ良かった。

ココが○

子供たちは実際に演奏しているとのことで、単純にスゴイ。有名になってたりしないのかな…と思いましたが、今のところそこまで出世はしていない模様。残念。

ココが×

上に書いた通り、とにかく終盤までが退屈。設定はコメディなのに中身は特に笑わせてくれないし、ドラマとしては嘘くさいし。一番笑ったのはバンドコンテストに出てきたバンドマンの衣装ですからね。実際問題。肩と袖しか無いジャケット。あれジャケットって言っていいんだろうか。「すげー衣装だなこれwwwww」って笑っちゃいましたよ。

MVA

校長先生を演じていたがジョーン・キューザックで、彼女の弟はジョン・キューザックという嘘でしょ姉弟なんですが、それは関係なくやっぱりこの方かなと。

ジャック・ブラック(デューイ・フィン役)

人間的にはクズでしたが、やっぱりジャック・ブラックはなんというかほとばしるエネルギーがスゴイ。

ホントにロック好きでろくに働いてもいないやつがたまたま役者始めました、ぐらいのリアル感。いっつもそうなんですよね、この人。ホントにダメなやつが出てきて役者やりました、みたいなリアリティがあって。さすがです。

ただギターはもうちょいちゃんと弾いて欲しかった。題材が題材なだけに。

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