映画レビュー0260 『プリシラ』

ご贔屓のガイ・ピアースが出ているってことで前々から観たかったこの作品ですが、途中ちょっと眠くなって中断したり…無念ナリ。

別に最近特にそんなに忙しいってわけでもないんですが、どうも映画鑑賞中に眠くなることが多くて、観る映画に対して申し訳ない気持ちでいっぱいです。

やっぱり映画は夜観るべきですね。夜の方が集中できるし、眠くならないし…。言い訳じみたスタートで申し訳ないですが、今日はコチラ。

プリシラ

The Adventures of Priscilla,Queen of the Desert
監督
ステファン・エリオット
脚本
ステファン・エリオット
出演
ビル・ハンター
サラ・チャドウィック
音楽
ガイ・グロス
公開
1994年9月8日 オーストラリア
上映時間
108分
製作国
オーストラリア

プリシラ

砂漠の真ん中のカジノで開かれるショーに出演するため、バス「プリシラ号」に乗って旅に出る3人のドラァグ・クイーン。

サラッとしたロードムービー。

7.0

ドラァグ・クイーンと言うと、どうしても強烈な印象を残してくれた「キンキーブーツ」のローラが頭に浮かぶんですが、彼女(?)と比べると今作の3人はあまり他人に関与するようなタイプではなく、(もっともこれはストーリー自体の違いが大きいかもしれませんが)周りを変えるようなエネルギーを持ったローラとは違い、自分が生きていくための葛藤を秘めているような人物像がメインであったように感じました。

それが良い悪いというわけではないんですが、ロードムービーらしい、旅を通した変化もあまり前面に出てこないので、全体的にフラットでサラッとした印象でしたね。

ロードムービーなだけに、当然道中にトラブルもあり、出会いもあり、という感じではありますが、逆に力点はそのトラブルとボブとの出会い一点に絞られているような面が強く、あんまり長く旅をした雰囲気がないのが残念でした。

「そんなの別に関係ないじゃん」と思われるかもしれませんが、やっぱり長く旅をした感じが出ると、自ずとそれぞれの関係性も深まるし、成長を感じさせるようなセリフとかシーンが出てくると思うんですが、割と最初から最後まで、歌って踊ってで旅をして到着、みたいな感じだったので、そこが少し物足りなく感じちゃいましたね…。

ただ、やっぱりドラァグ・クイーンが主役なだけに、明るいんだけどどこか物悲しい、自分たちがマイノリティであることを意識している切なさみたいなのがほんのりと終始つきまとっていて、そこが味になってるな、というのは思いました。

滑稽なようで悲しい、影を持つ人間の生き様が垣間見える感じというか、サラッとした中にも苦味があって、「生きてるなぁ、人間だなぁ」みたいな感覚は良かったな、と。

それだけに、もっと観客の感情に訴える場面があっても良かったかな、と思います。3人は強いようでもあり、諦めているようでもあり、変わらない姿を描くのはそれはそれでメッセージですが、ロードムービーなだけに…もう少し、変化を期待しちゃいましたね。

ちなみにアカデミー衣装デザイン賞を受賞した作品らしいですが、序盤に出てきたミッチのビーチサンダルをつないだだけの衣装は衝撃でした。最初は気付かず、観てたら「あれ…? これビーチサンダルじゃないか…!?」と。ご丁寧にイヤリング…なのかピアスなのかわかりませんが、これまでビーサン。このセンスはスゴイ。笑いました。

このシーンがイイ!

これはもう、砂漠を疾走中に急に出てくる銀のオカマ、これに尽きます。ここもビーチサンダルと同じぐらいの衝撃を受けました。(そして笑った)

ココが○

音楽が割といい意味で古く、親しみのある音楽が結構使われているので、入りやすいし、見やすくていいな、っていうのはありましたね。

それと、道中の空の色がすごく綺麗なのが良かった。たまに「バグダッド・カフェ」みたいなちょっと色あせた雰囲気の空の色だったりとか、ハッとさせられるものがありました。

あとはもう、「3人のドラァグ・クイーンの旅」っていう設定がすべて、でしょう。

ココが×

チョイスした歌自体はいいんですが、やっぱりローラと比べてしまうので、口パクの時点でちょっと残念でした。あのローラの本人が歌ってパフォーマンスしている迫力を思い出すと、ちょっと物足りないなぁ、と…。

MVA

ガイ・ピアース映画デビュー作品らしいですね。ただ、役どころとしては「若くてウルサイだけ」みたいなまま行っちゃったのが残念。この人(役)に成長があまり感じられなかったのが不満の一つだったかもしれないです。

MVAとしては、もうこの人だなと道中からずっと思ってました。

テレンス・スタンプ(バーナデット役)

どこかメリル・ストリープのような迫力があって、ものすごく役に合ってました。たまにもたいまさこっぽかったりもして。儚さと悲しさを一番内包していた人なので、本当に女性のようでビックリ。

もう一人のヒューゴ・ウィーヴィングも、ちょっと前に「キャプテン・アメリカ」で悪役として観てたので、そのギャップにまたビックリしましたね。この人もすごくよかったです。

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