映画レビュー0259 『インクレディブル・ハルク』

アベンジャーズ」予習編ラストはこちら。

ちなみに今作でのハルク(ブルース・バナー)役兼脚本まで手がけているエドワード・ノートンは契約で揉めたらしく、「アベンジャーズ」ではマーク・ラファロに交代しています。

けっこーイメージの違う二人なので、予習とは言えなんだかなぁと思いつつ…。

インクレディブル・ハルク

The Incredible Hulk
監督
脚本
音楽
公開
2008年6月13日 アメリカ
上映時間
112分
製作国
アメリカ
視聴環境
TSUTAYA DISCASレンタル(ブルーレイ・TV)

インクレディブル・ハルク

自らを被験体に兵士強化実験を行ったブルース・バナーは、実験失敗により緑色の巨人に変身、数人を殺害した罪で軍から追われる身となる。なんとか変身を制御しようとブラジルに潜伏していたところ、アメリカ軍に見つかり、精鋭部隊が送り込まれる。

CGとアクションのマッチがすごい!

8.0

ハルクも実は某格ゲーで使ってましたというどうでもいい話は置いといて、これまた他のシリーズ同様、「アベンジャーズ前日譚」としてのハルクご紹介映画ですが、「ハルク誕生まで」はあからさまにオープニングで説明的なシーンを流してくれるので、本題はそこではなく、追われる立場であるハルクが自己制御の方法を見つけるために試行錯誤し、いかにして「アベンジャーズ」に加わるような“正義のヒーロー”になっていくのか、という内容になっております。ハイ。

その自己制御のキーとなるのが、実験にも関わっていた元恋人のベティ・ロスで、彼女と再会し協力を得ながら、同じくハルク的な肉体を手に入れたヴィラン(悪役)との戦いを繰り広げるというストーリー。

ほのかに恋愛模様もありますが、この辺はいかにもヒーロー映画的な形なので、まあ別に特に気にもなりません。

設定上、心拍数が200を超えるとハルク化→自己制御不能となるので、「ナオンとイチャイチャしてたら変身してまうやん」とエセ関西弁で突っ込んでたら実際そんなシーンも出てきて笑えます。その辺しっかりおさえとるで! おさえとるでしかし!

“終始追われている”というストーリーがそうさせているのか、全体的に結構シリアスタッチで、音楽含めて真面目なイメージ。「アイアンマン」よりも「ダークナイト」寄りの世界と言えばわかりやすいでしょうか。あそこまで暗くは無いんですが、全体的にはだいぶシリアスです。

おそらく、ハルクの自己制御を追いかけるだけの話だと少し物足りないものがあったんじゃないかと思いますが、もう一本別の流れで、軍の一精鋭兵士であったブロンスキーが、強さを求めるあまりヴィラン(悪役)と化していく過程も同時に描かれていて、「ハルク誕生」映画でありながら、一方で「悪役誕生」の物語にもなっています。(その辺もちょっと「ダークナイト」っぽい)

その悪役誕生の過程が結構無理のない、腑に落ちる話だったこともあって、物語に幅をもたせているような印象。

でも何よりもこの映画はアクションがすごくしっかりできていて、当然ハルクはCGなんですが、例えば自動車を掴んでガンガンとんがりコーン的なものに叩きつけるようなシーンでも全然違和感がないのがすごいな、と。最初からCGなのか、掴む前まで実写で掴んでからCGに切り替わるのか、どっちだったのかよくわかりませんが、逆に言えばわからないほど違和感がなくて。

後半のCG vs CGでも、今までのCGアクションにあったような“軽さ”というか、やっぱりちょっとアニメっぽい重量感の無さみたいなものもなくて、実写との組み合わせがすごくしっかりしてて迫力があるんですよね。

これはすごいな、と。

特にアクション映画が好き、ってわけでもないんですが、この迫力と勢いであっという間の2時間弱でした、という劇場前で撮影したベタなCMっぽい感想を吐きたくなるほどよくできてました。

キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」同様、やや主人公の人物描写が弱い気はしましたが、それを補う悪役とアクションのデキの良さで結構満足しましたよ、と。

そんなわけで、「アベンジャーズ前日譚」個人的デキ順評価としては、アイアンマン>>>>>アイアンマン2>>インクレディブル・ハルク>>>>>その他、という感じ。

さて、いよいよ次は本番。できれば2Dで観たいと思っていますが、いかに…。

このシーンがイイ!

制作者の意図通りな気がしてイヤなんですが、「タクシーの運転手」が美味しいところを持って行っちゃったシーンはやっぱりちょっとスキ。

ココが○

やっぱりCGとアクションの融合、ヴィラン誕生の過程でしょう。

特にアクションは本当にあっという間に過ぎた感じで、ジャンプ連載当時のドラゴンボールを思い出しました。ちょっと言い過ぎだけど。

ココが×

今となっては役者交代だけに良かったとも言えますが、ちょっとエドワード・ノートンがエドワード・ノートンらしくないというか、ややもったいない使い方のような気がします。別にこんな演技派使わなくていいんじゃないの的な。「アイアンマン」のトニー・スタークと違って、真面目な男っぽいので余計に。

あと最後のアクションは迫力もスピード感もあってよかったんですが、決着の仕方がイマイチな感じだったのがウーン。

MVA

久々に観ましたねリヴ・タイラー

前にもちらっと書きましたが、「アルマゲドン」での彼女は大根認定してもう二度と観たくない的な思いもあったんですが、今作はナカナカ悪くなかったです。もっともあの映画ほど感極まる場面もないし、歳も重ねたので当たり前でしょうが。それより歳を重ねてもひどかった「ダークナイト」の(略)

それはさておき、今回のチョイスは…。

ティム・ブレイク・ネルソン(サミュエル・スターンズ役)

ですかね~。「ミスター・ブルー」役。

登場時間は短いですが、なんか勢いがあって印象的でした。ちょっと他の登場人物と毛色が違う感じが良かったのかも。軽そうで。

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