映画レビュー1390 『ワンダー・ガールズ 東方三侠2』

前作が結構ゲラゲラ系だったので、まあ次観ても良いかな系ということで。

ワンダー・ガールズ 東方三侠2

Executioners
監督
脚本
出演
音楽

ウォン・ガーシン

公開

1993年9月30日 香港

上映時間

97分

製作国

香港

視聴環境

JAIHO(Fire TV Stick・TV)

ワンダー・ガールズ 東方三侠2

若干シリアス路線に寄って行っちゃって微妙。

6.0
ディストピア化した近未来、“水”を巡ってまたあの3人が活躍する…!
  • 近未来ディストピアSFのようでそこまで深くない前作の延長
  • ただ設定がシリアスだからか内容も若干シリアス路線に寄って行っちゃってイマイチ
  • とは言えところどころひどくて笑う
  • 金城武似のイケメンが出てきたなーと思ったら金城武だった件

あらすじ

前作も話が面白かったわけではなく(ひどい)、ちょっとズレてたりやりすぎてたりが面白かったので、「1本目ヒットしたからもっと力を入れて本格的に…!」みたいな方向に行かれると違うんだよな〜みたいな。そういう映画かなと。

(確か)核戦争によって(確か)世界規模で水が汚染された近未来…。

しかし天才科学者によって安全な水を作り出す方法が編み出された…もののその天才科学者がトンデモだったために水を水質(すいしつではなくみずじち。人質的な意味で)にとって世界征服を企むクソ野郎だったために世界は荒廃しております。

それでも! 俺たちにはワンダーガールズがいる! ってことで立ち上がった3人が世界を救うぜ、的なお話です。(雑あらすじ)

力の入れる方向がそっちじゃない感

確か「ワンダーウーマン」ことトントンは夫との約束を守って引退していたんですが、ただ世界が荒廃しちゃってるもんでやむを得ず…みたいな話だった気がしますが殆ど覚えていません。もう。

あらすじとしては「悪の科学者に立ち向かう3人」的な内容で、世界観はまんまマッドマックス。水だし。

でも当然あんなにお金はかけられないのであくまで設定のみで、妙に暗い画面で雰囲気を出しつつ結局前作と大差ない舞台で前作よりシリアスな物語を展開する続編、といった感じ。

一応「近未来って言われたので近未来なんですね」と納得する感じでまったく近未来感もありません。逆にここまで未来感を出さずに「未来だ」と言い張るのもなかなか珍しい。

本当に画面も内容も暗く、また続編にありがちな犠牲者が出たりといった展開もあってだいぶ真面目な内容にシフトしている印象で、それ故「観たいのはこういうんじゃないんですけど…」と誰もがうなだれちゃう映画じゃないでしょうか。もっとバカバカしい振り切った作りが観たいのに!

アクションもだいぶ減ってしまい、権力闘争やらちょっとした恋愛要素やら「いらないもの」ばかりが足され、その分「欲しいもの」が削除されてしまったという良くない続編の典型例みたいな作りでした。言い過ぎかもしれないけどさ。

ちなみに序盤にキーマンっぽく登場するイケメン宗教指導者、「金城武に似てない?」と思って観ていたら金城武でした。デビュー作だったそうで。なかなかひどい退場なのでそれが一番の見所かもしれない。

話の流れからすぐわかる通りラスボスは問題の天才科学者なんですが、彼がまた「本当に科学者なのかよボスコノビッチかよ」とつっこみたくなるぐらいめちゃくちゃ強かったり、物理法則を全無視したバトルだったりところどころ笑っちゃうところはあるので、そういう意味ではそれなりに楽しめました。

意味わからないんだけど迫りくる車を「止めろー!」って手で止めようと踏ん張っただけで血を吐いちゃう荒廃した世界。すごい。笑っちゃう。

誰とは言いませんがグッバイシーンもなかなかひどく、泣かせたい展開なんだろうにひどすぎて泣けないのはいかがなものかと苦言を呈したくもなります。

とにかくドラマ面を強化したい意欲は伝わってくるんですが、その割にいろいろひどいのは変わらずなので中途半端感も否めず、ファンが求めてる方向と絶対違うでしょと疑問を感じざるを得ません。

また当然ワンダーウーマンは出てくるんですがなかなか出番が遠いので、そこから本番だぜ! と盛り上がるにはちょっと遅きに失した感もあり、もっとストレートにやっても良かったんじゃないのかなぁといろいろ疑問や不満を感じつつの鑑賞でした。

キャストに興味があれば系

例によってあまり評価するところも無い故に言うこともなくですね。この辺でお茶を濁して終了ですよ。最後の段落って難しいね。

ただやっぱり若くして世を去ったアニタ・ムイ主演映画としての価値は永遠に残るだろうし、今やオスカー女優でもあるミシェル・ヨーの若かりし頃のカッコよさが味わえるのは確かなので、その辺りに興味がある人は摂取していきたいところでしょう。

その中で唯一話題性の薄いチャット役のマギー・チャンですが、髪下ろすとかわいいなという新発見もありそこが良かったな、という安っぽい感想です。

まだそこまで売れていなかったっぽいラウ・チンワンが出ているのもちょっとしたポイントかもしれません。

このシーンがイイ!

一番笑ったのは、ワンダーウーマンのゴツゴツしたマスクを自作して外に出た次の瞬間綺麗に研磨されてたシーンですね。もう大爆笑。

これはきっとここに来るまでに一旦前のマスクを取りに家に帰ったんだそうに違いない…と思ってたら次のシーンで家に帰るとド荒廃してて二度爆笑。どういうことやねん。

ココが○

やっぱり物理法則を全無視したバトルは面白いので、そっちに力を入れてほしかったなと思います。

ココが×

実際に力を入れていたのはドラマパートなので、やっぱりそうじゃないんだよ感。

MVA

まあ誰でもいいっちゃいいんですが…この人にしましょう。

ミシェル・ヨー(サン役)

今作では水源調査隊の指揮官的な感じ? よくわからないポジションでしたが。しかしやっぱりかっこいいミシェル姐さん。

ちょうどこのレビューを書いている昨日、主演女優賞の受け渡しでエマ・ストーンにシカトされた件が話題になっておりまして、エマ・ストーン結構好きだったのに超ガッカリ&気遣えるミシェル姐さんのポイントがその分アップ、って感じで。

とりあえずエマ・ストーンはマックス・チャン相手に割る割らないで片手グラスウネウネ対決をできるようになってから出直してこいと言いたいですね。(イップ・マン外伝の爆笑シーンより)

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