映画レビュー0605 『マジック・イン・ムーンライト』
レンタル3本目はウディ・アレン監督のロマコメ。
一時期借りる映画にことごとく予告編が入っていて、「これは面白そうだな」と刷り込まれた感じ。他が割と外してもおかしくないような映画という印象だったので、「保険」として借りた意味合いが強かったわけですが、さて…。
マジック・イン・ムーンライト
イマイチ感情の動きが伝わらなかった…。
最近、個人的に「ロマコメにハズレ無し」だと思っていたんですが、正直そのレベルには達していない感じ。ウディ・アレン監督の映画は2本目で、前回は少し他と毛色が違う(と思われる)「マッチポイント」だったので、今回これで少し品定めというか、今後も観続けるか考えようかなと思っていたんですが、ちょーっとこのレベルだと次を意欲的に観ていこうとは思えないかな、と。あくまで個人的な思いですが。
マジシャンが霊能者のトリックを暴いてやるぜ、と会いに行ったら逆に丸め込まれ、いわゆるミイラ取りがミイラになり、その上エライ美人なだけに惹かれちゃって…というお話ですが、もちろんこれは導入でこの後アレコレする物語です。
前半は彼女(霊能者)が本物か偽物か、に注目が行きがちで、実際そこのトリックを観客も一緒になって考える…的な楽しみ方をする映画なのかな、と思っていましたが、実はこれは大した問題ではなく、また大した問題ではないだけに観客が真贋を見極められるほどの表現もなく、要は「ロマコメとしての舞台装置」でしかない霊能者&マジシャンという設定。
それはそれでいいんですが、ただ男も女もどっちもお互いに惹かれる理由がイマイチわかりづらく、明確に「ここでグッと来たよ」的なシーンもないので、なんか「気付けば好きかも」みたいな話でハァーーー? となったわけです。
そこで久しぶりに思い出しました。恋愛物が嫌いだったことを。
ある程度丁寧に心理描写がされてたり、その他の要素がしっかりしつつの恋愛であったりなら今の自分は大賛成なんですが、裏を返せばそこがおろそかであった場合、ひどく辛辣に批判するようになっちゃうんですよね。「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」のおバカさんカップル然り。
この映画にしても、設定は面白いのにそれは脇に追いやられ、気付けば二人とも惹かれ合っていた…みたいなのはどうにも納得出来ず、ハァーーーーーー? なわけです。
ラストの伏線の回収の仕方とかは良いと思うんですが、ただそうなる動機が僕にはまったくピンとこなかったので、「はぁ、そうですか」という終わり方。
なんだろなー。逆に言えば、あのラストを描きたかったがためのアレコレだった感じ。オチを先に考えついて、そこに向かって物語を組み上げる感じと言いましょうか。そういう動線が見えちゃうと一気に醒めるタチなので、この映画はダメでした。
劇中での“ネタバレ”の瞬間もご都合主義そのもの(あれこそトリック教えろや)だし、いっくらロマコメとは言えまったく丁寧さが無い展開は如何なものかと。いい役者を集めてなんとなくオシャレなロマコメを作りました、という上滑り感が強いです。
これを持ってウディ・アレンとはなんぞや、とは言えないと思いますが、ちょーっとこの程度だと評価できないですね。
「ノッティングヒルの恋人」「アバウト・タイム ~愛おしい時間について~」のリチャード・カーティスとは天と地の差と言えましょう。っていうかリチャード・カーティスまた監督やってくれ!!
このシーンがイイ!
うーん、特にここ、っていうのはなかった気がします。
ココが○
この映画の見所は、間違いなくエマ・ストーンのかわいさでしょう。それしかない。こんなかわいかったっけこの子、って思うぐらいにかわいかった。
ココが×
全体的に軽い=登場人物にリアリティが無い。自分でもびっくりするぐらい中身が浅かったですね。ノリだけで行っちゃってる感じというか。
MVA
コリン・ファースは珍しく(?)少し大きめの演技をしていたのが印象的でした。すげー嫌なやつ感も出てたし。っていうかこんな男に惚れるもんかね…。そう、もっといいやつ感出てたらまた違ったんだけど。
ということでこちらのお方。
エマ・ストーン(ソフィ・ベイカー役)
霊能者役。言ってみれば細木数子の若い版みたいな感じ。
でも細木数子だったら騙されないけど、エマ・ストーンだったら騙されると思う。率先して騙される。それだけ容姿って大きいよなーズルいなーと思いながら観てました。目がでっかいのなんのって。
この子は何作か見かけてますが、この映画が一番かわいかったですね。劇中で霊が降りてきて語りかける、大川●法的なことをしているんですが、この子がやったらやっぱり騙されち
おや、誰か来たようだ