映画レビュー1127 『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』
3作目。現状最後の1本ですが、タイトル的にもきっとこれでラストなんでしょう。シリーズ映画は三部作が基本って話もあるし。
ピッチ・パーフェクト ラストステージ
トリッシュ・シー
アナ・ケンドリック
レベル・ウィルソン
アンナ・キャンプ
ブリタニー・スノウ
ヘイリー・スタインフェルド
ルビー・ローズ
アレクシス・ナップ
エスター・ディーン
ハナ・メイ・リー
クリッシー・フィット
ケリー・ジェイクル
シェリー・リグナー
マット・ランター
ジョン・リスゴー
ジョン・マイケル・ヒギンズ
エリザベス・バンクス
DJキャレド
2017年12月22日 アメリカ
93分
アメリカ
Netflix(PS4・TV)

別れが寂しいぞ! ありがとうベラーズ!
- 引退メンバー&現役メンバーで軍の慰安ツアーへ
- ツアーは他バンドと「DJキャレドの前座」を懸けて勝負の形に
- シリーズの男性陣は登場せず、新旧女性メンバーによる後日談的な続編
- 歌のシーンはやや少なめ
あらすじ
完全にアカペラ主体から「アカペラグループの一時期を切り取ったコメディ」になった感のある3作目、その辺りで好き嫌いが分かれそうではありますが僕は好きですよ。やっぱりこの面々、サイコーだぜと。
ベッカ(アナ・ケンドリック)やエイミー(レベル・ウィルソン)、クロエ(ブリタニー・スノウ)と言ったおなじみの面々はすでに大学を卒業し、「バーデン・ベラーズ」OGになった現在。なんやかんやいろいろありまして、久々に集まった面々は「もう一度歌いたい!」ってことで元リーダーのオーブリー(アンナ・キャンプ)の父親が軍のお偉いさんという縁から軍の慰問ツアーに出ることになりました。
ただ歌うだけ…かと思いきや、そこには他のバンドもいてバッチバチ、どうやらこのツアーに帯同する「DJキャレド」のお眼鏡にかなったグループは彼の前座を任されることになる、つまりは最高の“ステップアップ”の場が約束される…と言うことでお気楽慰安ツアーのつもりがバトルツアーに変貌…!
しかし彼女たちから仕掛けた“リフオフ”も不発に終わり、「カバーしか無いんでしょ」とバカにされつつ劣勢のベラーズですが…果たしてどうなることやら…!
楽しませてくれてありがとう
「3はスパイ映画になったのか!?」と思っちゃうような謎のオープニングでゲラゲラ笑いつつの3作目、全体的に歌のシーンは(2よりもさらに)減少し、コメディ映画としての色合いがより強く感じられる内容でした。僕は面白かったですが、正直物足りなさを覚えるのも無理はないかな、という内容。
個人的な面白さ順で言えば2>3>1なんですが、歌的には1>2>3だし好みによって評価は分かれそう。
僕は「2」のときにも書いた通り、1の「歌は素晴らしいものの物語があまりにもベタ」な点が引っかかっていたので、物語的な美味しさという意味では3の方が上だと思っていますが、とは言えただのコメディだったら他でも良くね的なご意見も頷けるものであり、なかなか評価が難しいところです。
ただまあ、結局3作全部面白かったし全部観てよかったと思うので、シリーズ全体に対して「楽しませてくれてありがとう」の気持ちでいっぱいだしそれで十分かな、と思います。別に優劣つける必要も無いわけだし。
ちなみに僕は知りませんでしたが、本人出演のDJキャレドさんはかなり有名なミュージシャン兼プロデューサーらしく、日本だと「小室哲哉に気に入られれば前座ができる」みたいな感じでしょうか。例えが古くてサーセン。でもプロデューサーって言ったらやっぱりコムロじゃない?
シリーズファンなら
今作は前作までレギュラーだったトレブルメーカーズの面々は登場せず、またアメリカ国外がメインになってくるのでやや番外編・後日談的な色合いが強いのも特徴。
その分、より「女性たちの旅」がメインのガールズムービー感が強くなっているのも事実で、これだけ大所帯の女性メンバーが中心になって展開する映画もなかなか珍しい気がするし、その点では今作は結構貴重な映画かもしれません。
まさかのアクションシーンもちょろっと登場するし、雑多にいろいろ取り込みつつ楽しませるぞと言うエンタメ感も上々。例によってIMDb的には一番評価が低い今作ですが、「言うほど悪いか?」と思うぐらいにはしっかり楽しませてくれます。
何よりこれまで2作観続けてきたメンバーにはこっちも愛着が湧いてきているわけで、その彼女たちがまた集まってワイワイやってるだけで嬉しくなっちゃうのはシリーズファン的に当然のことでしょう。相変わらずアレクシス・ナップ(ステイシー役)の扱いが軽いのが悲しいけど。
まあ2まで観てこのシリーズが好きな人であれば、どれが良い悪いはあっても普通に楽しめることは間違いないでしょう。相変わらず笑わせてくれるし、少ないとは言えゴスペルの良さもしっかり味わえるしで僕は満足しました。
最終的な落とし所は各方面ご都合主義の権化でもう少し違う着地点が良かったかなとも思いますが、ただまあ終わり方としてはこの辺が妥当な気もするしあんまり突っつくのも野暮、いわゆるボーヤーってやつでしょう。
これでベラーズ見納めになってしまうのは寂しい限りですが、改めて3作も楽しませてくれてありがとうとお礼と共にマイクを置いてお別れしたいと思います。昭和のメッセージです。
このシーンがイイ!
オープニングの謎スパイ感が最高。その種明かしとなる後半登場する同じシーンも同じく最高。まさかピッチ・パーフェクトで爆発シーンが出てくるとは…。
あとちょろっとしか出てきませんが慰問中の輪になって歌ってるシーンが素敵だったなー。ヘイリー・スタインフェルドの笑顔が良い。
ココが○
いつものメンバーがワイワイやってくれるだけで楽しい。そして相変わらず笑わせてくれるエイミー。
密かに1から結構オーブリーが好きだったので彼女が出ずっぱりなのも嬉しかったですね。
ココが×
やっぱり歌のシーンの物足りなさはどうしてもあります。ステージシーンをもっと観たかった…。
MVA
まあいつものメンバーで誰にするのか、ってところなんですが…みんな良いので悩みつつも結局この人かな。
レベル・ウィルソン(パトリシア・“ファット・エイミー”役)
ご存知“ファット・エイミー”。今作ではエミリーに「バカは黙ってろ」的なネタが激しい。頭いい人間が喋ってるんだから黙ってて、みたいな。昨今の情勢的にデリケートなセリフになりそうなところでも笑えちゃうのが彼女のスゴイところ。
いやホントに貴重な役者さんだと思います。動きもキレッキレだし。彼女の役がフツーの女子だったら多分こんなに面白くないんだろうなぁ。絶妙に失礼なキャラなのが最高です。
いろいろ他の映画でも見てみたいですね。


