映画レビュー1539 『レンフィールド』

今回は配信終了が迫っているものの中にこれと言って特に観たいものがなかったため、適当に探して見つけたこちらの映画。
ネトフリです。
映画の品揃え的にはアマプラの方が充実しているので(ネトフリは微妙なオリジナルばっかり)アマプラの方が良いんですが、それにしてもCMが多すぎるのでネトフリの方が観やすいというジレンマ。

レンフィールド

Renfield
監督

クリス・マッケイ

脚本

ライアン・リドリー

原案

ロバート・カークマン

原作

『吸血鬼ドラキュラ』
ブラム・ストーカー

出演

ニコラス・ホルト
ニコラス・ケイジ
オークワフィナ
ベン・シュワルツ
エイドリアン・マルティネス
ショーレ・アグダシュルー
カミール・チェン

音楽
公開

2023年4月14日 アメリカ

上映時間

93分

製作国

アメリカ・イギリス・カナダ

視聴環境

Netflix(Fire TV Stick・TV)

レンフィールド

設定の良さを捨て去るありきたり展開。

6.0
上司ドラキュラ伯爵のパワハラに悩む助手が警察官に惚れちゃって
  • ニコラス・ケイジのドラキュラとニコラス・ホルトの助手によるニコニコ映画
  • 力を失った主ドラキュラに逆らえず、彼の復活に向けいろいろと奔走する助手
  • 彼はたまたま居合わせた警察官を好きになるのだが…
  • 結局ガワを変えただけのよくある「親乗り越えムービー」

あらすじ

序盤はめっちゃ好きだったんですけどね。例によっていい感じにまとめようとするハリウッドのいつもの悪い癖が登場して最終的にはガッカリ系でした。

数百年前と思われる頃、強大な力を誇ったドラキュラ伯爵(ニコラス・ケイジ)の元へ不動産営業にやってきたレンフィールド(ニコラス・ホルト)は、彼に気に入られた結果懐柔され、彼の部下として働くようになりますが実態は単なる下僕です。
時が経って現在のニューオーリンズ。
力を失ったドラキュラ伯爵は復活のためレンフィールドに食料となる死体を持ってこさせますが、彼が持ってくるのは犯罪者ばかりで彼の好みには合わず、もっと善良な人間を持って来いと叱責されるレンフィールド。
どうしたものか…とレストラン的なところで悩んでいると、ターゲットになりそうな客がワラワラとやってきてチャンス! と思ったところにこの街を牛耳っている犯罪組織のボス、テディ・ロボ(ベン・シュワルツ)たちがやってきて大暴れ。
そこに居合わせた警察官レベッカ(オークワフィナ)が彼らに捕らわれ絶体絶命、ほっといているわけにも行かず咄嗟に動くレンフィールドですが…あとは観てどうぞ。

結局いつものパターン

ご存知ドラキュラ伯爵の源流である小説「吸血鬼ドラキュラ」を元にした原案を元にしたドラキュラリブート作品、らしいです。今後シリーズ化とかユニバース化されるんですかね?
ただ観た感じはあんまり続いたり広がったりしそうな感じもなく、普通に「ドラキュラが現代にも存在していたら」をホラーコメディ化したような映画になっています。
各サイトやネトフリでは「超絶ブラック上司・ドラキュラ伯爵のいじめに耐えかねた部下のレンフィールドが反旗を翻す」的な内容で紹介されていて、確かに前半はそんな感じで結構楽しめました。
ニコラス・ケイジのドラキュラもそれっぽい上に彼らしいコメディ感も上乗せされてかなり良い配役だったし、レンフィールドを演じるニコラス・ホルトもちょっと気弱で情けない男を演じさせたら現代トップクラスの俳優ではないでしょうか。これは彼のデビュー作である「アバウト・ア・ボーイ」でおヒューと共演した影響に違いありません。知らないけどきっとそう。
この2人の組み合わせ・やり取りは上々で、こりゃーなかなか面白いべやと楽しんでいたんですが…腐敗した警察で一人真面目に戦うヒロイン、オークワフィナ(彼女がヒロインも珍しい)にレンフィールドが惹かれる辺りから雲行きが怪しくなっていき、結果的によくある「偉大な親を乗り越えようと成長していく子ども」式の映画の亜種でまとまっていくだけの映画でした。超無念なんですけど。
ニコラス・ケイジがブイブイ言わせてた頃はゲラゲラ笑えたものの、彼の出番が減っていくと同時に物語がありきたりな形に収束していきます。
ちょっとネタバレ気味になりますが、もーね、こういう設定の話なんだから「打倒ドラキュラ」みたいな方向性は一切いらないんですよ。
最後までニコラス・ケイジにやりたい放題やらせた方が絶対面白いと思うんですが。
終盤は本当に(ホラコメらしいちょいグロ超人的なアクションで)ガワだけ変えて珍しいように見せかけてるだけで、やってることはもういつものパターンでしか無いんですよね。もう死ぬほど観させられてきた勧善懲悪そのものですよ。この設定で。今の時代に。
あんなに面白くていいキャラしてたドラキュラがただの悪役として消費されるだけの映画になってしまっているので、これはちょっと頂けないなと。
まあ元が「吸血鬼ドラキュラ」なのでドラキュラは悪役にしなければいけない、みたいなのもあるんでしょうが、でもせっかくこういう設定にしたのであれば「ムカつくけど憎めない」ぐらいの絶妙なポジションを作って最後までレンフィールドを苦しませるコメディにしてほしかったというのが正直なところ。
中盤までが良かったからこそ余計にそう感じてしまう面が大きく、非常にもったいない映画だなと思います。

80点狙いの映画?

ただ世の中的にはなかなか評価も高いので、僕のようにハリウッド映画のベタさに嫌気が差していなければそんな文句も言わずに楽しめると思います。多分「普通に面白い」って感じじゃないでしょうか。80点ぐらいの。
自分でも思うんですが、最近アメリカ映画は「またこのパターンじゃないだろうな」と疑って観てしまっている側面があるように思うので、観るタイミングも悪いし観方も悪いです。きっと。
でもせっかく良いキャラ作ったんだから…というのは割と感じる人も多いんじゃないかと思うんですけどね…。
もうほんと「ちょっといい話で終わらせよう」とするのやめてくれませんかね!?
それで陳腐になっていった映画、山程ありますよ…。
まあそうするのが一番まとめやすい、終わらせやすいんだろうなと最近気付きました。その方が批判も受けにくいだろうし。
でもなぁ…そこを勝負しないと尖った映画にならないと思うんですよね。コメディならコメディのまま突っ走ってほしいんですけど。
そもそも尖らせようとしてないのかもしれませんが。でも80点狙いに行く映画はその時点で志が低くて嫌だな…。

このシーンがイイ!

アクションシーンがなかなか思い切っててちょっと「キングスマン」っぽかったのは良かったですね。ニコラス・ホルトもこんなに動けるんだ〜って感じで。
レストラン的なところのアクションシーン、良かったです。

ココが○

新しいドラキュラ像は面白かったし良かったと思います。あとちゃんと強いのも大事。

ココが×

結構グロいので気になる方は注意ですね。僕もグロは嫌いなんですがコメディなのであんまり気になりませんでした。

MVA

珍しくヒロインを演じたオークワフィナですが、ヒロインでありつついつも通りでした。そこが良いんだけど。
ニコラス・ホルトの情けない感じも見事でしたが、この映画はやっぱりこの人だと思います。

ニコラス・ケイジ(ドラキュラ伯爵役)

パワハラ上司。
絶対楽しかったと思うんですよね、この役。嬉々として演じてる感じがして。
やっぱりこの手のちょっとおかしな役を演じさせたら最高ですよニコケイ。出てくるだけで笑っちゃう。

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