映画レビュー0781 『新婚道中記』

「トップページのサムネイルが設定できない問題」はありがちですがあるプラグインに原因があることがわかり、違うプラグインに移行することで回避しました。

メディア(画像)の管理関係なのでブログの表面上には現れない機能の話なんですが、とは言えまた一から設定し直しなので結構面倒です。WordPressこういうの怖いなー。

なお、再度のお知らせになりますが、来週6月19日火曜日はサーバー移転が行われる予定のため、一時的に閲覧できない状態になります。

何らかの理由でドメイン移転作業等に手こずった場合、少し長めに見られない状態が続くかもしれませんが、急いで読まないと的なブログでもないので気長にお待ちください。

さて、今回はネトフリ終了間際が特に無かったので、久しぶりに古い映画を観るぞーってことでBS録画より。1937年の映画ということでこのブログでもかなり古い方の映画になりますね。モノクロです。

新婚道中記

The Awful Truth
監督
レオ・マッケリー
脚本
ヴィニャ・デルマー
原作
アーサー・リッチマン
出演
アイリーン・ダン
アレクサンダー・ダルシー
セシル・カニンガム
音楽
ベン・オークランド
公開
1937年10月21日 アメリカ
上映時間
91分
製作国
アメリカ
視聴環境
BSプレミアム録画(TV)

新婚道中記

お互いの浮気を疑ったルーシーとジェリーの夫婦は離婚に同意。離婚成立の日に向けてそれぞれが新しいパートナーを見つけて楽しくやっていく…かと思いきや、それぞれお互いを忘れられないようで…。

古い映画らしいエンディングを観るためだけでも価値アリ。

7.5
離婚成立まであと僅か! 素直じゃない夫婦バトル
  • 話はシンプル、展開的にも昔の映画っぽさは強め
  • ケーリー・グラントお得意の雰囲気をお楽しみください的な内容
  • エンディングで思わずニンマリ

何せ結婚とは縁遠い人生を送っているのでよくわからないんですけどね。どうもこの頃(のアメリカ)は「離婚する!」でハンコ押してすぐ離婚、ってわけではないようで、離婚申請(?)から成立まで60日間の猶予があったようです。今もそうなの? 知らないけど。

で、まあよくあるちょっとした口論から離婚することになってしまったルーシー&ジェリー夫妻なんですが、それぞれ引く手あまたではあるものの、やっぱり相手のことが気になる…的なおなじみのお話で、それぞれの新しいパートナーを交えつつ、協力したり妨害したり…いろいろありながらはてさて本当に離婚できるのかどうか、というようなお話です。

概要からしていかにもシンプル、古い映画らしい使い古されたお話だし、いかにもなセットの中で展開されるスクリューボール・コメディってやつで、今観て特段すごくイイ! みたいなのはないと思うんですよ。やっぱり。

展開としてはどうしても読めるし、新しいパートナーはどうしても当て馬感が強いしで、まあ落ち着くところに落ち着くんじゃないのって気がしちゃうし、そう言った予定調和の中でどう転がしてくれるのかを楽しむ映画なんだろうと思いますが、やっぱり良くも悪くも昔の映画らしい舞台っぽさもあったりして、ある程度この時代の映画を観ている人であれば、安心感もある反面裏切りも無いというわかりやすいポジションの映画にはなっちゃうと思います。

ただねー、もうね、エンディングが素晴らしくイイんですよ。奥さん。

オープニングの(時代的におなじみではありますが)本をめくるキャスト&スタッフ紹介からしてやっぱりこの頃の手作り感がいいなぁと思いながら観ていたわけですが、エンディングがねー。いや書けないんですけどね。イイんですよホント。

もうなんなんだろうと思いましたね。「なんなんだろうこの頃のエンディングの良さ」って言いましたからね。そのままね。今の時代だとこういうの無いよなぁ。技術的に作れないわけはないので、時代の雰囲気のようなものが合わない、ってことなんでしょうかねぇ…。

すごくオシャレですごくかわいいエンディングなんですが、その前フリの作り方も見事だし、やっぱり古い映画には古い映画にしかない空気感があるのは間違いなくて、そういうものを味わう意味でも今あえて観るのもアリなんじゃないかなと思います。

なんなんでしょうね、ほんとに。思わずニンマリしちゃうエンディング。いいわー。

ということでそのエンディングの良さ以外は特に言うこともないんですが。「ケーリー・グラント主演のラブコメ」と聞いて「おっ、ちょっと観てみようかな」と思える人であれば間違いないと思います。

以前僕も「シャレード」辺りでは「ただのおっさんやんけ!」と酷評していたケーリー・グラントですが、若かったこの頃のケーリー・グラントの程よく軽い“元祖ラブコメの帝王”的な雰囲気は今になって思うと確かにイイもんだなと思います。なんとなくこの人が出てると面白い映画なんじゃないかな、っていう期待を持たせてくれる感じ。

前にツイッターの映画アカウントの人が、ケーリー・グラントの絵を指差すクリエヴァの写真を載せつつ「おじさんの絵を指差すキャップかわいい」みたいなツイートをしていてちょっと悲しくなったことも告白しておきましょう。この映画とか「フィラデルフィア物語」とかを観ると偉大な俳優さんだったんだなーと思います。

煽るわけではないですが、間違いなく今のクリス・エヴァンスよりも大スターでしたからね、ケーリー・グラント

このシーンがイイ!

前半のステージがフリになる後半のあるシーンにはうなりましたね。なるほどそう来ましたか、と。

あとワーンとニャーンの使い方が絶妙。目隠しするワーンもかわいすぎるし、ドアを押すニャーンもかわいすぎる…!

もう一つ、「卒業証書」のくだりも素晴らしいですね。オシャレ。ああいうセンスはすごく大事だと思う。

でもやっぱりなんと言ってもエンディング。終わらせ方が抜群。

ココが○

誰も不幸にならないハッピーなお話なので、気楽に観られて良いですね。上映時間も短いし。

ココが×

上に書いた通り、話としてはこすられすぎているお話なので、予想外な展開とかは皆無です。ただ見せ方が良いので全然今でも観ていられる映画だと思います。

MVA

まーやっぱり順当にこの人かなー。

ケーリー・グラント(ジェリー役)

時代的に上流階級のいわゆる“嫌味のない”紳士はこの人にやらせておけば間違いない感がすごい。

特に今観てもかっこいいというわけでもないんですが、やっぱり「嫌味がない」のが大きいのかなーと思います。安定感がスゴイ。

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