映画レビュー0160 『マイティ・ソー』

またちょっとサボりました。どうも。かろうじて生きてます。

BSの録画がかなり溜まってきたので、録画消化のために今月からDISCAS休会したんですが、今日はいきなり劇場観賞記、っていう。自分の記憶では劇場に行くのは「シャレード」以来今年2回目。何が映画好きじゃ! と言いつつ、久々の劇場でございましたとさ。

<ちょっと前フリ>

マイティ・ソーは「アイアンマン」に続くアベンジャーズシリーズなのよ! しかもシリーズ初の3Dなのよ! おまけにアタイも初3Dなのよ!

初3Dはハリー・ポッターでロストバージンするつもりだったのに先に捧げるぐらいハードルが上がった状態で観たのよ!

マイティ・ソー

Thor
監督
脚本
アシュリー・エドワード・ミラー
ザック・ステンツ
ドン・ペイン
原案
J・マイケル・ストラジンスキー
マーク・プロトセヴィッチ
音楽
公開
2011年5月6日 アメリカ
上映時間
114分
製作国
アメリカ
視聴環境
劇場(通常スクリーン)

マイティ・ソー

父でありアスガルドの王であるオーディンに後継として指名されるはずのソーだったが、傲慢な態度が父の怒りを買い、地球へ追放されてしまう。ソーのいなくなったアスガルドでは、弟のロキが王の座を狙い…。

結構やっつけ映画じゃない?

5.5

えーと、まず(あんまりいないとは思いますが)3D観たことないぜ、という人のためにも、3Dについても云々書こうとは思いますが、それはさておいてまず作品自体について。

まずとっかかりとしてですね、「アイアンマン」と同じ世界観で作り方もあんな感じですよ、的な売り方がなされている以上、どうしてもそういう目で観ちゃう自分が悪いっちゃー悪いんですが、全体的に物足りない感がものすごく強かった。

ストーリーについて大まかに分けると、

  • アスガルドから追放されるまで
  • 地球でのあれこれ
  • 敵との戦い

と、簡単に言えば3つのフェーズで構成されてたと思いますが、まず第一段階のアスガルド時代が長い。いや、時間としてどれぐらいか計ってたわけではないんですが、印象的に。

この入り口で「ソーの性格」を伝えて、どういう成長を見せるのか…というのが話のキーだけに、時間を割いて丁寧に見せよう、というのもわかるんですが、反面地球での話が軽め(に感じる)割に急にジェーンと親しくなっちゃう辺りにすごい違和感があり…。惹かれ合う割にはお互いのこと知らなさすぎでしょ、というのが引っかかっちゃったんですよねぇ。

ソーはまだわからなくもないんですが、ジェーンについては、どこから来たのかもわからない頭がおかしいやつなんじゃないか的な男になんであんなに急に惹かれるのか…。その辺りの描き方がちょっと急ぎすぎかなぁという気がして、(わからない人には申し訳ないですが)まるでFF8のような“「うそーん」感”みたいなのがありました。もしやイケメンだから惚れただけ、なのか…? ちくしょう世の中なんだって顔でできてやがる!! おまえはいつもそうだ!!

同時に、話のキーである「ソーの成長」もかなり唐突だった印象。なんであんなに急に考えを改めたのか。

「アスガルド時代」をもう少しコンパクトにして、その辺の心境の変化とかその理由の部分をもっと丁寧に描いた方がよかったんじゃないかと。地球に来た途端にイイヤツになっちゃった、みたいな流れにまた不満。

ただ、基本はやっぱり「ヒーローアクション映画」なので、ここまで書いた部分は大した問題ではない…かもしれません。

じゃあその「ヒーローアクション映画」としてどうなのか、というと、それは3Dについての印象にかかってくるのよ、ということで3Dについて。

まず暗い。よく言われていますが、ここまで暗いとは思いませんでした。体感的には3割は暗くなる感じ。メガネの黒さの分、そのまま暗い。序盤、アスガルドでのアクションシーンは暗い場面ばっかりだったので、とにかくよくわからない。「神々の戦い」だけに当然動きも速いし。コストの問題なのかなんなのかわかりませんが、3Dで流す映画は3D用に2Dよりも映像を明るく作るとかそういう工夫はしないのかな?

次に、イマイチ焦点が合わない印象。座席とか劇場の種類とか、あとは観賞する側の3Dに対する慣れみたいなのもあるんでしょうが、微妙に焦点がズレてるような気がしてクリアに映像が見えないんですよねぇ…。

ちなみに僕は2年前の年末にレーシックしちゃったので、現状裸眼の視力はかなりいいんですが、それでも観にくかったので視力が悪い人は本当にしんどいんじゃないかと思います。もしかしたらレーシック特有の後遺症(光ってるものがボヤけて見えたりとか)も関係したのかもしれませんが、日常ではまったく気にならないレベルになってきているので、あんまりそれも関係ないんじゃないかと自分では思います。

最後に、遠景のシーンがことごとくミニチュアに見えるチープさ。

3Dだからこそ見せたいシーンなんでしょうが、それがすごく安っぽく見えるんですよねぇ…。おまけに暗いわ焦点合いにくいわで何やってるのか全然わからない。乗ってるのは馬なの? 鹿なの? どっちなの? 馬鹿なの?

というわけで、3Dという技術についてはまだまだ過渡期という気がします。もっと完成されてるから騒がれてるのかと思ったけど、全然。昔の3Dと大差ない気がする。

ただ、3Dで観た予告編も作品によって出来不出来があったので、かなり作品の作りによって印象が変わるのかもしれません。きっとアバターはもっと綺麗な3Dだったんだろうし。ただあっちは話の内容がアレみたいだから行くのやめたけど。

あとは劇場の問題として、今回は普通の3Dだったのも影響したのかな、と。次3Dで観る予定のハリー・ポッター最終作はIMAX3Dっつーなにやらすごい設備っぽいので、3D自体についてはそっちで観てみて判断、かな。

ただ、ハリー・ポッターもみなさんご承知の通り異常なほど暗い世界になってきてるので(実際昨日観た予告編も超暗かった)、実は2Dの方が楽しめるんじゃないの…という不安もあります。

とりあえず、この「マイティ・ソー」に関しては、3Dだと5.0、2Dだと6.0かな、と。間を取って5.5。声を大にして2Dの方をオススメします。

去年「インセプション」をあえて2Dにしたクリストファー・ノーランの気持ちがわかりましたね。

んでもって今回こんな感じで微妙な内容だったので、次のアベンジャーズシリーズ「キャプテン・アメリカ」は観に行こうか悩み中…。しかもキャプテン・アメリカってクソ真面目っぽいからな…。タイツかっこわるいし。これも予告編やってましたが、そこまで惹かれなかったのがまた悩ましい。

ちょっと「アイアンマン」のデキが良いので、アベンジャーズシリーズのハードルが上がってる気がします。思い返せば、昨日は「ノーモア映画泥棒」のノリノリBGMを聞いてる時が一番楽しかったような気が。

それもまた、劇場の醍醐味。

このシーンがイイ!

あんまり「これ!」っていうのはなかったんですが、やっぱりFF好きとしては序盤の巨人の国でのオーディン登場シーンはグッと来ましたね。「うお! かっけー!」と。それぐらい。

ココが○

残念ながら、特にこれと言っては無いです。厳しいことを言ってしまえば、いかにもハリウッドの商業主義らしい、それなりに儲かればいいでしょ、これなら割とヒットするでしょ、という打算が見える映画でした。

ココが×

結構書いたので、これ以上はいじめないようにしておきます。

MVA

まず浅野忠信が出てたのにビックリ。知らなかったので。気付いたのは彼の出演シーンの中では最後辺りだったので本当に終盤でしたが、先に知ってたら気付いてたような気はします。にしても存在感がなさすぎた。役者としては割と好きなんですが。ちょっとかわいそうだったな…。

オーディン役があのアンソニー・ホプキンスというのも後で知ってビックリ。ただ、観てる時から「もう少し威厳が欲しいなぁ…」と思ってたので、少し残念な印象でした。

主役の彼はまあまあ…かな。さすがに比べるのも酷ですが、ロバート・ダウニー・Jrと比べるとどうしても…。ということで、残ったこの方。

ナタリー・ポートマン(ジェーン・フォスター役)

ただ単に好きだ、っていうのもあるんですけどね。やっぱりかわいいよ…この人。

割と幅広い映画に出る力量もあるし、なんならちょっとこの映画にはもったいないぐらいの気もしました。まあ、でもやっぱりこの人が出てるとだいぶ箔が付くというか、「ただのヒロイン役です」というレベルでは無いなぁ、という存在感がイイ。

ただ、これも「アイアンマン」のグウィネス・パルトローと比べると、役柄の良さ(とセクシーさ)で劣っちゃうのが残念。彼女のせいではないんですが。Tシャツのおっぱいはなかなかでした。

でもやっぱりちょっとなぁ。主役とヒロインの“キャラの立ち方”でかなり「アイアンマン」とは差がある印象…。

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