なんプロアワード 2013

みなさま、あけましておめでとうございます。

ちょっと時間が空いちゃいまして、「おいおい今年もやる気ねーのかよ」と言われそうですが、実は三が日で年末に借りた映画を4本ほど喰らってました。どーですか奥さん。今年は違いますよ。

さて、その辺のレビューはまた後日アップするとして、早速本題。年初はおなじみ「なんプロアワード」なわけですが、おなじみなのはお前だけだろ、という声に見事にお応え、いつも通りご説明から。

「なんプロアワード」とは
前年に初めて鑑賞した映画の中から選んだベスト10と、主演男優 or 女優賞を発表する、どこかで必ず見たことがあるであろう百番煎じ的企画である!

[ルール]

  • エントリー基準は「その年初めて観た映画」
  • その中から勝手にベスト10を選定
  • そのため古い映画も入って来るという謎のベスト10
  • さらに生死関係なく、その年に観た映画に出ていた最もナイスな役者さんに主演男優 or 女優賞進呈

という内容になっております。これで通算5回目ということで、結構なんだかんだと続いてるんだなーと自分に感心。ヒット数なんて全然上下してないですからね。ようやるわ、と。

で。

レ・ミゼラブル」から始まりました昨年ですが、ご存知の通りだいぶ鑑賞本数が減ってしまい、一昨年のほぼ半減となる72本(うち再鑑賞1本)、劇場鑑賞本数は10本でした。(俺様調べ)

一昨年は自分でも観過ぎた(=いい加減に観ることが多かった)という反省もあり、元から減らすつもりではあったんですが、それ以上にやっぱりFF14を始めたことが大きかったように思います。ただ、思いの外あっさりとFF14に醒めてしまったため、今年はもうちょっと増えるんじゃないかな、と。

むしろ低調だった時期があったおかげで、「やっぱり映画、いいよね。観たいよね!」というモチベーションも上がってきて、早速TSUTAYAで4本借りてきてしまったのが三が日につながるよ、と。

まあ、やっぱり未だ「目指せシネフィル」を目標として掲げている身としては、最低でも100本、できれば120本ぐらいは観たいな、と思っております。ハイ。

劇場鑑賞本数も、公開映画次第という部分はありますが、やっぱり最低でも月一は行きたいとは思うんですけどねぇ。この年末年始も何か観に行こうかと思ってたんですが、イマイチ惹かれる映画が無かったので断念でございます。

とダラダラと意味のない内容を書きつつ、始めますか。

[総評]

最終的に10点満点が4本もあった前回のなんプロアワードですが、今回は10点満点が0というなんとも寂しい結果に。やっぱり鑑賞本数が減ればその分良かった映画も減る…という至って当たり前な結論に達した今回。トップ5でもいいかなーと思いましたが、一応それなりに気に入った映画はあったし、小粒とは言え「これは観るべきだな!」っていう映画はやっぱりあるので、いつも通り、10本選出しております。

今年は例年よりも短めにするよ!(多分)

なんプロアワードベスト10・2013年版

タイピスト!

「タイピングが速い」だけが取り柄の田舎町のドジっ娘が、雇い主のスポ根シゴキに耐えつつ「タイピスト世界一」を目指すラブコメ。

この映画はもうレビューでも書いたとおり、始めから終わりまですべてデボラ・フランソワに尽きます。とにかくむちゃくちゃかわいいし、そのかわいさを引き立てるための映画として徹底している感じで、だからこそベタな展開が活きる、という。

話の筋はどうでもいい(と言ったらアレですが)ので、ただもう一回デボラ・フランソワ見たいぞ、という願望のみでブルーレイが欲しいぐらい。かわいい女子が好きな男性諸氏(もちろん女性も)は必見の映画でしょう。

やや古い年代の設定の映画ですが、ドレッシーなファッションやカラフルなビジュアルもすごく良く出来ていて、そういう部分が好きな女性にはたまらない映画でもあると思います。気軽に観られる内容だし、おうちデートで、とかもいいんじゃないですかね。

ケッ。

Dr.パルナサスの鏡

悪魔との契約により不死の身体を手に入れたパルナサス博士。彼の持つ不思議な鏡と、記憶喪失の男と、娘と、悪魔とのいろいろファンタジー。

未来世紀ブラジル」を観た時に、テリー・ギリアムの映画はあんまり自分向きじゃないっぽいなーと思ったんですが、この映画はそういう感覚が若干残りつつも、「それより内容どうこうすっ飛ばしてもっと観たい」という自分としてはかなり珍しい願望を抱いた映画でした。

もう鏡の中の世界の描写が抜群。綺麗で華やかで毒もあって、これほど映像自体に力を感じたのはなかなか他になかったな、と今でも思います。終わり方もさらりとしていて、いい余韻。

HACHI 約束の犬

日本人なら誰でも知っている「忠犬ハチ公」のアメリカ版。

ちなみに犬好きのリチャード・ギアは、最初に台本を読んだ時は涙が止まらなかったとか言う噂を聞きましたが、僕も終わってみれば去年で一番泣いた映画がコレだったかなと思います。

リメイクって基本的にあんまり好きじゃないんですが、この映画はすごく「ハチ公」の話そのものに対するリスペクトのようなものが感じられて、自分でもまさかここまで感情移入するとはなー、とビックリ。

もう本当に誰もが知ってるあの話のままだし、超ベタっちゃーベタなんですが、愛犬家でこれに泣かない人間はいないだろ、と。

やっぱりどうしても犬を飼っていると、犬種が全然違ってても自分の家の犬とオーバーラップさせちゃうんですよね。「自分が死んでもずっと玄関前で待ってるのかな…」とか考えるともう。

繰り返しになりますが、「アメリカ版リメイク」という定型文にちょっと嫌な予感が走る人はたくさんいると思うんですが、その嫌な予感に打ち勝つだけの良い作りの映画だと思います。犬好きファミリーにはぜひオススメしたい作品。

ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月ブリジット・ジョーンズの日記

30代独身のガサツ女子にプレイボーイの上司が言い寄ってきて、幼なじみの弁護士も…? 的なラブコメとその続編。反則ですが、シリーズなので2作で7位。

完全女子向けの映画だと思ってたんですが、これがなかなかどうしてむちゃくちゃ面白かった。

公開当時は同じような境遇の女性たちがワンサカ劇場に押し寄せた…ってな噂を耳にしましたが、おそらく女子としては、「共感」と「(自分もイケるかもという)安心感」みたいな感情を抱きつつ楽しめるラブコメ映画、って感じなんだと思うんですが、男子目線で見ると、「男の前では晒さないリアル女子像」みたいな部分が面白いのかなーという気がします。

もちろん現実はある意味でもっと過酷だったりもすると思いますが、とは言えやっぱり、なかなか映画では「男が好きそうなベタな女子」っていうキャラクターが多いので、このあけすけで愛すべきブリジットのキャラ、そしてそれを100%見事に演じきったレネー・ゼルウィガーの組み合わせはラブコメ史に残るものだったんじゃないかな、と。大げさなようですが本当にそう思いましたね。

あとはお相手役の男性二人。これがまた素晴らしかった。割と僕のように「女性向けでしょ」ってスルーしている男の人も多いと思いますが、両作とも単純に面白い映画なので、観て損はないと思います。

ラブ・アクチュアリー

クリスマスを舞台にした、19人の男女のラブコメ群像劇。

タイトルに「ラブ」なんてついちゃうとあーもう観る気しねーよバーカ、と思っちゃったりもするタイプなんですが、これはまあ文句のつけようがない、「観て幸せになれる映画」の代表格という感じで。

似たような「バレンタインデー」「ニューイヤーズ・イブ」と同じく、普通の人達の群像劇なんですが、普通の人達が主人公だからこそ感情移入もしやすいし、普通の人達がたくさん出てくるからこそ「普通感」が増すような、とにかく観客の元に歩み寄ってくる感じの物語がいいんですよねぇ。普段、街ですれ違う人にも当然その人なりの人生があって、その人なりの物語には悩みも喜びもある、そういう至って普通の感覚を改めて教えてくれるような、ちょっと大げさに言えば「人間愛」にあふれた物語だと思います。

誰もがきっちり「それらしい」役割を演じる豪華キャストも素晴らしく、この映画が嫌いって人はもう人間じゃないんじゃないの、というぐらい過不足のない完成度の高い映画ではないでしょうか。

キャプテン・フィリップス

ソマリアの海賊と、彼らに襲われたアメリカ人船長の戦い。実話を元にしたサスペンス。

この年末年始は「ゼロ・グラビティ以外映画じゃねーよタコ」ぐらいの勢いでゼロ・グラビティをベタ褒めするレビューだらけでしたが、僕としてはこっちの方がグチーンと刺さりましたね。地味な社会派風サスペンスなので、好みはわかれるかもしれませんが、それだけにしっかりと、映画の中だけにとどまらない、物語の先にある世界を描いている深い内容だったと思います。

終わり方からして「アメリカ万歳じゃねーかよ」って言う人もいたんですが、きちんと観ていればそうではないのはわかるハズ。

そこに説得力を持たせる、トム・ハンクスの最後の演技。

これはもう本当に壮絶で、久々に「演技のみ」を呆然と観ていた記憶があります。海賊たちの描き方と、船長の心情を思いながら、トム・ハンクスの演技を観る。そのリンクの仕方、世界情勢に思いを馳せた時、とんでもない映画だなと息を呑みました。

続けて何度も観たいぞ、という種類の映画では無いですが、今の時代を考える上で、すごく良い題材になり得る映画だと思います。

まったくそういう話は出てきませんが、僕はこれを観て物の価値や仕事の対価というものに対して、いろいろ思いを張り巡らせる部分がありました。

単純に「海賊に襲われた船長の話」ではないです。

大仰ですが「海の上の1エピソードから紐解く現代社会の構造問題を取り上げた映画」という感じで、社会派好きならいろいろと感じる部分があるように思います。完全大人向け。

レイヤー・ケーキ

ビジネスとして麻薬に携わる男が、引退を考えていた矢先にボスから一つの依頼を受け、それを境に大きな波に飲み込まれていくクライム・サスペンス。

007になる前のダニエル・クレイグ主演。もう終始ビリビリと感じるカッコよさ。男としてこの映画は愛さざるを得ません。

麻薬組織という裏社会が舞台とは言え、それこそ007のように強いスパイというわけでもなく、単なる一般人なのでそこがまた生々しくて面白い。

シーンひとつひとつがすごくオシャレでカッコイイ映画で、思わず「くぅ~たまんねーな!」とニヤニヤしながら観ちゃうような雰囲気の良さが印象的でした。

が、残念なのはエンディング。あれがもっと違った形であれば、もっと上にしても良かったんですが…。もったいないよなー。

人生、ブラボー!

かつて病院でシコシコと精子を提供し続けた男が、ある日突然大量の「子供たち」から訴えられる。困りつつも自分の素性を隠して彼らの様子を伺っていくうち、段々とつながりが増えていって…というハートフルコメディ。

カナダの映画なんですが、どことなくヨーロッパ映画っぽい雰囲気で、アメリカ映画みたいなうまさがない分、シンプルで観ている方も素直になれるような、ひじょーに素敵な映画です。

不器用で貧しい一労働者が、たくさんの「子供たち」を見守っていくことで他者とのつながりを持ち、彼にしか得られない幸せを掴んでいく物語は、これまた「ラブ・アクチュアリー」同様、「普通の人でも幸せになれる」応援歌のような映画になっていて、ほんとーに我ながらこの手の映画には弱い。

フツーの人、それもちょっとダメな方寄りの人間が幸せになる物語、ってやっぱり自分自身その仲間なので、「そんなうまい話あるかよ」と斜に構えつつも、やっぱりどこかで癒やされてる部分があるんでしょうね。

ヌッキーシーンから始まる、というなんともド下ネタっぽい映画ですが、その(まさに)種まきがすごくいい物語のベースになっていて、奇抜な設定と真っ当な中身というギャップもすごくいいし、「なんかオススメの映画ある?」って聞かれてこの映画を教えればなんとなく通っぽいこと請け合い。

これはちょっとソフトも持っておきたい作品ですが、ハリウッドで同じ監督さんがリメイクするらしいので、こっちも観てから選びたいな、と思っています。

アルゴ

1979年の「イランアメリカ大使館人質事件」を解決に導いた、CIAの極秘ミッションを描いた実話ベースのサスペンス。

いろいろと事実とは違う面はあるようですが、「うるせーよそんなの関係ねーよ面白いんだよ!!」と四の五の言わずに評価したい、もう単純に超面白い映画でした。こういう映画が(陰謀めいた噂もありましたが)アカデミー賞作品賞を受賞したのも珍しい気がしますが、その上さらに掛け値なしに面白い、というのもまた珍しい。

一応「実話ベース」ではありますが、あんまりそこに引きずられ過ぎると逆にしらけるような都合の良さもあったりするので、これはもう純粋に娯楽映画として楽しんじゃっていいと思うし、そのつもりで観ても、つまり「普通の娯楽大作」と捉えても最高の評価をあげられるほどよくできてます。

実話・娯楽・サスペンスのバランスが絶妙で、アラン・アーキンみたいな芸達者で息抜きもさせてくれる作りのうまさは本当に隙がなくて、ぜひまた観たい作品。

問答無用で観るべし! ファッキン、アルゴ!

きっと、うまくいく

大学卒業後、行方不明だった親友が帰ってくると聞いた二人が、彼を探す旅に出るてんこ盛りインドムービー。

約3時間という長尺の映画ですが、まあとにかくあらゆる要素が詰まったサービス精神旺盛な映画。

序盤こそインドギャグに失笑的な雰囲気もあるんですが、ひと通り大学時代のエピソードが終わった後はもうノンストップで、本で言えば「あっという間に読み終わった」感覚を覚えるような、ひとつひとつ伏線を回収していく気持ちよさったらもう。

途中は笑ったり泣いたり、こっちも忙しい映画ではあるんですが、最後は本当にスカッと痛快。そう、言葉で言うと「痛快」っていうのが一番しっくり来る映画でしたね。「いや~、面白かったー!」ってニコニコしちゃう、元気をもらえる映画です。

正直、「アルゴ」とどっちを1位にしようかで悩んだんですが、既存のアメリカ映画らしい良さの「アルゴ」に対して、この映画は今まで自分の知らない面白さがあったんですよね。本物のインド映画ってこんなすごいんだ、と嬉しい喜びがあって。

もう情熱の塊なんですよね。映画自体が。ドカーン! と全力で物語をぶつけられてスカッとする、なかなかこの経験は味わえないです。

結構「インド映画」っていう時点で敷居が高い人(僕もそうでした)もいると思うし、気軽に観るには長いのでなかなか観るには気合がいるとは思うんですが、つまらなかったらひっそり怒ってもらっていいので、時間が空いた時にでもぜひ観てもらいたい一本です。「インドすげぇ!」と思うこと請け合い。

勝手に選出・AOY(Actor or Actress Of the Year)

さて、それでは最後に最優秀俳優or女優賞の発表。

去年はもう中盤ぐらいから「この人しかいないなー」と決めていました。とりあえずこの人が出てたら観たくなるぐらい、好きですねぇ。

ヒュー・グラント

去年観た映画の中では上記4本に出演ですが、一昨年観た映画でも結構いくつか出ていたので、合わせて印象が強かった気がします。

情けない男をやらせたら世界一の役者さんでしょう。まさに「愛すべきダメ男」。これで本物は尊大な人間だったら超ガッカリですが、まあ、会うことも無いので。

ただ彼を語る上で欠かせない(と一部で言われている)「ノッティングヒルの恋人」をまだ観ていないので、今年中に借りてこようかなと思っております。ハイ。

受賞を喜ぶもウソ臭い笑顔のヒュー・グラントさん

ということで今回のなんプロは以上。

やっぱりちょーっと小粒ばっかりだったせいか、例年のような「これは言っておきたい!!」みたいな部分がなかったのが自分でも悔やまれます。今年はもっと語りたくなるような映画と出会いたいですね。

サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。(おなじみのまさかの淀川)

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